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2020年1月27日

「ドコモICT利活用研修会2019 in 福岡」イベントレポート

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<英語ワークショップ>子供たちが自分から楽しく学ぶ授業

一般社団法人オーガニックラーニング 代表理事 江藤由布氏

英語では、“Why”“How”“Play”を軸にしたワークショップが実施されました。江藤氏は前半で、今なぜICTが必要なのかを改めて説明し、ICT活用の事例を紹介。ICTを活用した学びでは、生徒たちのアウトプットが変わるため、参加者たちは今までの評価方法を見直すグループディスカッションを行いました。江藤氏からは、ブルームタキソノミーの指標を用いた評価方法も紹介されました。

後半は、グループで動画によるストーリーテリングに挑戦。昔ばなしのストーリーの要素をひとつ変えて創作するという課題を与えられ、英語の動画を作成します。動画は「iMovie」のアプリとグリーンバックを用いて、クロマキー合成動画に仕上げるのがゴール。ここからは、九州に住むApple Distinguished Educatorの中村純一氏と今井孝治氏も講師として参加し、江藤氏をサポートしました。 動画作成中は、どのグループもメンバー同士でにぎやかに話ながら、どうすれば面白く表現できるかなど工夫する姿も。 江藤氏は「子供たちが自分から楽しく学ぶ授業をつくるために、先生自身がまずは体験してみて楽しめるワークショップを考えました」と述べています。

<英語ワークショップ>子供たちが自分から楽しく学ぶ授業 有志としてご参加いただき英語のワークショップをサポートApple Distinguished Educatorのおふたり。左から佐賀市立大和中学校の中村純一氏、東福岡高等学校の今井孝治氏。

有志としてご参加いただき英語のワークショップをサポートApple Distinguished Educatorのおふたり。
左から佐賀市立大和中学校の中村純一氏、東福岡高等学校の今井孝治氏。

<国語ワークショップ>ICT活用で、国語のアウトプットに変化を

都留文科大学文学部国文学科教授 情報センター長・附属図書館帳長 野中 潤氏

国語のワークショップは、YouTubeの動画を紹介するポスターづくりに挑戦しました。流れとしては、同じキーワードを選んだ参加者同士がグループになり、指定されたQRコードのYouTubeを視聴した後に、ポスターを作成するというもの。その動画の特色をとらえ、多くの人に伝えるためにはどうすればいいのかを考えつつ、同時にYouTubeの教育利用についても考えるのが、このワークショップの裏テーマだと野中氏は述べています。

野中氏が指定したYouTubeはどれもメッセージ力のある良質なコンテンツ。参加者たちは、その動画を視聴し、YouTubeでも人の心を揺さぶり、深く考える学習につながることをポスターづくりの中で体験します。また野中氏は、教育系YouTuberが発信する国語の動画を取り上げ、いかに細部までこだわりを持って作られているかを紹介。教室で教える教師が何を教えるべきかを問いかけました。最後は、教育機関向けの学習管理ツール「Classroom」を用いて、ワークショップの感想を共有しディスカッション。ICTの活用を通して、国語のアウトプットを多様な形に変えていけることを学びました。

<国語ワークショップ>ICT活用で、国語のアウトプットに変化を

<数学のワークショップ>見て、動かして、数学の授業をもっと楽しく

筑波大学附属桐ヶ丘特別支援学校 教諭 白石 利夫氏

「数学はICTの利用がむずかしく、生徒も中高で嫌いになってしまう教科だ」、そう語るのはワークショップの講師を務めた白石氏。そのため同氏は、数学の授業で楽しく学べるアプリを紹介。たとえば、関数を簡単にグラフ化できる『GeoGebra関数グラフ』では、視覚的かつ動的に見せられるグラフの変化を披露しました。一方で白石氏は、「子供たちが数学を嫌いになる理由は、コンピュータができることと、数学ができることが似ているからだろう」と言及。つまり、自動的に問題を解くような受け身な学習が数学嫌いの原因ではないかというのです。

そこでグループワークでは、『GeoGebra関数グラフ』を使って、どのような授業が展開できるのかをグループで考えて発表し、投票し合いました。最多投票を獲得したのは、関数当てゲームを考案したグループ。ペアワークになり、一人が式を入力して、もうひとりは表示されたグラフの特徴を読み取って、式を当てるというゲームです。関数の授業では、グラフを書くことに重きが置かれますが、ICTを使って“グラフの特徴を読む”という異なる視点を与えられるというのです。

