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2020年2月3日

「DOCOMO Open House 2020」の全容―“5Gが生み出す革新的協創“
後編「スマートシティ」

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「5G時代の幕開けとサスティナブルな社会の実現」

「DOCOMO Open House 2020」の二日目では、ドコモ取締役常務執行役員 R&Dイノベーション本部長 中村寛氏が登壇し、5G時代における持続可能な社会のあり方について語った。取組む柱として「人、モノ、コトの情報化」「データ獲得、蓄積」「未来予測、知の発見」「アクチュエイト」を挙げる。

たとえば、交通渋滞の緩和を図る仕組みとして、まずサイバー空間上で車両の走行状況や、目的地、道路状況などを情報化する。それらのデータからシミュレーションを描くことで、個々の車の走行経路を最適化し、トラフィックを分散させるというものだ。
本稿の後半では、サステイナビリティを視座とした革新的なソリューションの事例を、「スマートシティ」にフォーカスを当てて紹介する。

「BodySharing®×5G アイデアコンテスト」表彰アイデア

H2L株式会社と協創を図る「BodySharing®」は、同社の筋変位センサーや独自の触感提示技術を活用し、手や腕などの身体情報をコンピューターと相違伝達することに特長がある。人やロボット、VRへ自らの身体の動きを伝えたり、逆にロボットの動きを自身の感覚領域へフィードバックさせることを可能とする。

同社では2019年4月から6月にかけて、こうした「BodySharing®」の技術と5Gを活用したビジネスアイデアを募るコンテストを開催し、「通勤時間0分!住む・働くを楽にするポータルを持つ家」(株式会社ジブンハウス)が最優秀賞を受賞した。
これは自宅に「BodySharing®」と5Gを駆使した仕事場(=ポータル)を作ることで、身体動作や身体へのフィードバックを必要とする技術専門職であっても、リモートワークやテレワークを実現するアイデアだ。医療や介護、ものづくり、一次産業など、ハンドワークが伴う幅広い業種からニーズがある。

FACE SHARING™

上記で述べたH2L社は、口腔周辺の筋肉を制御するウェアラブル装置もドコモと共同開発する。これは自分の顔に他者の口の動きと表情をリアルタイムに再現するものだ。頬に装着したデバイスから口腔周辺の筋肉に電気刺激を与えて収縮させることで、 他者の口の動きやAIが指定する口の動きを再現する。
この「FACE SHARING™」を活用することで、たとえば多言語のオーラルコミュニケーション学習や、プロの話し手や歌手の口腔動作や間の取り方などを体感することに、効果が期待できる。

IVAエッジAIサービスプラットフォーム

EDGEMATRIX株式会社との協創では、AIソリューションを身近にするエコシステム(エッジAIサービス化のためのプラットフォーム)を開発した。本プラットフォームでは、遠隔設置したカメラやAIの機能を一元管理し、それらが集積したAIマーケットプレイスより、防犯、スマートシティ、建築、製造分野など個々のシチュエーションや用途に必要なものを容易に選択できる。

無数のカメラを一元管理できるため、管理稼働・コストの低減が可能となるのが第一のメリットだ。加えてAIアプリケーションの選択から導入、運用まで、初心者でも手軽に行うことができる。さらには、カメラとプラットフォームの間に高性能GPUを搭載したEdge AI Boxを介することで、高精細カメラ映像のAI処理および精度の高い分析も実現する。通信規格に5Gを採り入れることで、高速・大容量、低遅延、同時多接続を適えるのはいうまでもない。
平常時は、画像を送信せずにAI処理に特化するため、ネットワーク負荷の低減と高いレベルのセキュリティを両建てする。万が一AIアプリケーションが異常発見した際には、管理者へ自動通知し、即座にカメラでライブ視聴を行うこともできる。
監視社会とまでいわれる今日。あまたあるカメラとその映像を人手だけで管理することの限界を考慮に入れた、まさに微に入り細にわたるモニタリングプラットフォームである。

(左からEdge AI Box Standard For Outdoor、Edge AI Box Advance, Edge AI Box Standard For Indoor)

(左からEdge AI Box Standard For Outdoor、Edge AI Box Advance, Edge AI Box Standard For Indoor)

5GとAI 次世代技術による高度な安全・あんしん社会

三菱電機株式会社は次世代技術である「俯瞰映像合成」雑・人流解析」「画像高速秘匿化/秘匿検索」「無線給電」を兼ね備えたAIカメラを5Gで運用することにより、暮らしのあんしんと安全をめざす。

高速・大容量、低遅延、同時多接続を特長に持つ5Gにより、フルHD映像のリアルタイム伝送が実現し、さらにAIや画像処理技術を駆使することで、異常検知や監視業務の高度化を図る。また、画像データの秘匿性を維持したまま、セキュアな管理、検索が可能となる。
カメラ4台による俯瞰映像を合成するなどして監視エリアの全体像をスムーズに把握できるため、混雑状況や災害時の避難状況をいち早く確認できる。実用面ではこのほかにも、警備業務や工場、建設現場での遠隔監視など、人的リソースに限りがある場合や危険を伴う作業現場など、用途は広い。

