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企業が選んだ「働き方改革関連法」対策トップ6

2019年9月13日

企業が選んだ「働き方改革関連法」対策トップ6

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関連法の認知度は?

「働き方改革関連法(*1)」が2019年4月1日に施行されました。本サイトのコラム別ウインドウが開きます『中小企業のための働き方改革関連法 遵守のポイント』(2018年9月6日公開)でもご紹介したとおり、この4月1日の同法施行によって、大企業は「時間外労働の上限規制」への遵守が求められ、また、企業規模の大小によらず、すべての企業が「年次有給休暇の取得義務化」への対応が必要とされています(「時間外労働の上限規制」の中小企業への適用は、2020年4月1日より)。

1:別ウインドウが開きます働き方改革関連法:「働き方改革を推進するための関係法律の整備に関する法律(平成30年法律第71号)」(厚生労働省)

上述した「時間外労働の上限規制」については、働き方改革関連法の“キモ”のひとつとして、施行前からメディアなどでさまざまに取上げられてきました。そのため、実際の施行のかなり前から、「時間外労働の上限規制」に対する理解は拡がっていたように思えますが、実際にはそうとばかりはいい切れないようです。

日本・東京商工会議所が2019年1月9日に報道発表した「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査(集計結果)」を見てみると、調査回答企業(従業員数300人以下の2,045社)の33.9%が、「時間外労働の上限規制」に関して「名前は知っているが内容は知らない」と答え、33.7%が施行の時期も「知らない」としています(図1)。また、この図からは、従業員数が少なくなるにつれて、上限規制の内容と施行時期に対する認知度が低くなっていることがわかります。

図1:働き方改革関連法の認知度(時間外労働の上限規制)

図1:働き方改革関連法の認知度(時間外労働の上限規制)

出典:別ウインドウが開きます日本・東京商工会議所「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」集計結果(2019年1月9日プレス発表)

この調査は日本全国の413商工会議所が2018年10月22日~12月3日にかけて実施したもので、回答企業の業種は製造業、卸売業・小売業、建設業、その他サービス業、宿泊・飲食業など多岐にわたっています。

このように調査の実施が関連法施行の4か月~6か月前で、調査対象企業の多くに、「時間外労働の上限規制」の適用が2020年4月からの中小企業が含まれています。それが、この規制に対する認知度の低さにつながったといえますが、2019年4月1日に全企業に適用される「年次有給休暇の取得義務化」についても、回答全企業の23.5%が「(施行時期を)知らない」としていました。こうしたことから、この調査報告のなかで日本・東京商工会議所は、働き方改革関連法そのものに関する一層の周知が必要と訴えています。

図2:働き方改革関連法の認知度(年次有給休暇の取得義務化)

図2:働き方改革関連法の認知度(年次有給休暇の取得義務化)

出典:別ウインドウが開きます日本・東京商工会議所「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」集計結果(2019年1月9日プレス発表)

重点対策は人の意識と勤怠管理の改革

前ページで紹介した日本・東京商工会議所の調査では、働き方改革関連法に対する認知度だけではなく、同法の施行に対する準備状況や対策の内容についても調べています。

このうち、準備状況、つまりは対応策の進捗度については前出の認知度と同じようにあまり高い数字ではなく、「時間外労働の上限規制」についていえば、「すでに必要な対応を終えた」ところは全体(2,045社)の14.3%でしかありません。それに「現在取組んでいる最中」(24.2%)と「対応が決まり、今後取組む予定」(7.4%)を足し合わせた「対応済み・対応のメドがついている」ところも45.9%と半数を下回ったといいます(図3)。

また、図3が示すとおり、「時間外労働の上限規制」という「法律の名称・内容を知っている」と答えた企業に母数を絞った場合でも、「対応済み・対応のメドがついている」と回答した企業の割合は57.3%にとどまっていたようです。

図3:「時間外労働の上限規制」に対する準備状況

図3:「時間外労働の上限規制」に対する準備状況

出典:別ウインドウが開きます日本・東京商工会議所「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」集計結果(2019年1月9日プレス発表)

上記のような結果に対して、日本・東京商工会議所は、調査報告のなかで憂慮を示しています。とはいえ、2018年の段階で対応を済ませていた、あるいは対応のメドをつけていた企業が半数近くあることもまた事実です。

では、そうした企業は、「時間外労働の上限規制」への対応策として、どのような取組みに力を注いできた(あるいは、注いでいる)のでしょうか。

日本・東京商工会議所の調査によれば、図4に示す取組みが、「時間外労働の上限規制」に対応するための上位6つの施策であるといいます。

図4:「時間外労働の上限規制」への対応として講じた取組みトップ6項目 (「時間外労働の上限規制」に「対応済み・対応のメドがついている」企業の回答比率上位6項目/複数回答/n=938)

図4:「時間外労働の上限規制」への対応として講じた取組みトップ6項目 (「時間外労働の上限規制」に「対応済み・対応のメドがついている」企業の回答比率上位6項目/複数回答/n=938)<

出典:別ウインドウが開きます日本・東京商工会議所「働き方改革関連法への準備状況等に関する調査」集計結果(2019年1月9日プレス発表)

ご覧のように、「時間外労働時間の上限規制」に「対応済み・対応のメドがついている」とした企業において、最も多かった回答は「時間外労働の管理の徹底」で57.4%、2番目が「出退勤時間管理や休暇取得に関する管理職や一般社員への研修、意識啓発」(56.0%)です。以降、「業務内容や人員体制の見直し・平準化」(51.7%)「36協定の変更、締結」(47.8%)「勤怠管理システムの導入・見直し」(46.5%)「人員の増強」(44.3%)が続くかたちです。

このうち、「36協定の変更、締結」は、新しい法制度へ対応するための法務上の必要措置といえますが、それ以外の項目は、時間外労働の上限規制に組織の体制、意識、管理のあり方をいかに適合させるかを考えた結果として、優先順位を高くした取組みといえるでしょう。実際、「時間外労働の上限規制」を遵守するには、時間外労働の徹底管理が必要とされますが、管理だけを強めても、組織の体制や働き方が、上限規制に適合できるようになっていなければ、どこかでひずみが生じ、管理の目が届かないところで、法令を逸脱した働き方が横行してしまうリスクがあります。

それを抑制するには、「業務内容や人員体制の見直し・平準化」「人員の増強」といった取組みによって、特定の部門・部署、あるいは人材に負荷が集中してしまうのを避ける必要があるというわけです。

その意味で、「勤怠管理システムの導入・見直し」というIT施策は、勤怠管理を強化する取組みであると同時に、管理の強化による管理部門の負担を抑制する施策ともいえます。

実際、タイムカードなどの紙による勤怠管理を、「KING OF TIME」のような勤怠管理のクラウドサービスを使った管理へと変更することで、従業員各人の労働時間集計が自動化され、勤怠管理にかかる管理部門の負荷を大幅に減らすことが可能になります。また、従業員各人の日ごとの労働時間もリアルタイムに見える化されるので、働き過ぎの傾向のある従業員や部署、部門をすぐにとらえて是正を求めたり、改善の施策を早期に検討したりすることもできるようになります。

いずれにせよ、2020年4月1日には、「時間外労働の上限規制」への遵守をすべての企業が徹底しなければならなくなります。そして図4を見るかぎり、「勤怠管理システムの導入・見直し」以外の準備は、はじめてすぐにかたちになるようなものではないはずです。従って、もし、自社の準備が不十分と考えるのであれば、可能なかぎり早期に、準備に着手するのが得策といえるのではないでしょうか。

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