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“従業員満足”重視で増した企業力

2019年10月15日

“従業員満足”重視で増した企業力

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人事処遇制度の見える化から改革に着手

企業の競争力は、ヒトの力の上で成り立つ─。こうした考え方のもと、社員の満足度や働く意欲を高めようとする企業が増えています。

そうした取組みにいち早く乗り出し、成果を上げてきた企業のひとつが、「社員と会社が強くつながる」という経営理念を掲げるイリオスネット株式会社です。代表取締役社長の宮﨑 毅さんは、従業員満足を重視する自社の経営方針について次のように説明します。

「会社にとって一番大切なのは社員であり、社員が楽しんで仕事をできない会社には、お客さまを幸せにする力も、自らを成長させる力も生み出せないというのが、当社の考えです。ですから、社員と会社とのつながりを強く保ちながら、すべての社員に働きがいを感じてもらうことにこだわり続けてきました。その取組みが当社の競争力を下支えしてきたといえます」。

イリオスネット株式会社 代表取締役社長 宮﨑 毅 さん

イリオスネット株式会社 代表取締役社長 宮﨑 毅 さん

イリオスネットは、株式会社コシダテックのグループ企業で、個人/法人に向けたICT機器(情報通信機器)の販売・保守・修理を中核の事業とする会社です。従業員数は2019年3月末時点で669名。ICT機器の販売店のほかに、釣具店やセレクトショップ、カフェなどの経営も手がけ、関東甲信越地域を中心に全国33店舗(2019年7月現在)を運営しています。

そうしたイリオスネットの社長に宮﨑さんが就任したのは2011年のことです。

「当時は、各店舗の成績が今日のように優れたものではなく、なかなか厳しい状況でした」と、宮﨑社長は振り返ります。

その状況打開の一手として、宮﨑社長が重視したのが、今日の経営理念に通じる「社員と会社とのつながりを強めること」であり、社員の満足感やモチベーションを高めることです。手始めとして宮﨑社長は、人事処遇制度の改革に乗り出しました。

「当時の人事処遇制度で問題だったのは、何をどうすれば、どのポジションに就けるのかが不透明、かつ曖昧だったことです。自分の働きに対する会社の評価が不透明であると、社員は会社を遠い存在に感じ、働く意欲は高まらず、結果として、会社の業績も上向いていきません。そこで、人事考課と処遇の公正さと透明性を高めることが急務と判断し、制度をゼロから作りなおし、会社の賃金体系をすべてオープンにする施策を急いだのです」(宮﨑社長)。

この改革によって、「社員たちは、自分の成果と昇給・昇格との関係性が見えるようになり、それぞれのモチベーションをアップさせたと確信しています」と、宮﨑社長はいいます。

働きがいを生む環境づくり

「当社の場合、店舗ごとの成績に応じて所属社員の賞与係数が決まり、かつ、各店舗では互いの成績やランキングが常に確認できます。これによって、“あそこには負けたくない”という競争意識が働くようで、それも社員たちのモチベーションアップにつながっています」と、宮﨑社長は明かす。

イリオスネットでは、人事処遇制度の改革に続けて、従業員満足度を高めるための施策をさまざまに打ってきました。この施策展開にあたっては、社員の満足度を測るためのESアンケートを定期的に実施し、会社に対する要望の把握に努めてきました。加えて、退職者に対しても調査をかけ、働く環境や制度上の問題点を洗い出す方策も展開してきました。そうしたなかで、3年前に生まれた制度のひとつが、年間休日の日数を法制度が許す範囲で社員が自由に選べる制度です。

「当社では年間の休日数が一般的な企業よりもやや多く、2019年度では、その日数が129日に上っています。これは社員の働きやすさを第一に考えた結果ですが、退職者にアンケートをとったところ、“休日が多すぎるのが不満だった”という声があり、休日数を多くすることが、必ずしも社員全員の満足につながるわけではないことに気づきました。そこで、休日数を社員が選べる制度を導入したのです」(宮﨑社長)。

