鹿児島県奄美市様

導入事例:鹿児島県奄美市様

RPA「WinActor」+「AI-OCR」で特別定額給付金を迅速給付、全国の自治体が注目するRPAの組み合せ活用

鹿児島県奄美市は、コロナ禍における一律10万円の「特別定額給付金」の給付事業に対応すべく、RPA「WinActor®(※1)」と、AI-OCR「NaNaTsu®(※2) AI-OCR with DX Suite(∗)」を導入。住民からの手書きの申請書類を光学文字認識で識別し、給付金システムへと自動入力するシナリオを作り上げたことで、職員の負担を大幅に軽減させた。突発的な一大事業に各自治体が手を焼くなか、住民へのスピーディーな給付を実現した奄美市の取組みは、RPAとAI-OCRの組み合わせを効果的に活用した成功事例として全国から注目を集めている。

(∗)以下、本文中は「NaNaTsu AI-OCR」と表記します。
目的 業務改善
業種 公共機関
エリア 九州・沖縄
従業員数 301~1,000名

導入内容

導入サービス・ソリューション

winactor

WinActor

Windows端末におけるパソコン操作をシナリオとして記録させ、パソコン操作を自動化するソフトウェア型ロボット

WinActor

winactor

NaNaTsu AI-OCR with DX Suite

手書きの各種申請書類をスキャンしLGWAN上に構築したAI-OCRサービスにアップロードすることで、テキストデータ変換できる地方公共団体等向けサービス

導入前・導入後の比較

導入効果
導入前の課題 導入後の成果
1 特別定額給付金の給付には、本来の業務とは別に20名以上の職員を動員し、申請書類の開封、仕分け、チェック、入力などの単純業務を要し、試算では給付完了まで2か月以上かかる予定だった。 1 1日最大3,900件の申請を処理できるようになり、動員する職員も減少した結果、開始から11日目には追加動員が不要となり、3週間後には対象世帯の86%にあたる20,619世帯に振込みを完了することができた。
2 特別定額給付金業務に携わる職員の時間外労働、休日勤務など労働負担が大きく、手当や健康管理に対する問題が浮上した。 2 特別定額給付金業務に携わる職員の時間外労働や休日勤務をなくし、動員予定だった職員は本来の業務や、人間にしかできない住民サービスに時間を割くことができた。
3 特別定額給付金業務に限らず、元来、各課それぞれの多様な事業においても定型業務が数多くあり、庁内全体の業務効率化を図りたいと考えていた。 3 課税業務や財務会計、予防接種、教育部門、敬老祝い金の振込業務、国勢調査など、庁内全体で幅広く「WinActor」の運用を開始し、庁内全体の業務効率化が実現できた。

お客さまの声

導入のきっかけ手書きの申請書を確実に識別し、処理速度を上げて、「10万円を一刻も早く」と望む住民の期待に応えたかった

総務部総務課 課長補佐兼働き方改革担当官 押川 裕也 氏、保健福祉部福祉政策課 主査 村田 裕樹 氏

奄美市では、以前からRPAに関心を持って情報収集にあたってきました。庁内にはさまざまな定型業務がありますが、財務関係の支出伝票作成など時間外勤務を余儀なくされる状況にあり、職員の働き方改革を迫られていたからです。また、定型業務を自動化できれば、手の空いた分を人間にしかできない市民サービスにあてられると考えていました。

導入にあたっては、最終的に職員自らがシナリオ作成にかかわれることが重要だと考えていたため、扱いやすさと研修などのフォローがあるものを模索し、そのなかで「WinActor」が、完全日本語版であることや困った時に電話やメール・デスクトップ共有などの遠隔で技術相談ができるドコモのサポートなどのサービス面を含めて、私どもの求めていたRPAだということで導入を決めました。そこで、まずは「ふるさと納税受付処理」、「軽自動車税登録・廃止のシステム登録」、「職員健康管理データの自動集約および抽出」という3部門を選定し、SEに常駐していただくなどのさまざまなサポートを受けながら運用を開始しました。その後、報告会で効果と課題を見つけながら自分たちでワークショップを開催するなどして、ほかの業務にも取入れ始めました。

