主な質疑応答(2011年3月期 第2四半期決算説明会)

実施日:2010年10月28日

「2011年3月期 第2四半期決算説明会」の主な質疑応答をテキストでご覧になれます。
内容につきましては、ご理解いただきやすいよう部分的に加筆・修正をしております。

Q1

非常に順調な決算であり、フリーキャッシュフローも順調に推移しているが、株主満足度向上についての会社からの回答がなかったのは残念だ。他社も大規模な自社株買いを行なっているなかで、ドコモからも前向きな回答が欲しかったのだが、株主還元に関する考えを聞かせていただきたい。

A1

株主還元については経営の最重要課題の一つと考えており、株主の満足度向上についても常に考えている。また、今の株価には満足はしておらず、株主還元については自己株式取得を含め全体で考えているところ。企業価値向上のためにも、今後中期ビジョンの達成状況を見つつ、前向きに検討していきたい。

Q2

GALAXY Sが今日から販売開始になり、評判も良いと伺っているが、一部の代理店では在庫がなく、今後の入荷が未定であるため予約の受付を一旦停止していると聞いている。4月に販売開始となったXperiaでも同じようなことが発生し、販売の機会損失となったわけだが、リスクを懸念して同じ失敗をするのは社内体制に問題があるのではないか。今後の改善など何か検討しているのか。

A2

Xperiaに続いて、十分な在庫が用意できない状態が今回も発生しているのは事実である。
GALAXY Sについては、市場調査等から市場の好反応について早い段階から認識しており、Samsungに当社向けの調達をお願いしているところである。実態としては、有機ELディスプレイの供給が世界規模で十分な量が確保できていないことが、今回このような状況になっている要因である。
また、売れ筋商品等で調達超過などのリスクを懸念しすぎているのではないかということだが、そのような認識はなく、今後十分に在庫を確保して販売していきたいと考えている。予約の受注状況についても、11月入荷という旨をお客様に了承いただき、前倒しで予約を受付している代理店もある。お客様のご要望に応えていく体制を何とか整えていきたい。

Q3

スマートフォンにspモードを導入し、iモードを使えるように改善したことは素晴らしいことだが、一方でiモード系のその他サービスについては、もう少し早くスマートフォンへの移行できてもよいのではないか。スマートフォンとiモードを担当する部署が異なると聞いているが、社内部門間の調整は上手く図られているのか。

A3

spモードは、お客様からの強いご希望に応えるため早いスピードで開発に取り組み、早い段階でスマートフォン上で実現することが出来た。今後もiコンシェル、iチャネルなどをスマートフォンで使えるようにしていきたいし、おサイフケータイの展開についても冬春モデルからスマートフォンへの搭載を考えている。スマートフォンはグローバルモデルの端末が多く、グローバルモデルを日本向けにローカライズしていくため、発売時期が海外より若干遅れることもある。
一方でiモードにも、スマートフォンのユーザインターフェイスの良さを取り入れていきたいと考えている。将来的には両者がより近い存在になると考えており、iモード、スマートフォンそれぞれの部署が連携を取って進めているところである。

Q1

ロイヤリティプログラムの制度変更について、変更の内容と業績への影響について説明してほしい。

A1

ロイヤリティプログラムの制度変更による業績への影響は、第2四半期で500億円を少し超えるレベル。今回の制度変更のポイントは大きく3点ある。
1点目は、ポイントの有効期間を延ばして、ポイントの付与率を引き下げた。これは、現在、お客様の保有するポイントを減じるものではなく、将来の費用負担を減らすもの。
2点目は、故障サービス期間の適正化を行った。これまで一定額を超えたお客様責の故障費用をドコモが無期限に負担していたが、これを3年間までと期限を設けた。取替サイクルが2年間の時代には故障修理はほとんどなかったが、その当時の状況を前提とした制度だったため、取替サイクルが長期化するなかで故障対応に関連する引当金負担が非常に重くなってしまった。実際には、3年を過ぎてお客様負担となる故障で店頭にいらっしゃる方は全体のほんの数%にすぎない。お客様への大幅なサービスダウンとならない範囲でコスト負担とのバランスを考えながら、サービス水準を時代に合った適正なものへと変更した。
3点目は、ケータイ補償お届けサービスの料金を2段階制とした。具体的には、防水機能のある端末は安くし、高機能端末については少し高い料金設定としたもので、お客様の利用端末に応じて、より公平な費用負担をお願いする見直しだ。
制度変更による業績への影響額は500億円を少し超えているが、この中で最も業績への影響が大きいのは故障サービスの制度変更である。足元で故障修理件数が増えている中、これまで一定の故障率で費用を積んでいたが、今回の制度変更により当社の費用負担が購入後3年までとなったため、将来に発生する費用に対する引当金を一部取り崩した。これは今期に限っての影響となる。