イリオスネット株式会社 代表取締役社長 宮﨑 毅 さん

結果として、この制度は、働き方に自由や柔軟性を求める学生たちの支持を集め、新卒者採用数の確保にも貢献しているといいます。

さらに同社では、社員に働きがいを感じてもらうための「社内表彰制度」や「インナーコンテスト」「バースデイ制度」など、数々の施策も展開しています。

このうち、社内表彰制度は全店舗を対象に年2回にわけて実施しており、宮﨑社長が自ら各地域に赴き、当該地域の店舗・部門の社員たちを表彰しています。

「表彰といっても、表彰状と少しの賞金を贈るだけの取組みですが、それでも、同僚たちの目の前で表彰されるのはやはり誇らしいことですし、私が自ら賞を手渡すことで、会社と自分たちの距離を近くに感じてもらえていると考えています」(宮﨑社長)。

一方、バースデイ制度は、誕生日を迎えた社員に、商品券のプレゼントと1日の誕生日休暇を特別休暇として付与するというもので、「社員たちの評判が非常にいい制度です」と、宮﨑社長はいいます。この制度では、直筆のバースデイカードを所属長が部下に手渡すこともルール化されていますが、かつては宮﨑社長が全社員のバースデイカードを手書きし、送っていたようです。「社員数が600名を超えたところで、さすがに作業が過酷になり、社員全員に直筆のカードを送るのは断念しました。ただし、社員と会社とのつながりを保つには、こうした細やかな配慮も必要だと感じています」。

チームの力はコミュニケーション力が支える

「当社のような事業体は、学生の人気は低い方です。それでも、新卒者の採用目標数を達成できているのはすごいことで、人事の頑張りを心から評価したいですし、私たちが追求してきたことに間違いはなかったと感じています」(宮﨑社長)。

社員と会社との密接なつながりと従業員満足に軸足を置いた制度改革によって、イリオスネットでは、宮﨑社長の就任当時の2倍強に売上げを伸長させました。と同時に、日本の多くの業界で採用難が深刻化するなかでも、過去4年連続で、新卒者の採用目標数を達成することに成功しています。

「販売店の運営という私たちの事業は、優れた人材を、必要な数だけ確保できるかどうかですべてが決まります。ですから、新卒者の採用には、専門のリクルーターを5年前から起用するなど、かなり力を入れてきました。また、従業員満足を起点にこれまで打ってきた施策も、若い世代にとっての当社の魅力を増し、入社後も働く意欲を高いレベルで維持してもらうための方策といえます。こうした努力の積み重ねが実を結び、多くの学生が、当社の社風や理念に共感し、販売店のスタッフという、決して人気の職種とはいえない仕事に身を投じてくれています。これからも、社員たちがより働きやすく、やりがいや楽しさを感じられるような環境づくりに取組むつもりです」(宮﨑社長)。

イリオスネット株式会社 代表取締役社長 宮﨑 毅 さん

その働きやすい環境づくりを進める上では、ICTによる情報共有や社内コミュニケーションの効率化にも注力したいと宮﨑社長は話します。

イリオスネットではすでに「イリグラム」と呼ばれる情報共有プログラムを推進し、業務マニュアルの整備と店舗間での販売成功事例の共有化を図っています。また、ICT機器の法人営業本部では、ドコモのクラウド型Web会議サービス「sMeeting」を約1年前から導入し、全国に散らばる営業拠点間での情報共有やフェーストゥーフェースのコミュニケーションに活用しています。

「チーム力を高める上でのカギはコミュニケーションです。実際、成績のよい店舗は、決まって店長のコミュニケーション能力が抜群に高く、スタッフ各人との毎日の意思疎通を無駄なく、絶妙のタイミングでとっています。ICTには、こうしたコミュニケーションや情報共有を時間と場所の制約を超えて実現する力があります。ですから、これからは社内での活用をもっと進める必要があるでしょう。また、事業としては、地域密着のICTプロバイダとして、地域社会のICT化をすべて引き受けて、お客さまのどんな困りごとにも対応できるような存在になるのが理想です。そんな理想に向けて、これからも社員と一緒に走り続けていきたいと願っています」(宮﨑社長)。

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