事業等のリスクについて掲載しています。

事業等のリスク

当社グループの経営成績、財政状態および株価等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります(ただし、これらに限られるものではありません)。

当社グループは携帯電話の番号ポータビリティや新規事業者の参入など、通信業界における他の事業者との競争の激化にさらされております。例えば、他の移動通信事業者も第三世代移動通信サービス対応端末や音楽再生機能搭載端末、音楽配信サービス、音声・メール等の定額利用サービスなどの新商品、新サービスの投入、あるいは携帯電話端末の割賦販売方式の導入を行っております。また、請求書の統合、ポイントプログラムの合算、携帯電話‐固定電話間の通話無料サービスなど、固定通信との融合サービスの提供を行う事業者もあり、今後、お客様にとってより利便性の高いサービスを提供する可能性があります。

一方、他の新たなサービスや技術、特に低価格・定額制のサービスとして、固定または移動のIP電話や、ブロードバンド高速インターネットサービスやデジタル放送、公衆無線LAN等、またはこれらの融合サービスなどが提供されており、これらにより更に競争が激化するかもしれません。

通信業界における他の事業者や他の技術などとの競争以外にも、日本の移動通信市場の飽和、MVNO注意1や異業種からの参入を含めた競争レイヤーの広がりによるビジネス・市場構造の変化、規制環境の変化、料金競争の激化といったものが競争激化の要因として挙げられます。スマートフォンやタブレット端末の普及拡大に伴い、多くの事業者等が携帯電話端末上でのサービス競争に参入してきており、今後、これらの事業者等がお客様にとってより利便性の高いサービスを提供したり、更に料金競争が激化する可能性があります。

こうした市場環境のなか、今後当社グループの新規獲得契約数は減少の一途を辿ったり、当社グループの期待する数に達しないかもしれず、また、新規獲得契約数だけでなく、既存契約数についても、更なる競争激化のなか、当社グループが期待する水準で既存契約数を維持し続けることができない可能性があり、さらには、新規獲得契約数及び既存契約数を維持するために見込み以上のARPUの低下が発生したり、想定以上のコストをかけなくてはならないかもしれません。当社グループは厳しい市場環境のなか、高度で多様なサービスの提供及び当社グループの契約者の利便性向上を目的として、「FOMA」の「iモード」パケット通信料の定額制サービス「パケ・ホーダイ」の導入(平成16年6月実施)、お客様にとってシンプルで分かりやすい「FOMA」サービスと「mova」サービスの料金体系を統一した新料金プランの導入(平成17年11月実施)、継続利用期間に関係なく基本使用料を一律50%割引とする「ファミ割MAX50」及び「ひとりでも割50」の導入(平成19年8月実施)、毎月の利用量に応じて下限から上限額の間で料金が変動するパケット通信料の定額制サービス「パケ・ホーダイ ダブル」の導入(平成20年10月実施)、スマートフォンやタブレット端末など、リッチなコンテンツをご利用のお客様に適した新たなパケット定額サービス「パケ・ホーダイ フラット」・「パケ・ホーダイ ダブル2」の導入(平成23年3月実施)など、各種の料金改定を行っておりますが、それによって当社グループの契約数を獲得・維持できるかどうかは定かではありません。また、これらの料金改定によりARPUが一定程度低下することを見込んでおりますが、各種割引サービスの契約率や定額制サービスへ移行する契約数の動向が、当社グループが想定したとおりにならない場合、当社グループの見込み以上にARPUの低下が起こる可能性があります。

また、市場の成長が鈍化した場合又は市場が縮小した場合、当社グループの見込み以上にARPUが低下し、または当社グループが期待する水準での新規契約数の獲得及び既存契約数の維持ができない可能性があります。

これらの結果、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

  • 注意1 Mobile Virtual Network Operatorの略。無線通信インフラを他社から借り受けてサービスを提供している事業者。

当社グループは、「iモード」サービスや「spモード」サービス等の利用促進によるパケット通信その他データ通信の拡大、クレジットサービスなどのFeliCaを中心とした生活・ビジネスに役立つ新たなサービスの展開・普及及び環境・エコロジー、健康・医療、金融・決済、教育等の分野におけるソーシャルサポートサービスの展開等による収益の増加が今後の成長要因と考えておりますが、そうしたサービスの発展を妨げるような数々の不確定性が生じる可能性があり、その場合そうした成長が制約される可能性があります。

