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二極化する中小企業の稼ぐ力
本書がいう「稼ぐ力」とは、企業が付加価値を生む力、あるいは付加価値労働生産性(以下、「労働生産性」と呼ぶ)をさしています。
労働生産性とは、企業の「付加価値額」(*1)を従業員数で割った額で表現されます。
たとえば、製造の企業であれば、原材料を仕入れ、それをもとに商品を作り、売り上げます。その売上から、原材料費を引くと、従業員の労働の結果として、『原材料にどれだけの価値を付加できたか』がわかり、それを従業員数で割ると、一人あたりの付加価値生産の能力がわかるということです。 本書の説明によれば、経産省では、2006年から2016年の10年間にわたり、中小企業の付加価値額と従業員数の変化を調べ上げ、労働生産性の増減傾向にもとづくかたちで中小企業を6つのパターンに分類し、「生産性変化の6類型」と呼んでいます(図①)。
図① 生産性変化の6類型
※2006年と2016年の2時点間での増減傾向/経済産業省「企業活動基本調査」をもとに同省が作成
出典:
2018年版『中小企業白書』(中小企業庁)の掲載図を編集部で加工して作成
*1 付加価値額とは、企業の「営業利益」に「人件費(給与総額+福利厚生費)」「動産・不動産賃借料」「租税公課」「減価償却費」を足した額。
この分類法は、一見すると複雑に見えますが、労働生産性の観点から企業を類型化する考え方としては、非常にシンプルです。
たとえば、従業員、付加価値額、労働生産性のすべてが上がっているとすれば、稼ぐ力が最高レベルの「①効率的成長」企業に分類できることになります。
一方で、従業員数、付加価値額、労働生産性のすべてが減少傾向にある企業が「④衰退」に分類されるということです。
本書によれば、「①効率的成長」に分類される中小企業は全体の約21%だったのに対し、「④衰退」は約25%で最も多くを占めています(図②)。この結果から、中小企業の稼ぐ力は、二極化が進んでいると同書は指摘しています。
図② 中小企業6類型の構成比率
※経済産業省「企業活動基本調査」の中から中小企業のデータだけを抜き出し、同省が分析
出典:
2018年版『中小企業白書』(中小企業庁)の掲載データを編集部で加工して作成

















