新たな価値創造に向けて

代表取締役社長 かとう かおる の写真

1 代表取締役社長への就任にあたり

“「スピード&チャレンジ」の精神で、お客様一人ひとりのスマートライフを実現するため、ドコモグループ一丸となって全力で取り組んでいきます。”

現在、移動通信市場は、スマートフォンの急速な拡大をはじめとする市場の変化に直面する大きな転換期にあり、厳しい競争が続いています。また、携帯電話の普及率が飽和状態に近づく中、これまでになくオープンな環境で、より魅力的な商品・サービスをタイムリーに提供することが求められています。このような中、ドコモは「スピード&チャレンジ」の精神で市場をリードしていきます。変化の激しいモバイルの世界で最も重要な「スピード感」をもって、常に熱い心で新しいことに挑戦していきます。

私はこれまで携帯電話の黎明期より移動通信・携帯電話の開発・普及に取り組んできました。人と人とをつなぐ移動通信サービスの発展により、人のつながりは更に広がり、人々の生活や社会を大きく変えてきました。ドコモは「使命」と「夢」の会社であると強く感じています。「使命」とは、人と人を結ぶ通信・コミュニケーションを確保するという社会インフラとしての「使命」です。「夢」とは、手のひらの携帯電話・スマートフォンによって、より便利で充実した人々の明日の暮らしを実現するという、お客様と私を含めたドコモグループ全社員の「夢」です。

20周年を迎える今、ドコモはその「使命」を果たし、「夢」を実現するため、ドコモグループ一丸となって全力で取り組みます。魅力的で使いやすい端末・サービスの提供、より安定したネットワーク基盤の構築、それらの着実な実行により「中期ビジョン2015」を実現し、新たな成長とお客様満足度の更なる向上を目指します。

また、東日本大震災での教訓、一連の通信障害によりお客様に多大なご迷惑をおかけしたことの教訓から、社会インフラを担う事業者としてお客様へ真の"安心・安全"をお届けするという当社の使命に対しても、心を新たに取り組んでいきます。これらを着実に実行し、約6,000万のお客様とともに培った事業基盤を更に強固なものとし、お客様一人ひとりに永く愛され、信頼される会社を目指します。

このページのトップへ

2 ドコモを取り巻く事業環境と、2011年度におけるドコモの取り組みについて

“スマートフォンの普及拡大、Xiサービスの積極展開により、8期ぶりの増収増益という成果をあげることができました。”

代表取締役社長 かとう かおる の写真

移動通信市場は、人口普及率の高まりにより成熟期を迎え、厳しい競争環境が続いていますが、スマートフォン市場の伸長により、お客様に対する新たな価値提供の可能性も広がっています。

2011年度のドコモは、スマートフォンの普及拡大や、Xiサービスの展開を積極的に進めました。

スマートフォンの普及拡大に向けては、ポータルサイト「dメニュー」や、コンテンツマーケットの「dマーケット」、携帯電話の操作をしてくれる音声エージェント機能「しゃべってコンシェル」といったスマートフォン向け新サービスの投入のほか、端末ラインナップや料金サービスの充実等を行いました。これにより、2011年度におけるスマートフォンの販売数は、前年度比3.5倍となる882万台となりました。

Xiサービスの展開では、データ通信に加えて新たに音声サービスの提供を開始したほか、サービスエリアの拡大、Xi対応端末のラインナップ充実、ご利用いただきやすい新たな料金プランの提供を図ったことで、Xiの販売数は前年度比87.9倍となる230万を達成することができました。

また、総合サービス企業に向けた取り組みとして、スマートフォン向け放送局NOTTVや、携帯型ゲーム機に対応したデータ通信専用プリペイドプランの提供開始、メディカル・ヘルスケア事業分野でのオムロンヘルスケア株式会社との業務提携、コマース事業分野でのらでぃっしゅぼーや株式会社との業務提携等を進めました。

これらの取り組みにより、営業収益は前年度比0.4%増の4兆2,400億円、営業利益は前年度比3.5%増の8,745億円となり、8期ぶりの増収増益を確保することができました。

スマートフォン販売数
スマートフォン販売数のグラフ画像

Xi契約数
Xi契約数のグラフ画像

このページのトップへ

3 東日本大震災で被災したネットワークインフラの復旧と今後の災害対策や、
通信障害に対する取り組みについて

“通信設備の復旧を着実に実行したほか、新たな災害対策の実施やネットワーク基盤の高度化に取り組みました。”

東日本大震災では、通信設備の損壊・水没といった直接的な被害があったほか、地震による伝送路の切断や、長期間の停電による非常用電源の枯渇等、今までにない大きな被害を受けました。震災発生後直ちに災害対策本部を設置し、被災した通信設備の復旧に迅速に取り組み、2011年4月末に応急復旧を完了、9月末には本格復旧を完了しました。

ドコモでは、今回の震災で得た貴重な教訓を踏まえ、1)重要エリアにおける通信の確保、2)被災エリアへの迅速な対応、3)災害時におけるお客様の更なる利便性向上を目的とした「新たな災害対策」を2011年4月に策定し、2012年2月には概ねその実行を完了しました。今後も、より災害に強く信頼性の高いネットワークの構築に取り組んでいきます。

また2011年度は、期中における一連の通信障害により、お客様に多大なご迷惑をおかけしました。 これは主に、スマートフォン普及に伴うトラフィック急増による、スマートフォンのインターネット接続サービスを提供する「spモードシステム」、「パケット交換機」等の通信設備の不具合に起因したものです。ドコモでは直ちに「ネットワーク基盤高度化対策本部」を設置し、全社的な原因究明と再発防止策を迅速に実施しました。これについての主要な対策は2012年3月までに完了し、既にネットワークの安定性を確認しています。今後も、通信設備の更なる信頼性向上を目指して、スマートフォン5,000万台にも耐えうるネットワーク基盤の高度化に努めていきます。