また、市場の成長が鈍化した場合又は市場が縮小した場合、当社グループが提供するサービス・利用形態・販売方式が十分に展開できず、当社グループの財務に影響を与えたり、成長が制約される可能性があります。

特に、以下の事柄が達成できるか否かについては定かではありません。

  • サービス・利用形態の提供に必要なパートナー、コンテンツプロバイダ、FeliCa対応の読み取り機の設置店舗の開拓などが当社グループの期待どおりに展開できること
  • 当社グループが計画している新たなサービスや利用形態を予定どおりに提供することができ、かつ、そのようなサービスの普及拡大に必要なコストを予定内に収めること
  • 当社グループが提供する、または提供しようとしているサービス・利用形態・割賦販売等の販売方式が、現在の契約者や今後の潜在的契約者にとって魅力的であり、また十分な需要があること
  • メーカーとコンテンツプロバイダが、当社グループの「FOMA」端末・「Xi」端末や当社グループが提供するサービスに対応した端末、コンテンツなどを適時に適切な価格で安定的に生産・提供できること
  • 現在または将来の当社グループの「iモード」サービスや「spモード」サービスを含むデータ通信サービスまたはソーシャルサポートサービスを含むその他のサービスが、既存契約者や潜在的契約者を惹きつけることができ、継続的な、または新たな成長を達成できること
  • 携帯電話端末機能に対する市場の需要が想定どおりとなり、その結果端末調達価格を低減し、適切な価格で販売できること
  • HSDPA注意2やHSUPA注意3、LTE注意4という技術により、データ通信速度を向上させたサービスを予定どおりに拡大できること

こうした当社グループの新たなサービス・利用形態の展開が制約された場合、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

  • 注意2 High Speed Downlink Packet Accessの略。3Gの「W-CDMA」の下り(基地局→端末)方向の通信速度を改良・高速化した規格。
  • 注意3 High Speed Uplink Packet Accessの略。3Gの「W-CDMA」の上り(端末→基地局)方向の通信速度を改良・高速化した規格。
  • 注意4 Long Term Evolutionの略。標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project)で仕様が作成された移動通信方式。

日本の電気通信業界では、料金規制などを含め多くの分野で規制改革が進んでおりますが、当社グループの展開する移動通信事業は、無線周波数の割当てを政府機関より受けており、特に規制環境に影響を受けやすい事業であります。様々な政府機関が移動通信事業に影響を与え得る改革案を提案または検討してきており、当社グループの事業に不利な影響を与え得るような法令・規制・制度の導入や変更を含む改革が、引き続き実施される可能性があります。そのなかには次のようなものが含まれております。

  • SIM注意5ロック解除規制など、端末レイヤーにおける競争促進のための規制
  • 周波数再割当て、オークションシステムの導入などの周波数割当て制度の見直し
  • 認証や課金といった通信プラットフォームの一部の機能を他社に開放することを求めるような措置
  • プラットフォーム事業者やISP事業者、コンテンツプロバイダ等に対して、「iモード」や「spモード」等、当社サービスに係る機能の開放を求めるような規制
  • 特定のコンテンツや取引、または「iモード」や「spモード」等のようなモバイルインターネットサービスを禁止または制限するような規制
  • 携帯電話のユニバーサルサービスへの指定、現行のユニバーサルサービス基金制度の変更など新たなコストが発生する措置
  • MVNOの新規参入の促進のための公正競争環境整備策
  • 指定電気通信設備制度(ドミナント規制)の見直しによる新たな競争促進のための規制
  • 当社グループを含む日本電信電話株式会社(NTT)グループの在り方に関する見直し
  • その他、当社及びNTT東日本・西日本を対象とした競争セーフガード制度、事業者間接続ルールの見直し等、通信市場における当社グループの事業運営に制約を課す競争促進措置

また、上記に挙げた移動通信事業に影響を与え得る改革案のほか、当社グループは、様々な法令・規制・制度の影響を受ける可能性があります。例えば、当社グループは契約数や契約者のトラフィック量の増加に対応し、サービス品質の確保・向上を図るため通信設備の拡充を進めており、その結果、電力使用量が増加傾向にあります。当社グループは、省電力装置や高効率電源装置の導入など温室効果ガス排出量の削減に向けた施策を実施していますが、温室効果ガス排出量削減のための規制等の導入によりコスト負担が増加し、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

