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特集

 


「ソーシャルサポートサービス」
ドコモが推進する収益多様化の取り組み
サービスを推進する背景

 国内の携帯電話市場は、契約者数の面では飽和状態に近づいています。ドコモが、更なる成長を実現するには、既存の携帯電話事業の枠組みにとらわれることなく、自らの持つ人材や経験、ノウハウといった経営資源を有効に活用できる新たな市場の開拓が不可欠です。
 そこでドコモは、日本の社会が抱える少子高齢化や環境問題といった様々な社会的課題に目を向けました。日本の人口の約半分、およそ5,700万人のお客さまに携帯電話をご利用いただいているドコモにとって、日本の社会が必要としているものは、お客さまが必要としているものでもあるからです。
 こうした社会的な諸問題のうち、新たな事業領域としてドコモは五つの領域を「ソーシャルサポートサービス」として位置づけました。ドコモは、自らの強みを活かしながらも、伝統的な通信事業の枠組みを超えて事業を拡大します。

 今回は、「ソーシャルサポートサービス」の5領域の中から、「金融・決済」「健康・医療」「環境・エコロジー」の3分野について、最新の取り組み状況をご報告します。

「ソーシャルサポートサービス」の展開(図)
 

金融ビジネスの取り組み

 近年、金融ビジネスの世界ではIT化が加速し、オンライン決済(※1)や電子マネーといった新しいサービスが登場しています。ドコモは携帯電話事業で培った先進的な技術や経営資源を金融ビジネスという新たな分野に活かすことによって、人々の生活をより効率的なものとし、より便利で、より豊かな社会の実現を目指します。


金融手数料収入の獲得
「ドコモ ワンタイム保険」の例
背景

 スポーツや旅行に適用される少額損害保険市場は、潜在的な市場規模が大きいものの、必要としている人に効果的に保険を提案することの難しさや申し込みの煩雑さが障害となり、開拓が難しい市場です。


ドコモが提供する価値

 ドコモは、個人認証や位置情報の把握が可能な携帯電話の特性を活用し、例えば、オートGPS(※2)のしくみを利用して空港に向かっている人には旅行保険を提案するなど、必要としている人に適切なタイミングで保険を提案します。携帯電話の契約情報を活用することで、保険申し込み手続きを簡素化できる新しい保険商品の提供を実現しました。

 

ビジネスのしくみ

 ドコモは、「ドコモ ワンタイム保険」の提供にあたり、東京海上日動火災保険(株)と包括的業務提携をいたしました。 
 東京海上日動火災保険(株)の販売代理店という立場で事業に携わり、保険販売手数料収入を新たな収益源の一つとしています。
 
「ドコモ ワンタイム保険」のビジネスモデル(図)

健康・医療ビジネスの取り組み

 少子高齢化社会が現実のものとなった日本では、医療問題を改善することが喫緊の課題となっています。医師不足や医療情報の格差、膨れ上がる医療費など、多くの問題が山積しています。ドコモは、モバイル技術や5,700万人の顧客基盤を抱えるスケールメリットを活かしながら、これらの問題の解決をサポートすることがビジネスチャンスにつながると考え、積極的に取り組みを推進していきます。

 

サービス契約料収入などの獲得
「MedicalBrain(メディカルブレイン)」の例
背景

 少子高齢化社会の進展により、医療を受ける側の人口が急速に増える一方、医師など医療関係者の人材不足や労働環境の悪化などが社会問題化しつつあります。


ドコモが提供する価値

 医療従事者一人ひとりの属性や嗜好・関心にあった医療情報を携帯電話へ能動的に配信することで、時間を有効に使うお手伝いをします。
 また、地域、病院、医療従事者間の情報格差の解消に貢献することで、誰もが安心して受けられる医療環境の実現を目指します。

 

ビジネスのしくみ

 医療業界の動向や実臨床にかかわる情報など、医療従事者の業務に役立つ情報を携帯電話を介して利用者の属性や嗜好するキーワードにあわせて配信するサービスを提供し、会員獲得を目指します。
 また、会員数を増やすことで、人材紹介やアンケートによる企業向けリサーチ(マーケティング調査)などのビジネスにつなげ、収益を獲得します。
 さらに、製薬会社や医療機器メーカーなどがコンテンツを会員医療従事者に提供する場合は、これらの企業からプロモーション料をいただきます。
 
「MedicalBrain」のビジネスモデル(図)
 
環境・エコロジービジネスの取り組み

 日本は、2020年までにCO2など温室効果ガスの排出量を25%削減(1990年比)するという目標を掲げています。環境問題に対する世の中の関心も高まっています。これからは、企業や個人が、エコ活動を低コストで持続的に行う必要が出てくると想定されます。
 ドコモは、モバイル技術や全国各地にある基地局(※3)網などを活用し、ドコモならではの価値を社会に提供することで、エコ活動や関連するビジネスを推進し、自らの成長を実現します。

 

データ販売収入の獲得
環境センサーネットワーク
背景

 社会の環境への関心が高まる一方で、環境情報を低コストで取得し、可視化したうえで、エコ活動に結びつけるしくみが必ずしも十分ではありません。


ドコモが提供する価値

 ドコモは、全国各地に約8万局の基地局や様々な事業資産を保有し、携帯電話サービスを提供しています。今後、この広範なネットワーク設備などに測定器を設置することによって、ドコモは、これまでにない広範で、密な観測網の整備を進めていきます。これにより二酸化炭素濃度や花粉飛散量など気象・環境情報をこれまでにない精度で提供することを可能にし、ビジネスにつなげていきます。

 

ビジネスのしくみ

 ドコモの環境センサーネットワーク事業は、まずは花粉飛散量の測定事業から開始しました。
 気象・環境情報を測定する機器を設置した基地局などの観測局は、事業開始時点では関東・静岡300ヵ所でしたが、将来的には、全国9,000ヵ所まで拡大する予定です。
 こうした観測局で収集した各種データを、気象情報配信を行っている気象情報会社や製薬会社、医療機関などに対して提供し、その対価をいただきます。
 
環境センサーネットワーク事業のビジネスモデル(図)
このように、ドコモは自らの持つ経営資源を活用し、「ソーシャルサポートサービス」を推進します。
そして、社会に新たな付加価値を提供し、社会の発展とドコモ自身の更なる成長を目指します。
用語解説

※1  オンライン決済… 購入した商品やサービスの代金をインターネットなどのネットワーク上で支払うこと。

※2  オートGPS… あらかじめ設定しておくだけで、お客さまの位置情報を定期的に測位して、自動でサービス提供者に提供し続ける機能のこと。

※3  基地局… 携帯電話と直接交信する、アンテナなどのネットワーク装置。
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