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2019年6月13日

歩く意欲を引き出す仕掛けで健康長寿

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気軽に参加できて、ウォーキングが楽しく続けられる

ほかの都道府県よりも平均年齢が比較的若い埼玉県。それだけに今後は急速な高齢化が見込まれる。埼玉県保健医療部健康長寿課は「健康長寿社会」の実現をめざし、健康増進や医療費抑制が実証されたプログラムの実施要領や成果を出すための秘訣などを「健康長寿埼玉モデル」としてまとめ、「毎日1万歩運動」や「筋力アップトレーニング」などの普及拡大を図っている。そうしたプログラムには多くの住民が参加しているものの、年齢の偏りがあるのが悩ましいと健康長寿課の課長・横田さんは話す。

「健康長寿埼玉モデルには成果を確認するための体力測定や血液検査などが盛り込まれているため、仕事が忙しい30~50代の方に参加してもらうのが難しい状態でした。また、参加者のなかには運動が続けられず、成果を出せない方もいらっしゃいました」(横田さん)。

「健康マイレージ」は働き盛り世代の参加者も多い。

「健康マイレージ」は働き盛り世代の参加者も多い。

忙しい方でも気軽に参加できるシステムと継続したくなる仕掛けが必要だと考えた健康長寿課は、ウォーキングを楽しく続けられる「健康マイレージ」を導入した。歩数計やムーヴバンド(ウェアラブル端末)だけでなくスマートフォンアプリでも利用できる「健康マイレージ」は、計測した歩数を送信するとポイントが増えるというシステムで、決められたポイントに達成すると「県産品などが当たる抽選」に自動で参加できるという仕掛けがある。また、自分の歩数がランキング上位になるとボーナスポイントが付与されるという仕掛けもあるので、ウォーキングを続けようという意欲を引き出す。健康長寿課は県のマスコットの名前をつけて「埼玉県コバトン健康マイレージ」という名称で取組みを開始した。

「スマートフォンアプリでも利用できるので30~50代の方にも参加していただけると考え、導入しました。2019年4月時点で埼玉県内47市町村のほか、健康保険組合、企業などが参加しています。県が共通のシステムと仕掛けを構築したことで各団体の負担を少なくできました」(横田さん)。

歩数計やムーヴバンドで計測した歩数はタブレット端末で送信。

歩数計やムーヴバンドで計測した歩数はタブレット端末で送信。

「健康マイレージ」とは?

働き盛り世代からシニア世代まで幅広い年齢層のみなさまにウォーキングを楽しく続けていただけるよう構成されたサービスです。スマートフォンアプリと歩数計、ムーヴバンド(ウェアラブル端末)を利用して手軽に参加いただけますし、インセンティブとなる仕掛け(ランキング、抽選)ウォーキングマップなども盛り込まれています。住民のみなさまの生活習慣の改善につながる環境づくりに貢献します。

ウォーキングが習慣になり健康志向が上昇

「日本スリーデーマーチ」という日本最大のウォーキングイベントを実施している東松山市も「埼玉県コバトン健康マイレージ」に参加している市町村のひとつ。窓口業務を担当している健康推進課の課長・宇津木さんはウォーキングを促す工夫に魅力を感じているそうだ。

「通常こうしたランキングは、毎日数万歩を歩くような方たちにランキング上位を独占されてしまいます。その点、健康マイレージには工夫がされていて、参加者が前週に登録した歩数によって所属するリーグが決まり、同じような歩数の方たちとランキングを競います。このランキング方法でしたら参加者誰もが上位になれる可能性がありますので、歩こうというモチベーションがアップすると思います」(宇津木さん)。

歩くことで健康になってもらいたいと願っている宇津木さんは、「健康マイレージ」の参加者から「続けているよ」という声を聞くと、導入した甲斐があったと感じるそうだ。

「普段はあまり意識しないで歩いている方も、健康マイレージで歩数を見ると、健康のためにもうちょっと歩こうという気持ちになるそうです。健康志向の上昇につながっていると思います」(宇津木さん)。

東松山市健康福祉部健康推進課 宇津木さん

東松山市健康福祉部健康推進課 宇津木さん

実際に「健康マイレージ」に参加しているという県民のひとりから、ウォーキングを続けていたら意識が変わったという話が聞けた。

「積極的に運動するほうではなかったんですが、体重の減少という効果を実感したこともあって、いろんなスポーツに挑戦してみようという気持ちが出てきましたし、頻繁に歩くようになりました。息子も健康マイレージに参加しているので、時々一緒に歩きます。自然と会話が生まれてくるので、子どもとのコミュニケーションがとれるのもうれしいですね」(参加者さん)。

「健康マイレージ」を埼玉県全体のムーブメントに

埼玉県保健医療部健康長寿課の横田さんによると「健康マイレージ」の参加者は順調に増加し、導入後2年で約54,000人になったという。将来的には県内にある63の市町村すべてに参加してもらい、県全体のムーブメントにしたいと考えているそうだ。

埼玉県保健医療部健康長寿課 横田さん

埼玉県保健医療部健康長寿課 横田さん

「人生100年時代といわれる今、県民の健康づくりは重要な取組みだと考えています。健康マイレージを健康づくりのツールとして、より多くの市町村、健康保険組合、健康経営に取組む企業のみなさまにご活用いただきたいと思います」(横田さん)。

高齢化が進む日本において「健康長寿」は保健福祉行政の重要なキーワードになっている。「健康マイレージ」を導入した埼玉県の取組みは、誰もが健康で生き生きと暮らす社会をめざすモデルケースになるに違いない。

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