さらに、当社グループは、新たな収益源の確保に向けて、環境、医療、金融等の分野におけるソーシャルサポートサービスを展開したり、出資・提携を通じて様々な事業やビジネス領域へ進出していることから、移動通信事業に関わる法令・規制・制度に加え、新たなサービス・事業・ビジネス領域における特有の法令・規制・制度の影響を受けます。これらの法令・規制・制度が適用されることにより、当社グループの事業運営に制約が課され、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響が発生する可能性があります。

移動通信事業に影響を与え得る改革案が実施されるか、またはその他の法令・規制・制度が立案されるかどうか、そして実施された場合に当社グループの事業にどの程度影響を与えるのかを正確に予測することは困難であります。しかし、移動通信事業に影響を与え得る改革案のいずれか、またはその他の法令・規制・制度が導入、変更または当社グループへ適用された場合、当社グループの移動通信サービスの提供が制約され、収益構造に変化がもたらされる等により、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

  • 注意5 Subscriber Identity Moduleの略。携帯電話機に差し込んで利用者の識別に使う契約者情報を記録したICカード。

移動通信ネットワークの容量の主要な制約のひとつに、使用できる無線周波数の問題があります。当社グループがサービスを提供するために使用できる周波数や設備には限りがあります。その結果、東京、大阪といった都心部の主要駅周辺などでは、当社グループの移動通信ネットワークは、ピーク時に使用可能な周波数の限界、もしくはそれに近い状態で運用されることがあるため、サービス品質の低下が発生する可能性があります。

当社グループの契約数や契約者のトラフィック量が増加していくなか、事業の円滑な運営のために必要な周波数が政府機関より割り当てられなかった場合にも、サービス品質が低下する可能性があります。

当社グループはHSDPAやHSUPA、LTE等の技術による周波数利用効率の向上、及び新たな周波数の獲得に努めておりますが、これらの努力によってサービス品質の低下を回避できるとは限りません。

また、基地局設備または交換機設備等の処理能力にも限りがあるため、トラフィックのピーク時や契約数が急激に増加した場合、または当社グループのネットワークを介して提供される映像、音楽といったコンテンツの容量が急激に拡大した場合にも、サービス品質の低下が発生するかもしれません。また「FOMA」サービスや、「FOMA」及び「Xi」のパケット通信サービスに関しては、スマートフォンやタブレット端末、PC向けデータ通信端末の普及拡大に伴い、サービスに加入する契約数の伸びや加入した契約者のトラフィック量が当社グループの想定を大きく上回る可能性があり、既存の設備ではそうしたトラフィックを処理できず、サービス品質が低下する可能性があります。

もし当社グループがこれらの問題に十分かつ適時に対処しきれないようであれば、当社グループの移動通信サービスの提供が制約を受けることで、契約者が競合他社に移行してしまうかもしれず、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

十分な数の他の移動通信事業者が、当社グループが採用する移動通信システムに関する技術と互換性のある技術を採用することにより、当社グループは国際ローミングサービス等のサービスを世界規模で提供することが可能となっております。当社グループは、今後も引き続き海外の出資先や戦略的提携先その他の多くの移動通信事業者が互換性のある技術を採用し維持することを期待しておりますが、将来にわたって期待が実現するという保証はありません。

もし、今後十分な数の他の移動通信事業者において、当社グループが採用する技術と互換性のある技術が採用されなかったり、他の技術に切り替えられた場合や互換性のある技術の導入及び普及拡大が遅れた場合、当社グループは国際ローミングサービス等のサービスを期待どおりに提供できないかもしれず、当社グループの契約者の海外での利用といった利便性が損なわれる可能性があります。

また、標準化団体等の活動等により当社グループが採用する標準技術に変更が発生し、当社グループが使用する端末やネットワークについて変更が必要になった場合、端末やネットワーク機器メーカーが適切かつ速やかに端末及びネットワーク機器の調整を行えるという保証はありません。

こうした当社グループが採用する技術と互換性のある技術の展開が期待どおりとならず、当社グループの国際サービス提供能力を維持または向上させることができない場合、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

