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電話と内線の発展史 ―「つながる」仕組みを知る―

2020年7月16日

電話と内線の発展史 ―「つながる」仕組みを知る―

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固定電話、内線電話に加え、1990年代後半からの携帯電話の急速な普及によって、個人間の連絡が簡単にできる時代になりました。その仕組みと歴史を紐解いていきましょう。


1. 会社にある「内線電話」ってどういうもの?

モバイル全盛の現在、コミュニケーションの手段がメールやメッセンジャー、SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)など多様になっているのは、多くの人が実感しているでしょう。ですが、ほんの10数年前まで、コミュニケーションの主役は電話で、企業のオフィスでは電話機が鳴り響いていました。そうした時代が変化し、スマートフォンに慣れ親しんだデジタルネイティブ世代では、アプリに表示される相手を選んでメッセージを送り、アプリの通話機能で会話をするのが当たり前になっています。「電話番号」という概念が希薄になり、友だちの電話番号すら知らないことも多いようです。

このように激変するコミュニケーション環境の中でも、企業や組織のコミュニケーションとしては電話がまだ第一線のコミュニケーション手段として活躍しています。問い合わせ窓口としてWebサイトのフォームやチャットを用意していても、大代表の電話番号は多くの企業が利用し続けています。顧客とのやり取りも、特に緊急性が高い要件の場合には電話を使うケースが少なくありません。部署の代表番号にかかってきた電話を受けて、内線で担当者を呼び出すといった企業の電話文化は、依然として残っています。

改めて企業や組織の中の電話文化を振り返ってみましょう。企業には代表番号があり、社外からの電話を「外線」として受けます。その電話を受けた受付担当者は、要件を聞いた上で担当部署に「内線」で転送します。転送先の担当部署では部署の代表電話にかかった電話を取り、直接の担当者のデスクにある内線電話を呼び出して、社外の人との通話を行います。デスクの内線電話機からは、外線発信番号や外線ボタンを押した後に電話番号を入力して、社外の電話(外線)に発信できます。

社内のコミュニケーション手段としては、4桁などの内線電話番号が部署や個人に割り当てられ、内線電話番号だけで話したい部署や社内の相手と直接通話ができます。ネットワークの構成によっては、本社と工場など遠隔地間でも内線電話番号だけで通話が可能です。また内線通話は、外線と異なり個別に通話料金がかからないといったメリットもあり、さらに相手からの電話を「保留」したり、内線や外線に「転送」したりといった機能も提供されています。

こうした企業の電話文化は、長年の電話の歴史とともに築かれてきました。社会人ならば当たり前の知識でもある一方、若い方には馴染みがないことかもしれません。

時代は変わっても企業の電話文化を支えるPBX

企業の電話文化を支える形で、通信機器も進化してきました。代表的な通信機器の一つが「PBX」です。PBXとは、Private Branch Exchangeの略で、「構内交換機」と訳されます。このPBXが企業の通話を支えてきたのです。

なぜPBXが必要なのか。それを理解するために、少しだけ電話や通信の仕組みをおさらいします。SNSや無料通話などのスマートフォンのアプリでは、文字も写真も音声もすべてのデータがデジタル化されて、一定量のデータをまとめた「パケット」としてやり取りする「パケット交換」方式で通信しています。携帯電話の利用料金でよく聞く「パケット代」とは、このパケットをやりとりしたことに対する料金というわけです。一方、古くからある電話は、通話するための専用のパイプを自分と相手の間でつなぐ「回線交換」と呼ぶ仕組みを使っています。多くの電話番号の中から、自分と相手の電話をつないで通話するパイプをその都度作っているのです。いずれの場合でも、相手との間で情報をやり取りするための経路を作ることを「交換」と呼びます。

昭和初期の映画などでは、電話をかけるときに受話器に向かって「何番の誰々さんにつないでください」と言っている光景が見られます。当時は電話ごとに回線交換が手動で行われていたため、電話交換手へ発信者が受信者の番号を伝える必要があったためです。その後、入力された電話番号に従って自動的に回線を交換するアナログ交換機が登場し、時代とともにデジタル化されたデジタル交換機に進歩してきました。現在では通信事業者も、インターネットと同じ通信方式であるIP(Internet Protocol)を使った電話サービスへの移行を進めていますので、電話もパケット交換の仕組みの上でやり取りするようになっています。

内線電話を支えるPBXの種類

内線電話を支えるPBXの種類

企業活動におけるコミュニケーション手段の変化に合わせて、内線電話を支えるPBXも姿を変えてきた。大きく分けて従来型のPBXに加え、IPを利用するIP-PBX、クラウドサービスとして利用するクラウドPBXの三種類がある

一般の電話同士をつなぐ電話局の局用交換機と同時に、企業や組織の中の電話機を交換する役割を担ったのが構内交換機、PBXです。内線と内線の交換、外線と内線の交換を一手に引き受けています。PBXは比較的大規模の企業、組織や事業所での利用が中心でした。収容回線数が少ない中小規模のオフィスなどではPBXよりも低コストで同様の機能を実現する「ビジネスホン」も使われてきました。

PBXも局用交換機と同様に、古くはアナログPBXが使われ、1980年代ごろからデジタルPBXへと移り変わりました。その後、1990年代からパソコンとインターネットの普及が進み、企業内にLANが敷設されるようになると、2000年代からはLANなどと親和性が高いIP方式のIP-PBXが使われるようになりました。IP-PBXの登場によって、通信するデータの面では電話とコンピューターの壁がなくなり、パソコンから電話をかけたり、スマートフォンを内線電話機として使えるようにする新しい内線の形も広がってきました。

PBXや内線の形は変わり続けています。PBXは企業が所有する「装置」から、クラウド上のPBX機能を利用するクラウドPBXといった「サービス」へと変化しつつあります。内線電話機も、従業員各自のスマートフォンを内線の端末として利用する「内線スマホ」などバリエーションが豊富になりました。

スマートフォンを内線の端末としてサービスを活用すると、担当者が社外にいても内線電話と同じように呼び出せます。以前は一度電話を切って担当者の携帯電話に掛け直したり、担当者に連絡をとって折り返し電話をしたりと、手間と時間がかかっていました。内線スマホはそうした無駄を減らすことにつながります。コストやタイミングの兼ね合いから、最近はPBXの更改時期に合わせ、新しい音声通話の在り方を検討する企業も増えているようです。

企業や組織では欠かせないコミュニケーション手段である「電話」は、今もなお進化を続けています。電話という企業文化に新しい風を吹き込むことで、ビジネスのスピードアップを図ることもできるのです。

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