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2020年1月27日

災害に強い企業になるためのICT施策

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多発する想定を超える自然災害

大型の地震・台風・集中豪雨、さらには大雪など、今日の日本では毎年のように大規模な自然災害が発生し、各地に甚大な被害をもたらしています。

国土交通省の資料によると、アメダス1,000地点における1時間降水量50mm以上(*1)の平均年間発生回数は2008年から2017年の10年間で238回に上り、1976年から1985年にかけての174回の約1.4倍に増えています(図1)。 2019年も、発達した前線や大型の台風による大雨、暴風などによる被害が相次ぎ、3件が「激甚災害(*2)」に指定されました。 なかでも台風第19号による大雨被害は大きく、3日間の総降雨量が500mmを超えた地域は、1,000mmに達した神奈川県箱根を筆頭に17 地点におよび、各地で河川の氾濫や土砂災害といった甚大な被害が発生しました。

*1 気象庁では1時間雨量50mm以上を「非常に激しい雨」、同80mm以上を「猛烈な雨」と定義している。
*2 激甚災害:自然災害のなかで、激甚災害法に基づき、被災地域や被災者に助成や財政援助が必要と政府が指定した災害をさす。

図1:1時間降水量50mm以上の年間発生回数(アメダス1,000地点あたり)

図1:1時間降水量50mm以上の年間発生回数(アメダス1,000地点あたり)

※資料:別ウインドウが開きます国土交通省「異常豪雨の頻発化に備えたダムの洪水調節機能と情報の充実に向けて」

また、近く本格的な冬がはじまりますが、2018年2月に記録的な大雪が降り、福井県や石川県で多数の車両の立ち往生が発生するなど、西日本から北日本にかけて道路の通行止め、鉄道の運休、航空機・船舶の欠航など、交通障害が数多く発生したのも記憶に新しいところです。

こうしたなかで重要性を増しているのが、「BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)」を策定するなど、自然災害への備えを強化することです。

今回は、自然災害対策に焦点を絞り、災害発生時に従業員の方の安全を確保し、業務を速やかに復旧・継続させるうえで重要なICT施策についてご紹介します。

緊急時のコミュニケーションラインを確保するICT対策

大規模な自然災害に見舞われたときに、企業として真っ先に行うべきことは従業員の方の安全確保です。 そのためには、従業員の方全員の安否確認と、安全確保のための適切な指示が出せるコミュニケーション手段を用意しておくことが重要となります。

たとえば、集中豪雨や豪雪、あるいは地震によって地域の交通網が打撃を受けたときでも、会社から自宅待機などの明確な指示がないと、多少の無理を押してでも会社に向かおうとする従業員の方が出ることがあります。 このような場合、その方が2次的な被害に巻き込まれてしまうリスクがあります。それを避けるためにも、被災時に従業員の方と確実にコミュニケーションがとれる手段を整えておくことが大切といえます。

このとき考慮すべき事態のひとつは、洪水による浸水や地震などによって会社の設備がダメージを受け、固定電話が使えなくなることです。 そのような事態に備えるうえでは、LTE(移動通信システム)やインターネットを使った音声通信/ビジネスチャット/掲示板などのコミュニケーション手段を用意しておくことが必要になります。 なかでも、スマートフォンやパソコンを介したチャットや掲示板は、音声通話に比べて通信データ量が小さくなりますので、回線が混み合う災害時の連絡に適したコミュニケーション手段といえます。

さらに、自然災害の被災直後は、防災担当/BCP担当の方も、自らの安全を確保しなければならず、従業員の方全員に安否確認の連絡を入れる余裕が持てないことが想定できます。 従って、ドコモが提供しているクラウドサービス「Biz安否確認 for docomo」のように、緊急時に自動的に安否確認の連絡が従業員の方全員の携帯電話やスマートフォン、あるいはパソコンに届くようなシステムを用意しておくことも有効といえます。

実際、内閣府の調査を見ると、被災時に有効だった取組みとして、多くの企業が「安否確認や相互連絡のための電子システム(含む災害用アプリなど)導入」を挙げています(図2)。

図2:自然災害により被害を受けた際に有効であった取組み(上位5項目)

図2:自然災害により被害を受けた際に有効であった取組み(上位5項目)

※資料:別ウインドウが開きます内閣府「平成 29 年度 企業の事業継続及び防災の取組に関する実態調査」

テレワーク環境の整備で業務の継続性を確保する

今日、働き方改革の一環としてテレワークの導入が進みつつありますが、社外で会社の仕事が行えるテレワーク環境を整えておくことは、災害対策としても有効です。

このようなときでも、テレワークの環境があれば、従業員の方はそれぞれの自宅で会社の仕事を問題なく行うことが可能になります。

また、テレワークの環境を、災害に強いとされるクラウドサービスによって整えておくことで、万が一、会社のICT設備がダメージを受けて停止したとしても、自宅で日常的な業務を遂行することができます。

自然災害が発生すると、たとえオフィスの建物自体は大きな被害を受けなくても、長時間停電が発生してオフィスのICT機器が使えない状態に陥ったり、業務システムを支えるサーバーが破損して復旧に多くの時間を要したりするリスクがあります。 また、場合によっては、サーバーやパソコンが壊れて、重要な業務データが消失してしまう可能性もあります。このような事態を未然に回避するには、平時の業務からクラウドサービスなどを活用し、物理的なダメージによるデータの消失やシステムの停止を防ぐことが重要です。

しかも今日では、オフィスアプリケーションをはじめ、社内のコミュニケーションツール、さらには会計/販売管理などの業務システムに至るまで、会社の事業運営に必要なICTシステムのほとんどがクラウドサービスとして提供されています。 そうしたクラウドサービスを使うことで、万が一の被災時でも、自宅やサテライトオフィスで重要業務が継続できる可能性が拡がります。

ICT施策では自然災害そのものの発生を防ぐことはできません。ただし、会社のICT環境や働き方を見直すことで、従業員の方が2次的な被害に巻き込まれてしまうリスクを減らしたり、被災後の業務の復旧を早めたり、事業の継続性を高めたりすることは可能です。 近年、事業の継続に負のインパクトを与える記録的な自然災害が毎年のように発生し、その頻度も高まる傾向にあります。いまこそ、災害に強いICT環境のあり方と働き方を検討する時期といえるのではないでしょうか。

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