当社グループの戦略の主要な構成要素のひとつは、国内外の投資、提携及び協力関係を通じて、当社グループの企業価値を高めることであります。当社グループは、この目的を達成するにふさわしいと考える、海外における他の会社や組織と精力的に提携・協力関係を築いてまいりました。また、国内の企業に対しても投資、提携及び協力関係を結び、新たな事業分野に対して出資を行うなどの戦略を推進しております。

しかしながら、当社グループがこれまで投資してきた、または今後投資する事業者が価値や経営成績を維持し、または高めることができるという保証はありません。また、当社グループがこれらの投資、提携または協力関係から期待されるほどの見返りと利益を得ることができるという保証もありません。放送事業や通信販売事業等の移動通信事業以外の新たな事業分野への出資にあたっては、当社グループの経験が少ないことから、想定し得ない不確定要因が存在する可能性もあります。

近年、当社グループの投資先は、競争の激化、負債の増加、世界的な景気後退、株価の大幅な変動または財務上の問題によって様々な負の影響を受けております。当社グループの投資が持分法で計上され、投資先の会社が純損失を計上する限りにおいて、当社グループの経営成績は、これらの損失額に対する持分比率分の悪影響を受けます。投資先企業における投資価値に減損が生じ、それが一時的な減損でない場合、当社グループは簿価の修正と、そのような投資に対する減損の認識を要求される可能性があります。当社グループの投資先企業の関与する事業結合等の取引によっても、投資先の投資価値の減損による損失を認識することが要求される可能性があります。いずれの場合においても、当社グループの財政状態または経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループの提供する携帯電話端末には、様々な機能が搭載されております。また、当社グループの提供する携帯電話端末上では、当社グループはもとより当社グループ外の多数の事業者等がサービスを提供しております。現在または将来の端末に技術的な問題が発生した場合、端末の故障、欠陥、紛失等が発生した場合や他の事業者等のサービスの不完全性等に起因して問題が発生した場合には、当社グループの信頼性・企業イメージが低下し、解約数の増加や契約者への補償のためのコストが増大する恐れがあり、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。当社グループの信頼性・企業イメージの低下または解約数の増加やコストの増大につながる可能性のある事態としては、以下のようなものが考えられます。

  • 端末に搭載されている様々な機能の故障・欠陥・不具合の発生
  • 端末上で提供される他の事業者等のサービスの不完全性等に起因する端末の故障・欠陥・不具合の発生
  • 端末の故障等による、情報、電子マネー、ポイント等の消失
  • 端末の紛失・盗難等による情報、電子マネー、クレジット機能、ポイント等の第三者による不正な利用
  • 端末内部に蓄積された利用履歴、残高等のデータの第三者による不正な読み取りや悪用
  • 当社グループの提携、協力している企業における、電子マネー、クレジット機能、ポイント等の不十分または不適切な管理

当社グループの提供している製品やサービスがユーザに不適切に使用されることにより、当社グループの製品・サービスに対する信頼性が低下し、企業イメージが低下することで、解約数が増加したり、新規契約者が期待どおり獲得できない可能性があります。

例えば、当社グループが提供する「iモード」メール、SMS、「spモード」メール等のメールを使った迷惑メールがあります。当社グループは、迷惑メールフィルタリング機能の提供、各種ツールによる契約者への注意喚起の実施や迷惑メールを大量に送信している業者に対し訴訟提起するなど、様々な対策を講じてきておりますが、未だ根絶するには至っておりません。当社グループの契約者が迷惑メールを大量に受信してしまうことにより顧客満足度の低下や企業イメージの低下が起こり、「iモード」または「spモード」契約数の減少となることもあり得ます。

また、振り込め詐欺に代表される携帯電話の犯罪への利用が未だ発生しており、そのような犯罪に利用され易いプリペイド携帯電話について、当社グループは、購入時の本人確認を強化し、更にプリペイド携帯電話の新規契約を平成17年3月末をもって終了するなど、種々の対策を講じてまいりました。しかし今後、犯罪への利用が多発した場合、携帯電話そのものが社会的に問題視され、当社グループ契約者の解約数の増加を引き起こすといった事態が生じる可能性もあります。そのほか、端末やサービスの高機能化に伴い、パケット通信を行う頻度及びデータ量が増加していることを契約者が十分に認識せずに携帯電話を使用し、その結果、契約者の認識以上に高額のパケット通信料が請求されるといった問題が生じました。また、電車内や航空機内等の公共の場でのマナーや、自動車運転中の携帯電話の使用による事故の発生といった問題もあります。さらには、小中学生が携帯電話を所持することについての是非や、「青少年が安全に安心してインターネットを利用できる環境の整備等に関する法律」の施行に伴い、未成年者に対して、原則適用している有害サイトアクセス制限サービス(フィルタリングサービス)の機能の十分さや精度等に関して様々な議論があります。こうした問題も、同様に企業イメージの低下を招く恐れがあります。