顔認証ソリューションSAFR™

続いてネットワンシステムズ株式会社、ネットワンパートナーズ株式会社、リアルネットワークス株式会社との協創事例として、顔認証ソリューションを紹介する。世界トップクラスの精度と速度を兼ね備える顔認証ソフトウェア「SAFR™」は、横顔・サングラス・マスク(浅め)でもわずか1秒以下での認証を可能とする。深層学習により、顔面検知のみならず、性別、年齢、感情の推定が高い精度で行われる。
オフィスなどの入退室管理や来店顧客の分析など、短時間で人の往来が重なる局面や、相手の背景や情緒を把握したいシーンなどに活用できる。通信規格に5Gを採用することで、エッジ端末が低スペックでも大人数の認証が一度に可能となることから、導入時の設備費の抑制に期待が持てる。

AR遠隔授業システムおよび4K高精細CG映像による教育コンテンツ

凸版印刷株式会社との協創では、VR・ARを活用した5G遠隔授業ソリューションを開発する。5Gを使えば4K高精細CGで再現された大容量の映像も教材使用でき、場所・時間を問わず複数人を対象に授業を行っても、受信が入り乱れたり、遅延することもない。
専門家による高度な授業を遠隔からでも聴講したい場合や、比較吟味するには移動と時間のコストがかかる史跡・文化遺産の見学などへの活用に、期待が寄せられる。

5Gを活用したクラウド型ID乗車券システム

東芝インフラシステムズ株式会社との取組みでは、5Gクラウド型ID乗車券を開発する。5Gの高速・大容量、低遅延、同時多接続の特性を活かし、混み合う改札でも瞬時にID情報をクラウド上で処理することで、スマートフォンや顔が乗車券代わりとなる。
また、QR決済や各種ポイント連携、目的地に至るまでのさまざまなサポートなど外部システムやサービスとの連携を図ることで、移動に付加価値を与える(MaaS)。改札機で読み取られた情報は5Gを通じてクラウドに送信。ID番号を元にオンラインで乗車処理を行うとともに、誰がいつどのような移動を行ったかを記録し、やがてそれらのビッグデータを地域の活性化にも活用していく。

低遅延VRリアルタイム配信システム

続いて紹介するのは、5GとVRを活用した遠隔地間でのリアルタイムコミュニケーションを実現する取組みだ。

ドコモは株式会社VR JapanとVRリアルタイム配信技術を、コニカミノルタ株式会社とは360度高精度カメラを、株式会社つくし工房および凸版印刷株式会社とは遠隔監視ソリューションをそれぞれ開発し、低遅延VRリアルタイム配信システムの実現に漕ぎつけた。
これらは工事現場や工場などの危険個所を遠隔監視し、遠隔地からでもVRヘッドマウントディスプレイを通じて瞬時に的確な状況把握と作業指示を行える。わずかな見落としで重大事故にも発展しかねない現場の状況を、離れたところにいる監督者は、二次元の写真や特定角度からしか捉えない映像では十分に把握することができない。そこを360度で立体的に捕捉しえるVRを活用し、なおかつ、5Gの通信力で滑らかな操作性も担保するというものだ。
この応用範囲は、医療方面にもおよぶ。たとえば僻地のクリニックでも医療設備に恵まれた大型病院施設から遠隔診療をサポートしてもらえる。大学病院とも連携を図ることで、修学中の学生と実際の医療従事者との間で双方向コミュニケーションを実現し、教育・指導効果を高めることも期待できる。稀有な症例などは実際的な知見を数多くの医療関係者で共有できるため、なおさら貴重だ。
VRの映像データは大容量であり、リアルタイム通信が原則だ。レスポンスを速くするためには5Gは欠かせず、ドコモオープンイノベーションクラウドの利用を通じて、さまざまなパートナー企業が新たなソリューション開発に挑む。

本稿では5Gを活用したドコモとパートナー企業によるさまざまな協創事例を紹介してきた。このほかにも「DOCOMO Open House 2020」では、ユニークな展示が行われていたので、その一部を紹介する。

DOCOMO 202X CONCEPT

「ここにあるのは202X年の1日」というコンセプトのもと、ドコモが実現する202X年の日常のブースを模した近未来的な展示もあった。

「MRミュージアム」では、歴史・海洋・天体の3つのテーマの中から、ドコモが描く「MRの博物館」をMR(複合現実)の可視化技術やジェスチャ操作を通して、インタラクティブに体験できた。やがて未来の教育施設では、実際にその場所・その時代にいるかのような、地理的・時間的制約から解放された自由な学習体験を得ることができる構想も、決して夢物語ではない。

そのほかにも、5Gを活用した高品質なVR空間で、ライブアニメーションキャラクターの演出を没入感とともに楽しめるなど、エンターテイメントの新しい可能性に触れた。身体的な運動を伴わなくとも、グラス一つで躍動的なモーションを体感できる。このダイナミズムはサイバー空間だからこそ得られる快感だ。
5Gの商用化を契機として、大人から子どもまで幅広い世代を通して、趣味のデジタル化が加速するものと思われる。

おわりに

本稿でご案内した事例に限らず、このほかにもさまざまなパートナー企業との協創によって生まれた、革新的なソリューションの展示が実に充実していた。多彩なプログラムや、初めて触れることになる数多くの先進技術のデモンストレーションを通じて、吉澤社長の語られた「5Gを基盤としたパートナーシップによる豊かな未来の到来」を如実に感じられるイベントであった。
まさに5G元年ともいえるこの2020年。私たちの生活に5Gがもたらしてくれる新たなる可能性と、その上に拓かれるイノベーションの数々が、生活環境とビジネス領域のいたるところで活かされ、豊かでそして持続可能な社会創造が始まる。

参考:ドコモの5G

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