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食品関係者、必見!6月スタート「HACCP義務化」で変わること

2020年9月16日

食品関係者、必見!6月スタート「HACCP義務化」で変わること

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2021年6月に義務化される「HACCP」というルールをご存知でしょうか。これは食品等事業者自らが健康被害を引き起こす可能性のある危害要因を、科学的根拠に基づいて管理・監視する方法です。すべての食品関係事業者が対象となります。HACCPによって、食品の安全管理はどのように変わるのでしょうか。導入のメリットや、導入の方法などを見ていきましょう。


1.HACCPは従来の衛生管理とどう違う?

HACCPとは「Hazard Analysis and Critical Control Point(危害要因分析・重要管理点)」の略称で、問題のある製品の出荷を防ぎ、安全で衛生的な食品を製造するための管理方法となります。

具体的には、原料の受け入れから製品出荷までの工程ごとに、微生物による汚染や金属の混入などの危害要因(ハザード)を予測し、危害の防止につながる重要な工程について継続的に監視・記録することで、製品の安全性を確保するというものです。

これまでは、食品の安全性を確認する手法として、出荷段階の製品をランダムに抜き取りチェックする「抜き取り検査」方式が主に採用されていましたが、この方法では、汚染された製品が検査をすり抜けて出荷される可能性があり、その場合、どの工程に問題があったのか、原因を突き止めるのも困難です。

これに対してHACCP方式では、製品が作られる各工程でリアルタイムの継続的な監視・記録が行われ、管理データが客観的な数値として見えるようになります。万が一、問題が発生した場合でも、原因の追及が容易になります。

HACCPと従来方式の違い

HACCPと従来方式の違い

別ウインドウが開きます厚生労働省「ご存じですか?HACCP」より

厚生労働省が、すでにHACCPを導入した75自治体の施設に対する実態調査(※1)によると、HACCPを導入することで、「社員の生産管理に対する意識の向上」「社外に対し自社の衛生管理について根拠を持ってアピールできる」「製品に不具合が生じた場合の対応が迅速に行える」「クレームやロス率の減少、生産性の向上」といったメリットがあると回答しています。

(※1)別ウインドウが開きます厚生労働省「HACCPの普及・導入支援のための実態調査結果 概要」

2.少なくとも2021年6月までに対策を講じなければならない

HACCPが日本で義務化されることになった背景には、HACCPが食品衛生管理の国際基準であることが大きいでしょう。

HACCPの考え方は、1970年代にアメリカで始まり、その後、世界各国に導入されました。現在はEU、オーストラリア、台湾など、先進国を中心に多くの国ですでに義務化されています。さらに、FAO(国連食糧農業機関)やWHO(世界保健機関)も、各国に採用を推奨しています。

一方日本ではあまり、HACCPの導入は進んでいません。農林水産省が2018年度、食品製造業に対して行ったHACCPの導入状況の実態調査(※2)によると、導入済みの事業者は約20%、導入途中を加えても約35%にとどまりました。つまり約65%の企業で未導入となっており、そうした企業が食品事業者として今後もビジネスを続けるためには、HACCPを導入する必要があります。

(※2)別ウインドウが開きます農林水産省「平成 30 年度食品製造業におけるHACCPに沿った衛生管理の導入状況実態調査結果」

2018年、食品衛生法が改正され、2020年6月より、すべての食品事業者に「HACCPに沿った衛生管理」が制度化されることになりました。同時に、2021年6月までの猶予期間も設けられています。

3.HACCPに求められる「7原則12手順」とは?

HACCPに沿った衛生管理の義務化の対象となるのは、食品の製造、加工、調理、販売などを行う、すべての食品事業者です。

HACCPを効果的に機能させるためには、その前提条件となる「一般的衛生管理プログラム」の実施も必要です。これは、製造環境の衛生管理、従業員の衛生管理、食品取扱者の教育・訓練、記録の必要性など、HACCPによる食品衛生管理を実施するうえで準備しておくべき事項が記載されています。

当たり前ですが、製造環境は清潔でなければなりません。施設の衛生管理、食品取扱設備、使用水などの衛生管理や、従業員、食品取扱者の教育・訓練などを見直す必要があります。

事業者は、一般的衛生管理プログラムに則った対策を実施する上で、企業方針としてHACCP導入を決定し、HACCPチームを編成。以下のような「7原則12手順」によって、HACCPに沿った衛生管理を進めることになります。手順1~5は、原則1~7を進めるにあたっての準備となります。

※参考:公益社団法人日本食品衛生協会ホームページより

※参考:別ウインドウが開きます公益社団法人日本食品衛生協会ホームページより

なお、レストランや居酒屋などの小規模事業者は、一般事業者とは異なる、小規模事業者に特化したルールを適用することになります。(※3)

(※3)別ウインドウが開きます厚生労働省「HACCPの考え方を取り入れた衛生管理のための手引書」

4.「リアルタイムの監視・記録」は、IoTでカンタンに済まそう

HACCP対策を実施するに当たって、中小企業や個人飲食店などでは、設備投資が大きな負担となることもあるでしょう。たとえば、HACCPの重要工程のひとつに、温度管理があります。万一、適切な管理がされなかった場合、安全面から製品や材料の廃棄、さらには事故につながることもあります。

こうしたリスク軽減のためには、IoT(Internet of Things)を活用した「温湿度管理(システム)」は不可欠でしょう。

すでに温湿度管理をIoT化するソリューションは数多く登場しています。こうしたシステムを用いることで、HACCP対応が容易に可能になります。これまでのように人の手で定期的に測定し、紙に手書きするという煩わしい作業が自動化されることで、効率も上がり、簡単に正確なデータの取得、確認や集計が可能となります。

実際に、前述のHACCP「7原則」のうち、〈原則3〉管理基準の設定(温度・時間)、〈原則4〉モニタリング方法の設定(温度・時計)、〈原則6〉検証方法の設定(記録・検査)、〈原則7〉記録と保存方法の設定では、すでにIoTによる自動化対処が可能となっています。

情報の確認や集計の手間が減ることで、社員の満足度も向上し、稼働削減による生産性の向上にもつながります。HACCP以外の面でも、効果が期待されます。

HACCPでは、各工程においてリアルタイムの継続的な監視・記録が求められます。そのため、HACCPを上手に運用するためには、どのように監視・記録をするのか、効率的かつ正確な手法が求められます。

「ウチもそろそろHACCPに対応しなければ」という企業は、IoTを用いるなど、監視・記録の作業をどのように効率化するのか、という観点から検討を進めることをおすすめします。

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