「リスクマネジメント規程」に基づきリスク対策を継続的に実施
ビジネスリスクの早期発見と対処を基本方針として、リスクマネジメントの強化に取り組んでいます。具体的には、「リスクマネジメント規程」に基づき、ビジネスリスクを定期的に洗い出し、「内部統制委員会」において全社横断的な管理を要するリスクを特定するとともに、特定したリスクについての管理方針を決定しています。その方針に沿って、リスクが現実化しないよう適切な未然防止策を講じるとともに、発生時には迅速に対処するよう努めています。
災害発生時の迅速な対応をめざし、事業継続計画(BCP)を策定
災害発生時に通信ネットワークを確保することは通信事業者としての重要な責務です。ドコモは災害発生時にも事業を継続し、仮に継続できなかった場合にも短期間のうちに事業を行える状態に戻すことができるよう、「災害対策マニュアル」に社内の各組織が継続しなければならない業務を定め、全社的な事業の継続と早期サービス復旧に取り組んでいます。
なお、災害対策マニュアルについては、東日本大震災の教訓から得たノウハウなどを踏まえて、随時内容を見直し、事業継続に向けた取組みの強化に努めています。
個人情報保護をはじめとする情報セキュリティを徹底
ドコモでは、約6,000万の個人情報(お客様情報)をお預かりしており、情報セキュリティの確保は重要な経営課題の一つであると考えています。また、公共性を有する電気通信事業者として、お客様情報の管理・保護の徹底を図ることは最大の責務の一つであり、お客様に安心・信頼していただけるよう個人情報保護方針(プライバシーポリシー)を定めています。
そうした考えや認識のもと、副社長(Chief Privacy Officer:個人情報保護管理者)を委員長とする「情報管理委員会」を定期的に開催し、個人情報保護対策を検討・推進するとともに、個人情報の管理・運用状況についての点検・調査も定期的に実施しています。
また、体系的な社内規程類を整備するとともに、個人情報の取り扱い・管理方法をまとめた学習ツールを作成し、役員、社員、派遣社員、ビジネスパートナーであるドコモショップのスタッフなどに対して反復的・継続的な研修を実施しています。
2011年度は、前年度に続いて管理職を含む全社員を対象にeラーニングを実施し、お客様情報を含めた社外秘情報の重要性の再認識と情報セキュリティの順守徹底を図りました。また、管理者に対しては「情報管理ルール徹底の継続と実践」をテーマとした集合研修も実施。情報管理において管理者としてすべきことの再確認とセキュリティ意識の向上を図りました。
さらに、情報管理ルールの順守徹底についてまとめた「セキュリティNEWS」を全国の全グループ会社と販売代理店に配布しました。ドコモショップに対しては、お客様情報管理の基本動作とルールを解説した「情報管理に関するハンドブック2012年版」と、ドコモショップスタッフ向けツールである「お客様情報の取り扱いに関するハンドブック」も配布しました。
今後も、お客様が常に安心感をもって携帯電話や各種サービスをご利用いただけるよう、個人情報の保護に努めていきます。
24時間365日監視と施設面の対策を軸に情報システム安定稼働に注力
情報システムは、お客様情報の管理、サービスの受注・提供開始・中断・終了、料金計算・請求・収納管理、経営管理などの日常の業務を支える重要なインフラです。
そこで、これら情報システムの安定稼働を確保するため、ハードやソフトはもとより、コンピュータウイルスなどの外因による悪影響や運用途絶についても、24時間365日体制で監視しています。監視において悪影響が予見・発見されたさいには即座に状況を確認し、回復措置に取り組むとともに、社内関係者に迅速に状況を伝達する仕組みを確立・実践しています。
また、情報システムの各装置は、地震などによる転倒を防止するため、あらかじめ定めた方法で強固に固定し、設置フロアには火災検出時に自動的に作動する消火装置を配備しています。主要な装置については、地震などの災害時でも継続利用できるよう、制震・耐震対策を施したビルに設置するとともに、電力、通信ネットワークの二重化などの対策を講じています。さらに、主要装置を設置しているビル内での火災や人災も想定し、別の場所にバックアップセンターを設け、お客様や料金などに関する重要な情報の保管、お客様対応業務の継続などの手段を確立しています。これらのほか、災害発生時に備えた訓練も毎年実施しています。
2011年度には、東日本大震災の発生を踏まえ、従来の災害対策方針の見直しを行い、新たなバックアップセンターの構築計画を策定、2012年度第3四半期中の運用開始をめざして構築を進めています。