Q2

今回の制度見直しの来期以降への影響はどのくらいか。

A2

お客さまの利用年数やポイントの失効率など変動要素がいくつかあるので一概には言えないが、制度変更前に比べ、100億、200億という規模での影響が引当金の減少という形で出てくる可能性がある。

Q3

ドコモのスマートフォンの料金に対する考え方を教えてほしい。他社は、スマートフォン向けに新しい料金体系を出してくるなど、少し考え方を変えてきているように見えるが、ドコモはどうするのか。上限5,985円の料金体系を維持するのか。仮にKDDIが料金を変えたらどうするのか。

A3

今後の料金戦略については、LTEの料金設定とあわせて検討する必要があると考えている。
まだ検討中であるが、LTEの料金は、3Gの料金より高速通信というLTEの効用分の上乗せがあっても良いのではないかと考えている。公平性の観点からも、膨大な量のデータ通信を発生させるお客様からは、他のお客様よりも多く料金を頂くことを検討したいと考えている。また、LTEのエリアを整備するまでしばらく時間を要することもあり、キャンペーン料金として一時的に割安な料金とすることがあってもよいのではないか。スマートフォンの料金についても、そうしたLTEや3Gを含めた、全体の料金体系の中で考えていきたい。
当然、競合企業の料金設定も検討項目の一つである。料金設定の問題は経営への影響も大きいので、様々な要素を考慮しながら、慎重に決定していく。

Q1

ARPUに対する会社の見解を伺いたい。まだ音声ARPUは下がっているものの、契約数の増加により総合ARPUは下げ止まってきたとみてもよい水準だと思う。現在の状況について、総額で増収に転じるステージになったと見ているか。

A1

総合ARPUについては、2011年を底として反転させたい。ARPUが減少する場合でも、純増が好調であれば収入は上昇するというケースもあることから、可能な限りARPU単体よりも総額で評価したいと考えている。現状認識については、総合ARPUはまだ若干下がってはいるものの、携帯電話収入総額では良好な水準で上昇していると考えている。

Q2

故障修理制度の見直しに関連する影響額について確認させていただきたい。先ほどの質問に対する回答では、故障修理安心サポートの適用期間短縮などにつき、引当金の取り崩しが発生するということだが、来年以降も引当金の減少影響が残るのか。

A2

来年以降の影響額については、状況次第でもあり一概にはお答えしにくい状況だが、現在の故障修理件数は400万件を超える程度で、今後も横ばいで推移するとみており、引当金の来年以降の積み増しは現状想定していない。今回、ケータイ補償お届けサービスについて料金水準の見直しを図ることで、お客様には端末に不具合があった場合に備え、端末購入時にケータイ補償お届けサービスへの加入をお勧めするか、もしくは3年以上経っていれば取替へ誘導するというように、一連の故障修理のオペレーションを適正化することができると考えている。そのような前提のもと、故障修理件数は今後横ばいで推移すると見ており、大きな財務インパクトはあまり生じないと考えている。

Q3

スマートフォン向けのデータ定額料金について、KDDIは11月10日頃までに発表すると聞いており、ソフトバンクは現在アグレッシブな料金プランを提供している。競合他社が6千円水準の定額料金の見直しを行うなか、ドコモは今後の料金戦略についてどう考えているか。