このような携帯電話をめぐる社会的な問題については、これまで当社グループは適切に対応していると考えておりますが、将来においても適切な対応を続けることができるかどうかは定かではなく、適切な対応ができなかった場合には、既存契約者の解約数が増加したり、新規契約者が期待どおり獲得できないという結果になる可能性があり、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループは、電気通信事業並びにクレジット事業等のその他事業において多数のお客様情報を含む機密情報を保持しており、「個人情報の保護に関する法律」に則した個人情報保護の適切な対応を行う観点から、個人情報を含む業務上の機密情報の管理徹底、業務従事者に対する教育、業務委託先会社の管理監督の徹底、技術的セキュリティ強化等の全社的な総合セキュリティ管理を実施しております。

しかし、これらのセキュリティ対策にもかかわらず漏洩事故や不適切な取り扱いが発生した場合、当社グループの信頼性・企業イメージを著しく損なう恐れがあり、解約数の増加や当事者への補償によるコストの増大、新規契約数の鈍化など、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

当社グループがその事業を遂行するためには、事業遂行上必要となる知的財産権等の権利について、当該権利の保有者よりライセンス等を受ける必要があります。現在、当社グループは、当該権利の保有者との間でライセンス契約等を締結することにより、当該権利の保有者よりライセンス等を受けており、また、今後の事業遂行上必要となる知的財産権等の権利を他者が保有していた場合、当該権利の保有者よりライセンス等を受ける予定ですが、当該権利の保有者との間でライセンス等の付与について合意できなかったり、または、一旦ライセンス等の付与に合意したものの、その後当該合意を維持できなかった場合には、当社グループの特定の技術、商品又はサービスの提供ができなくなる可能性があります。また、他者より、当社グループがその知的財産権等の権利を侵害したとの主張を受けた場合には、その解決に多くの時間と費用を要する可能性があり、仮に当該他者の主張が認められた場合には、当該権利に関連する事業の収益減や当該権利の侵害を理由に損害賠償責任等を負う可能性があり、それにより当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

当社グループは基地局、アンテナ、交換機や伝送路などを含む全国的なネットワークを構築し、移動通信サービスを提供しております。当社グループのサービス提供に必要なシステムについては、二重化するなど安全かつ安定して運用できるよう、様々な対策を講じております。しかし、これらの対策にもかかわらず様々な事由によりシステム障害が発生する可能性があり、その要因となり得るものとしては、システムのハードウェアの不具合によるもの、地震・津波・台風・洪水等の自然災害、電力不足や公共交通網の遮断等の社会インフラの麻痺、テロといった事象・事件によるもの、有害物質の拡散や感染症の流行等により、ネットワーク設備の運用・保守が十分に実施できないことによるものなどがあります。こうした要因によりシステムの障害が発生した場合、修復にとりわけ長い時間を要し、結果として収益の減少や多額の費用の支出につながる可能性があり、それにより当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

また、固定のインターネットでは、ウィルスに感染することにより時として全世界で数千万台のコンピュータに影響が出る事例があります。当社グループのネットワークにおいても、そのような事態が引き起こされる可能性がないとは言い切れず、ハッキングや不正なアクセス等により、ウィルスやブラウザクラッシャ等が当社グループのネットワークや端末に侵入した場合、システムに障害が発生したり携帯電話が使用できなくなるなどの事態が考えられ、その結果、当社グループのネットワークに対する信頼性や、顧客満足度が著しく低下する恐れがあります。当社グループは不正アクセス防止機能、携帯電話の遠隔ダウンロードなどセキュリティを強化し、不慮の事態に備え得る機能を提供しておりますが、そうした機能があらゆる場合に万全であるとは限りません。さらに、悪意を持ったものでなくともソフトウェアのバグ、機器の設定誤り等の人為的なミスにより、システム障害や損害が起こる可能性もあります。