<数学のワークショップ>見て、動かして、数学の授業をもっと楽しく

<理科ワークショップ>授業の中で“足りないもの”を意識しよう

近畿大学附属高等学校 教育改革推進室 室長 乾 武司氏

理科のワークショップでは、参加者らが自分の日頃の授業を振り返るところからスタート。授業で行っている学習を付箋に書き出して、ブルームタキソノミーの指標に照らし合わせ、全体で集計します。その結果、参加者の多くは「記憶」「理解」という知識のインプットに多くの時間を費やし、「応用」「分析」「評価」の授業展開が少ないという共通課題が浮き彫りになりました。乾氏は、理科の教科こそインプットの先にある学習が大切ではないかと問いかけます。その後は、フラッシュカードアプリ「Quizlet-Live」を用いて、チーム対抗のクイズゲームに挑戦。ICTを活用すれば、基礎知識のインプットも変えていけることを体験しました。

ワークショップ後半は、『iMovie』とグリーンバックを活用して、チームで教材動画の作成に挑戦。理科の場合は、肉眼では見ることができない物質や生物などの画像を上手く合成すれば、インパクトがある面白い教材動画を作成できると乾氏はいいます。参加者たちは、アイデアを出し合って台本を考え、チームで役割分担しながら撮影を実施。上手く説明できず何度もやり直したり、見せ方についてアドバイスし合ったりと、教師同士の“教え合い”を見ることができました。

<理科ワークショップ>授業の中で“足りないもの”を意識しよう

<社会ワークショップ>ICT活用で、人や分野を超える“つながり”を

静岡県立掛川西高等学校 研修課長ICT推進委員長 吉川 牧人氏

社会のワークショップは、授業で役立つさまざまなアプリが紹介されました。たとえば、大型ディスプレイに接続するだけで電子黒板として使えるアプリ「miyagiTouch」。吉川氏は、紙のプリントを読み込んで映写し、文字が書き込める機能を披露。参加者からは「これは明日から使える!」と声があがりました。またウェブ会議ソフトの「zoom」を用いて、参加者全員がオンライン上でつながり会話をする場面も。吉川氏は、このような環境は学校と外部をつなぎ、分野を超えた学習が可能になると述べました。

グループワークでは「第2次世界大戦を多角的にみよう」をテーマに、戦争中にハワイで配られた英字新聞を活用した学習に挑戦。翻訳アプリの「Google Translate」を活用して英語を訳しながら読み、「Google Classroom」で意見を共有して、「Googleドキュメント」で共同編集を体験しました。吉川氏は、実際に生徒が探究学習の際に共同編集を使うときは、調べた情報をClassroomに集結し、そこから情報を精査してひとつのアウトプットに仕上げていくといいます。生徒同士の関わりを広げ、学びの範囲を広げるためにICTが活かされています。

<社会ワークショップ>ICT活用で、人や分野を超える“つながり”を

教科別ワークショップ後

教科別ワークショップの後は、全体に集まって振り返りの時間が設けられました。それぞれの教科で学んだ内容や成果物を発表し合い、参加者たちからはワークショップを受けた感想も聞くことができました。セミナーを通して、どのような変化が芽生えたのでしょうか。

  • 生徒がICTを使うことで、教師とのコミュニケーションが変わる。その良さを活かしていきたい。
  • 自分もこんなに楽しいのだから、生徒たちがやればもっと楽しめると思った。
  • 生徒がiPadを使うことに良いイメージを持つことができた。もっとやりたいと思えるワークショップだった。
  • iPadは生徒に対して訴える力があると思った。自分がもっと使えるようになって授業に活かしたい。

などなど。多くの参加者たちがワークショップを通して、さまざまな“気づき”を持つことができたようです。また3時間という長丁場を一緒に過ごした参加者たちは、ICTというキーワードで交流を深め、横のつながりも生まれていたことが印象的でした。

日本の教育を盛り上げていきたい

セミナーの締めくくりは、NTTドコモ 地域協創・ICT推進室 担当部長 加藤公隆が登壇しました。

NTTドコモ 地域協創・ICT推進室 教育ICT推進担当部長 加藤公隆

NTTドコモ 地域協創・ICT推進室 教育ICT推進担当部長 加藤公隆

加藤氏は、教育ICT分野における半年間の動きをダイジェストに紹介。2019年6月あたりから政府の動きが活発になったことで、「日本のICTが今度こそ大きく動くだろう」と述べました。なかでも注目したいのは、2019年11月から動きが急速化したGIGAスクール構想。2318億円の補正予算が措置されたことで、一人1台パソコンの実現に向けて大きな一歩を踏み出しました。加藤氏は「世界に負けないように日本の教育を盛り上げていきたい」と想いを語りました。

このセミナーに参加した教師たちには、ここで学んだICT活用や、チャレンジする勇気をそれぞれの場所に持ち帰り、そこで大きな花が咲くことを期待したいです。

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