新たな災害対策
重要エリアにおける
通信の確保
@ 大ゾーン基地局の設置
A 無停電化、バッテリー24時間化
被災エリアへの迅速な対応B 衛星携帯電話の充実
C 衛星エントランス回線の充実
D 非常用マイクロエントランス設備の配備
災害時におけるお客様の
更なる利便性向上
E 災害用音声お届けサービスの提供
F 復旧エリアマップの改善
G 災害伝言板の音声ガイダンス対応
H エリアメールの更なる活用
I SNS等との連携によるICT活用の更なる推進

このページのトップへ

4 中期経営計画「変革とチャレンジ」の進捗と2012年度の業績見通しについて

“「変革とチャレンジ」で掲げた営業利益9,000億円の達成と、2年連続の増収増益を目指しています。”

ドコモでは2008年より、中期的な経営方針である「新たな成長を目指したドコモの変革とチャレンジ」(以下「変革とチャレンジ」)を掲げ、実行してきました。この計画のもと、更なるお客様満足度の向上への様々な取り組みを推進した結果、J.D. パワー アジア・パシフィック 2010−2011年日本携帯電話サービス顧客満足度調査SMで2年連続No.1を受賞することができました。

2012年度も引き続きお客様満足度の向上に努め、「変革とチャレンジ」の最終年度・5年間の取り組みの成果として、目標である営業利益9,000億円を達成するとともに2年連続の増収増益を果たし、成長軌道に乗せていく年にしていきます。

その達成に向けて、端末、ネットワーク、サービス、料金等、当社ならではの総合力を活かし、スマートフォンの普及拡大やXiへの移行拡大を図ります。特にスマートフォン販売数については、前年度比47%増の1,300万台を計画しています。それらの取り組みにより、パケット通信収入及び端末機器販売収入が増加し、営業収益は、前年度比2,100億円増の4兆4,500億円を見込んでいます。

費用面では、コスト効率化を推進する一方で、ネットワーク基盤高度化の取り組みや将来の収益拡大に向けた施策費用及び販売数増に伴う端末機器原価の増加により、前年度比1,845億円増の3兆5,500億円を見込んでいます。以上により、前年度比255億円増となる営業利益9,000億円を達成したいと考えています。

2012年度 業績予想のポイント
2012年度 業績予想のポイントの画像

このページのトップへ

5 「中期ビジョン2015」の概要と2012年度の取り組みについて

“企業ビジョンである2020年ビジョンの実現に向け、モバイルを核とした総合サービス企業への進化を図ります。”

代表取締役社長 かとう かおる の写真

ドコモでは2011年11月、モバイルを核とした総合サービス企業への進化を目指して新たに「中期ビジョン2015〜スマートライフの実現に向けて〜」(以下「中期ビジョン2015」)を策定し、中期戦略を明確化しました。「中期ビジョン2015」は、「変革とチャレンジ」を更に加速させ、企業ビジョンである2020年ビジョン「HEART〜スマートイノベーションへの挑戦〜」を実現するために策定したものです。今後は「中期ビジョン2015」の実現に向けた取り組みを強化していきます。

「中期ビジョン2015」は、「モバイルのサービス進化」と「産業・サービスの融合による新たな価値創造」の取り組みを「ドコモクラウド」で加速させ、お客様一人ひとりの暮らしやビジネスがより安心・安全で便利・効率的になることにより、より充実したスマートライフの実現を目指しています。

2012年度は、「中期ビジョン2015」の実現を目指し、以下の4点に注力して事業運営にあたります。

1.スマートフォン・Xi販売の促進による純増数の拡大
 ドコモならではの総合力を活かし、MNPの改善と純増数の拡大を図る
2.クラウドを利用したサービスの提供
 高度な情報処理が可能なドコモのクラウド技術を活用し、付加価値のあるサービスを提供する
3.モバイルを核とする総合サービス企業への進化
 様々な産業・サービスとモバイルの融合を通じたイノベーションに取り組む
4.お客様の更なる満足度向上と安心・安全施策の強化
 「お客様満足度No.1」の継続と、安心・安全で高品質なネットワークの構築を目指す

「中期ビジョン2015」の位置づけ
「中期ビジョン2015」の位置づけの画像

このページのトップへ

6 株主の皆様への利益配分に対する方針

“株主還元については、財務状況や株主の皆様のご要望を踏まえ、柔軟かつ機動的に実施していきます。”

代表取締役社長 かとう かおる の写真

ドコモでは、株主の皆様への利益還元を経営の重要課題のひとつとして捉えています。2011年度の配当については、前年度から400円増配し、1株当たりの年間配当を5,600円とさせていただきました。2012年度については、1株当たり400円増配し、年間配当を6,000円とさせていただく予定であり、配当性向は44.7%を見込んでいます。今後も、財務体質の強化や内部留保の確保に努めつつ、国内トップレベルの配当性向を維持し、安定的な配当の継続に努めます。

なお、自己株式の取得については、取締役会決議にて機動的に実施ができるようにしています。今後についても安定的な配当の継続に努めつつ、手持ち資金については、成長分野への投資に優先配分した上で、株主の皆様へ適切に還元させていただきます。

1株当たり配当金推移
1株当たり配当金推移の画像

  • アニュアルレポート2012

ローカルナビゲーション

このページのトップへ

フッターナビゲーション