このように活用範囲を広げていこうと考えていたところに、コロナ禍における「一律10万円の特別定額給付金」という緊急事案に対応せねばならなくなり、職員を増員して対応していこうとしていた時に、ドコモから「WinActor」と「NaNaTsu AI-OCR」を組み合わせて活用する提案をいただきました。給付金業務の自動化にあたっては、住民から大量に届く手書きの申請書類をOCRでテキスト化する必要がありましたが、「軽自動車税に関する業務自動化」の際に、認識率などがネックになってしまった経験があり、その解消方法として、より高精度に手書き文字を認識できる「NaNaTsu AI-OCR」で対応できること、それを「WinActor」が給付金システムに入力するという一連のシナリオで自動化できるという組み合わせの活用方法の提案を受け、導入に至りました。

導入の効果大量の申請書類を自動処理し、職員の負担を大幅軽減、1日最大3,900件を処理し、3週間後には給付を完全完了

大量の申請書類を自動処理し、職員の負担を大幅軽減、1日最大3,900件を処理し、3週間後には給付を完全完了

特別定額給付金を対象世帯すべてにお届けするためには、約20名もの追加職員を動員して、申請書類の開封や仕分け、チェック、入力などの単純作業にあてる必要があり、最低でも2か月はかかるという試算でした。しかし、「WinActor」を活用することで、1日最大3,900件の申請を処理することができ、当初に追加動員した職員を1週間で5名にまで減らし、開始11日目には完全になくすことができました。合わせて導入した「NaNaTsuAI-OCR」が、住民から届く大量の手書きの申請書を自動で補正したり、ズレや傾きなども読み取ってくれたおかげで、「WinActor」にスムーズにテキストデータを渡すことができました。あとは「WinActor」が市の給付金システムへ自動入力していくという流れですが、この時にとても助かったのが、「『WinActor』が『NaNaTsu』への読み取り指示をし、テキストファイルに置き換えてダウンロードする」というシナリオを提示してくれたことです。AI-OCRのシステム登録・抽出作業を自動化できるシナリオがあらかじめ提供されたことで、奄美市では給付金システム用のRPAシナリオ作成に注力することができました。

また、Webと手書きの重複申請という問題も発生していたのですが、「WinActor」が自動でチェックするシナリオで重複給付を防止することもできました。このような突発的な事案の際にRPAの最適な組み合わせを提供していただけたことはとても心強く、結果として振込開始から3週間で、対象世帯の86%にあたる20,619世帯に振込みを完了することができました。住民の皆さまからも早い給付を喜ばれ、鹿児島県内の複数の市町村からも、「今後同じことがあれば、ぜひシステムを使わせてほしい」という相談が寄せられました。

奄美市ではこれをきっかけに、庁内全体で幅広く「WinActor」の運用を開始しており、今後も、新型コロナワクチンの接種情報の自動化などに活用していけるのではないかと考えています。庁内全体の働き方改革にもつながりましたし、手の空いた分を人間にしかできない業務に集中することで、よりていねいで質の高い住民サービスが提供できるようになったことが、何よりも大きな成果だと感じています。


お客さまプロフィール

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人口約4万3千人。奄美群島の4割を占める中核都市。豊かな自然環境と古き良き伝統文化や精神を大切し、「自然・ひと・文化を共につくるきょらの郷(しま)」というキャッチフレーズを掲げる。RPAへの先鋭的な取組みを活かしての働き方改革、市民サービスの充実を図る自治体として全国から注目を集めている。

導入システム

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営業担当者からのメッセージ

NTTドコモ九州支社 法人営業部 竹山 勝寿

NTTドコモ九州支社 法人営業部 竹山 勝寿

お客さまは常に「定型業務をなるべく少なくし、市民サービスにつながる仕事にシフトを」と口にし、市民サービスのために業務改革が必要と強い意識をもっていました。その思いを「WinActor」の活用で実現でき、高い評価を得ることができました。本件に関わり、RPAはお客さまのDXを進める非常に有効なツールであり、特に「WinActor」は日本語対応で操作もわかりやすく、また自治体事例も多いことからデジタル化が急務と言われる自治体の業務にて非常に効果的だと実感しています。
今後も、お客さまの苦労を和らげ本当にやりたい仕事を手掛けられる、そのお手伝いになるツールとして「WinActor」を活用できるよう、積極的にご案内していきたいと思います。

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お問い合わせ

  1. 「WinActor」は、NTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。
  2. 「NaNaTsu」は、株式会社NTTデータの登録商標です。
  • 掲載内容は2021年2月取材時点の情報です。
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