A3

他社も定額データ通信の料金は可能な限り維持したいと考えていると思うが、この競争環境下で他社がどう動くかを確認しつつ、手を打っていきたい。今後の料金については、期間を限定してキャンペーン料金を設定することも考えられるし、もしくは料金設定を抜本的に変えるという選択肢もある。

Q1

お客様満足度向上のためにコストをかけていくというのが今までの方針だったが、今回の10月19日発表の故障修理制度の見直しを踏まえ、今後は他のお客様満足度向上施策に関するコストについても下がる余地があると考えていいのか。

A1

お客様満足度向上の旗を降ろしたわけではない。今回の制度見直しは、お客様への大幅なサービスダウンとなるものではないと認識している。故障修理制度の見直しは、対象期間が無期限だったものを3年間という現実的なものに変更したものであるが、もともと3年経過後の故障修理件数は少なかったため、この制度変更がお客様満足度に影響を与えるものであるとは考えていない。ケータイ補償お届けサービスのサービス内容変更については、端末の機能・種類によって料金を適正化したもの。今後も、お客様満足度向上のために必要な経費はかけていくが、経営とのバランスは引き続き考えていく。今の時点でお客様満足度を下げずに更に抑制できるコストは無いと考えている。

Q2

端末のコストについてお伺いしたい。従来は、機能追加がある以上劇的にコストを下げていくのは難しいと聞いていたが、今回調達単価が下がってきているというということは今後もコストを下げることができる環境になったということか。

A2

端末コストの低減は今までもメーカーと取り組んできており、また近年は価格の安いSTYLEシリーズの売れ行きが良いため平均単価が下がってきている側面もある。引き続きコストを抑制していきたいとは考えている。
コストが下がっている要因としては、プロダクトミックスの影響が大きい。従来からの取り組みによりコスト削減されている部分もあったのだが、新機能を次々に投入してきていたPRIMEシリーズのような端末については新機能の追加によりお金がかかり、コスト低減効果が見えにくかったという実態があった。今のPRIMEシリーズには、コストがかかるような追加機能が少なくなっており、従来取り組んできたコスト低減効果が出てき始めていると考えている。今後は全体的に調達価格が低減する余地があるのではないか。

Q3

スマートフォンを導入しても端末調達単価が下がる余地があるという理解で良いか。

A3

そのとおり。

Q1

iモード単独ARPUについて、第2四半期の対前年同期増減を伺いたい。

A1

第2四半期のiモード単独ARPUは対前年同期比で+40円となった。第1四半期の+60円から下がったように見えるものの、iモードの高ARPUユーザからスマートフォンへ移行しているという現状を考慮すると、iモードについても健闘していると言えるのではないか。

Q2

iモードからスマートフォンに移行したユーザの収入については、iモードARPUではなくスマートフォンのARPUとして計上されると理解しているが、スマートフォンへの移行分について把握しているか。

A2

iモードからスマートフォンへの移行分の数字は持ち合わせていないが、第2四半期3ヶ月のパケット収入額では対前年同期で約250億円の増収となっており、そのうちiモードの寄与分が+100億円、スマートフォン定額で+50億から60億円、PC定額などその他で+90億円となっている。

Q1

スマートフォンの年間販売目標100万台についてお伺いしたい。上期の業績を勘案して、上振れする可能性があるとみているか。また中期ではどれくらいの販売数と見ているのか。社長が記者会見で、将来的に総販売数の半分程度をスマートフォンにしたいという話をされたと聞いたが、その場合のインセンティブの水準はどれくらいのレベルになると想定しているか。

A1

今年度当初、スマートフォンの販売台数については年間100万台を目標としていたが、上期実績は60万台弱であり、GALAXY Sなど下期に販売開始となる端末もあるため、年間では30%上乗せした水準を考えている。競争環境次第であるため状況を見てみないと判断できないが、年間総販売数1,800万台くらいの水準のうち半分がスマートフォンとなるのは、3、4年後辺りではないかと考えている。

