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IoT活用に意欲を示す中小の製造企業
IoTは、「Internet of Things(モノのインターネット)」の略称です。パソコンやスマートフォンといった情報機器だけではなく、製造装置やロボット、家電、自動車、監視カメラ、医療機器など、ありとあらゆる「モノ」をインターネットに接続し、モノから集めた情報を、いろいろな用途に有効活用するというのが、IoTのソリューションです。
IoT活用の大きな効果のひとつは、“モノ”の動きや状態の見える化です。たとえば、製造のラインに、さまざまな製造装置があるとします。それらの製造装置に振動や音などを感知できるセンサーを取り付けて、センサーからのデータを収集し、分析します。これによって装置がどのような状態にあるかが見えるようになり、異常の発生を素早くとらえて、迅速に対処することが可能になるとされています。

内閣府によれば、すでに多くの製造企業が、IoTやIoTで収集したデータを、ものづくりの効率化に活かそうと動きはじめており、2017年度の時点で製造企業の4割が「IoT・ビッグデータ」を「活用中」「活用を検討中」としていたといいます(*1)。
IoTの活用に積極的なのは、大規模な生産設備を持つ大手に限定されるという見方もありますが、実際にはそうではないようです。経済産業省(以下、経産省)がまとめた「中小ものづくり企業 IoT 等活用事例集(以下、事例集/*2)」や「2018年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)(以下、白書/*3)」を見ると、IoTの活用に取組み、成果を上げている中小製造企業が多くあるからです。
*1 参考: 「IT新戦略の策定に向けた基本データ集」(2018年4月公表/内閣府)
*2 参考: 「中小ものづくり企業 IoT 等活用事例集」(2017年3月公表/経済産業省)
*3 参考: 「2018年版ものづくり白書(ものづくり基盤技術振興基本法第8条に基づく年次報告)」(2018年5月公表/経済産業省)
次ページでは、IoT活用を検討されている方々への参考情報として、経産省による事例集・白書が取上げている中小製造企業の取組みと成果を、いくつか要約してご紹介します。