なお、ドコモは情報システムの安定稼働に向けた対応を確実に実施するとともに、情報セキュリティを継続的に改善していくため、2003年3月から情報セキュリティの国際規格であるISO27001(情報セキュリティマネジメントシステム:ISMS = Information Security Management System)の認証を継続取得しています。
24時間監視とバックアップセンターで「iモード」「spモード」センターの安定稼働を確保
24時間体制の監視を実施することで、生活インフラである「iモード」「spモード」センターで発生するトラブルへの早期発見と早期対応を実現しています。「iモード」センターにはバックアップセンターも設け、主要装置を設置しているビル内で火災等が発生しても安定稼働できるよう努めています。
2012年度は、「spモード」センターに関してもバックアップセンターの構築を完了する予定です。
コールセンターの災害対策を強化
今後起こりうる各種災害を想定し、お客様に安定したサービスをお届けするため、コールセンターの災害対策を強化しています。
総合案内「ドコモ インフォメーションセンター」や故障・エリア状況についてのお問い合わせ窓口「113センター」「ケータイ補償お届けサービスセンター」など各コールセンター共通の対応方針や連絡体制を定めた「災害対策マニュアル」(コールセンター編)を2011年10月に策定し、運用を開始しています。このマニュアルには、避難計画、物品ツール類の準備、緊急連絡責任者の選定、訓練といった「災害への備え」、営業方針、安否確認、緊急連絡体制、お客様告知といった「災害発生時の対応」のほか、停電時の対応などを定めています。さらに、マニュアルに基づく「災害時行動訓練」を実施。被災したコールセンターへのお問い合わせを他のコールセンターへ迂回する、コールセンターの運営状況を一斉にメール確認するなどの対応を迅速に実行できるよう訓練しています。
また、こうした取組みの一環として、「夜間受付センター」と「ケータイ補償お届けサービスセンター」を2011年8月から新たに関西にも設置し、不測の事態が発生したさいのリスク分散を図っています。
「夜間受付センター」は、午後8時〜翌朝9時まで、携帯電話の紛失などによる利用中断や再開、「おまかせロック」の解除などのお申し出に対応しており、これまでは東京のみに設置していました。一方、「ケータイ補償お届けサービスセンター」は、携帯電話の水漏れや破損、紛失、盗難、故障などトラブルの補償を受け付けるセンターです。これまで関東に複数箇所設置していましたが、万一トラブルがあったさいにも安心してご利用いただけるよう、関西にもセンターを設置しました。
新型インフルエンザの流行に備えて行動計画とマニュアルを策定
新型インフルエンザなどの感染症が大流行した時に備え、「通信ネットワークとお客様サービスの維持及び社員への感染影響の最小化」を基本方針とする行動計画と、感染拡大時に的確かつ迅速な対応を図るための各種対策マニュアルを策定しています。また、感染防止のため、うがい薬やマスクなどを配備しています。
今後は、2012年5月11日に公布された新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づき、政府行動計画および都道府県行動計画に沿ったドコモの行動計画と各種対策マニュアルの見直しを実施していきます。
事業継続の根幹を支える社員の安否確認訓練を定期的に実施
大規模な地震等災害時においては、「社員の安心・安全の確保」「事業継続活動に必要な稼動の把握と確保」が重要となります。そこで、当社では「社員安否確認システム」を構築して、迅速なドコモグループ全社員の安否状況の確認を四半期ごとに訓練しています。
「社員安否確認システム」では、社員各自が社員録等に事前登録した任意の携帯電話メールアドレスへ、安否状況の確認メールを自動的に送信します。受信した社員は自身の安否状況について返信します。以上により全社員の安否状況を把握します。
また、定期的に訓練することにより、(1)速やかな回答動作の確認、(2)正確な携帯電話メールアドレスの登録(誤って登録しているデータの発見)、(3)安否状況未回答の場合における別手段の確認等を実現してきました。
直近の2012年8月28日の訓練では、当日午後5時の時点で99.7%の社員安否を確認することができました。
今後も、社員一人ひとりが意識向上を図り、非常時に速やかな行動ができるよう、定期的に訓練を実施する計画です。