Q2

総販売数の半分をスマートフォンにするには、今のインセンティブの水準を維持しないと難しいのではないか。

A2

スマートフォンの端末調達コストがグローバルで少しずつ落ちている。そのため、今後インセンティブが低減できる可能性もある。

Q3

タブレット型端末の需要をどのように見ているか。法人マーケットでの需要開拓についてはどのように考えているのか。

A3

タブレット型端末については現在マーケットではiPadが一番売れている状況であるが、iPadは若干重く持ち運びに不便だという声を耳にする。その点、当社が販売するGALAXY Tabは7インチ程度のディスプレイであり、スーツの内ポケットに入るので丁度いいサイズである。実際に各法人企業の経営陣にも好評であり、社内にもプロジェクトチームを作り、法人に対して提案を行なっているところである。

Q4

GALAXY Sのように商品不足という状況にならないか。

A4

GALAXY Tabは有機ELディスプレイ供給の問題はないため、メーカー側の生産力次第で調達することは可能だと考えている。

Q1

PRIMEシリーズの端末調達コストが今後下がる可能性があるとのことだったが、端末原価が低減した場合、インセンティブを減らして費用を減らすのか、それとも販売価格を下げるのか、どちらに重点をおく計画か。また、iモード端末の端末調達コスト減をスマートフォン販売価格の引き下げに使うということも可能ではないか。原価の低減によるメリットをどのように使うつもりか考えを伺いたい。

A1

PRIMEシリーズの端末調達コストが下がった場合は、原則、PRIMEシリーズの販売価格が下がることになる。お客様からは、スマートフォンは3万円で売っているのにPRIMEシリーズは5万円以上もするので割高だとの声を頂いている。まだまだPRIMEシリーズをお求めになるお客様は数多くいらっしゃるので、この価格を下げていくことは重要だと考えている。マージンを改善させるというのも一つの選択肢ではあるが、その点については市場環境を見て判断する。

Q2

純増が好調だが、純増の内訳はPCデータカード、Wi-Fiルーター、フォトパネルなど構成が多様化している。これらの新しい商品は、ARPU、インセンティブ水準、発生するトラフィックなども様々であるが、こうした新しい分野の商品の利益率についてはどう考えればよいか。

A2

それぞれの利益率は様々な要素が影響しているのはご指摘の通りだが、具体的な利益率については回答をご容赦いただきたい。利用者の生涯収支を必ずしも厳密に計算しているわけではないが、顧客の獲得によって得られる追加の収益水準を考慮しながら、また、戦略的に新規開拓する市場については、割引の水準を高く設定している。

Q3

他社の料金プランと比べ、ドコモのサービスや料金プランは複雑でわかりにくい。これを簡素化し、利用者にとって分かりやすくするという考えはないのか。

A3

ドコモの料金プランは、スマートフォンとPCデータカードでは基本的に同じであるし、iモード向けの料金も1つ。いまはキャンペーンを実施中だが、Wi-Fi対応機器向けの料金もPCデータカードと同じであり、基本的にはそれほど複雑ではないと考えている。
結果的に新しいサービスについては販売戦略上少し違った色彩を持つものも出てきているが、お客様にとって可能な限りわかりやすく、シンプルな料金設定にしたいと考えており、日々努力を続けているところ。

Q1

来年度のCAPEX水準についてお伺いしたい。今後のFOMAの設備投資についてはどのように考えているか。

A1

今後数年のCAPEX水準については、今期予想6,750億円と同水準の7,000億円を切る水準を維持していきたいと考えている。高トラフィックのエリアについては、今後はまずFOMAを増設するのではなく、LTEで対処していきたいと考えている。LTEはHSPAに比べ周波数利用効率が約3倍良いことから、今後の設備投資のプライオリティはLTEということを念頭に計画を立てていきたい。

Q2

LTEの設備投資効率が良いということは、将来CAPEX水準が下がる可能性はあるか。

A2

トラフィックが1年で1.6倍ずつ増加している現状においてFOMAでの増設を加速すれば、設備投資額が積みあがることになるが、周波数効率の良いLTEをミックスすることにより、効率的な設備投資を行うことが可能だと考えている。

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