これらのほか、自然災害や社会インフラの麻痺等の事象・事件、有害物質の拡散や感染症の流行等により、当社の事業所や販売代理店等の必要なパートナーが業務の制限を強いられたり、一時的に閉鎖せざるを得なくなった場合、当社グループは、商品・サービスの販売・提供の機会を喪失するほか、お客様からのお申し込み受付やアフターサービス等に関する要望に適切に対応できない可能性があります。

このような不慮の事態において当社グループが適切な対応を行うことができなかった場合、当社グループに対する信頼性・企業イメージが低下する恐れがあるほか、収益の減少や多額の費用の支出につながる可能性があり、またこのような不慮の事態によって市場の成長が鈍化したり、市場が縮小した場合、当社グループの見込み以上にARPUが低下したり、当社グループが期待する水準での新規契約数の獲得及び既存契約数の維持ができない可能性があります。これらにより、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

なお、平成23年3月11日に発生した東日本大震災により、当社グループにおいては、ネットワークの物理的な毀損や停電によるサービスの中断等が発生し、また、販売代理店等パートナーにおいても、店舗が一時的な閉鎖を余儀なくされるなど、当社グループ及びパートナーの事業活動に障害が発生しました。今後も余震活動、電力供給の悪化等の社会インフラの混乱、有害物質の拡散その他の被災した原子力発電所の影響、景気の悪化や市場の縮小等の東日本大震災に関連した不測の事態が発生した場合には、ネットワークの復旧等に必要な費用が増加したり、収益が減少したり、当社グループやパートナーの事業活動が制限される可能性があります。これらにより、当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性があります。

世界保健機関(WHO)やその他の組織団体等、及び各種メディアの報告書によると、無線通信端末とその他の無線機器が発する電波は、補聴器やペースメーカーなどを含む、医用電気機器の使用に障害を引き起こすこと、ガンや視覚障害を引き起こし、携帯電話の使用者と周囲の人間に健康上悪影響を与える可能性を完全に拭い切れないとの意見が出ております。無線電気通信機器が使用者にもたらす、もしくはもたらすと考えられる健康上のリスクは、既存契約者の解約数の増加や新規契約者の獲得数の減少、利用量の減少、新たな規制や制限並びに訴訟などを通して、当社グループの企業イメージ及び当社グループの財政状態や経営成績に悪影響を与える可能性もあります。また、いくつかの移動通信事業者や端末メーカーが、電波により起こり得る健康上のリスクについての警告を無線通信端末のラベル上に表示していることで、無線機器に対する不安感は高められているかもしれません。研究や調査が進むなか、当社グループは積極的に無線通信の安全性を確認しようと努めておりますが、更なる調査や研究が、電波と健康問題に関連性がないことを示す保証はありません。

さらに、当社グループの携帯電話と基地局から発する電波は、電波のSAR(Specific Absorption Rate:比吸収率)に関するガイドラインなどの、日本の電波に関する安全基準と、国際的な安全基準とされている国際非電離放射線防護委員会のガイドラインに従っております。一方、日本の電波環境協議会は、携帯電話や他の携帯無線機器からの電波が一部の医用電気機器に影響を及ぼすということを確認いたしました。その結果、日本は医療機関での携帯電話の使用を制約する方針を採用いたしました。当社グループは携帯電話を使用する際に、これらの制約を利用者が十分認識するよう取り組んでおりますが、規制内容の変更や新たな規則や制限によって、市場や契約数の拡大が制約されるなどの悪影響を受けるかもしれません。

日本電信電話株式会社(NTT)は平成23年3月31日現在、当社の議決権の66.65%を所有しております。平成4年4月に郵政省(当時)が発表した公正競争のための条件に従う一方で、NTTは大株主として、当社の取締役の指名権など経営を支配する権利を持ち続けております。現在、当社は通常の業務をNTTやその他の子会社から独立して営んでおりますが、重要な問題については、NTTと話し合い、もしくはNTTに対して報告を行っております。このような影響力を背景に、NTTは、自らの利益にとって最善であるが、その他の株主の利益とはならないかもしれない行動をとる可能性があります。

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