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ウィズコロナ時代に社員研修はどう変わる?

2020年10月2日

ウィズコロナ時代に社員研修はどう変わる?

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今年は感染症対策として、多くの企業が社員の集合研修の実施方法を見直しています。従来型の研修とオンライン型を比較し、これからの社員研修の在り方を考えます。


1.社員研修でも導入が進むアクティブラーニング

近年、アクティブラーニングという学習方法が注目されています。これは、従来のように講師が一方的に情報を提供するだけの受動的な学習法とは異なり、受講者同士のコミュニケーションを重視したり、発表・ワークショップを取り入れたりと、受講者自身が積極的・能動的に学んでいく学習法です。

そもそもアクティブラーニングが注目されるようになった背景には、情報化社会やテクノロジーの発展といった時代の変化に適応するためには、主体的に問題を発見・解決する能力を身につけることが必須であり、それを可能にする学習法への転換が必要とされたことがあります。文部科学省が先頭に立って推進したこともあり、すでに大学をはじめ、小・中・高等学校でも浸透しつつあります。

別ウインドウが開きます新しい学習指導要領の考え方(文部科学省)

企業においても座学形式の研修よりも大きな効果が期待できるとして導入・活用が進められました。講話を聴くだけの一方的な研修から、グループ・ディスカッションやディベート、ゲームなど、グループ・ワークが多く取り入れられ、参加者同士が情報を発信し合いお互いに刺激しながら学んでいくアクティブラーニングは注目され多くの企業に浸透してきています。

2.コロナ対応で変わる社員研修

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大による緊急事態宣言が発令され、解除後も人の密着を避ける新しい生活様式が推奨されるなか、企業の研修はWeb研修やWebセミナー(動画配信)など、いわゆるオンライン型研修に切り替えざるを得なくなりました。
浸透しつつあったアクティブラーニングを取り入れた双方向研修も、大人数の集合は避けるという方針から、中止や延期を余儀なくされています。

こうした状況下で、代替案として検討されたオンライン型研修は、短時間で集合型からシフトしたことによりさまざまな課題も発生しました。中でも一番の課題は、従来の一方向による講義形式の研修に戻ってしまったことでしょう。

3.受講者が指摘したオンライン型新人研修の問題点

2020年の新入社員研修をオンラインに変更したある企業の受講者のフリーコメントからは、下記のような問題が指摘されています。

1)オンライン型研修が、一方向で受動的になる
・インプットばかりでアウトプットが難しい
・内容の曖昧な部分が解決されない
・質問がしづらく、質問したい場合でも講義を止められない
・理解できなかった点をすぐに質問できる環境がない
・講師やほかの参加者とのコミュニケーションが取りづらい

これらのコメントは、オンライン型研修の欠陥を指摘しているというより、オンライン型研修に取り入れることを期待する声ともいえます。
指摘された欠点を解決するため、講師と受講者が双方向でリアルタイムなコミュニケーションを行うこと、その場で疑問や質問を解決し、受講者が理解できる仕組みを整えることが求められています。

2)オンラインの設備・機器などの問題
・ネットワークの不具合で聞き取りにくい場合がある
・講師によっては、マイクとの距離が離れていて音声が聞き取りづらい
・通信環境によって音声が途切れる
・通信環境が悪いと講義に集中できない

運営側が準備する設備・ネットワークの改善を求める声です。しかしこの点には2020年の前半に開催されたオンライン型研修のほとんどが、極めて短い準備期間で実施されていることを考慮する必要があります。研修効果を高めるための十分な準備や確認の時間がとれないまま、実施されたオンライン型教育研修が多いことも、理由の一つと考えられます。

一方で、オンライン型研修のよい点も指摘されています。
1)無駄な時間がなくなりストレスが軽減される
・移動に時間がかからない
・空いた時間を予習・復習に充てることができる
・在宅で受講できるので、精神的なストレスが少ない
・人が密集する場所特有の匂いや、他人の不快な振る舞いに悩まされることがない

2)視聴覚上のメリット
・画面上で共有される資料を、自分のペースで自由に操作できる
・画面表示されるため資料が見やすい
・聴講中に、意味がわからない用語などを調べることができる
・集合研修のように、座席位置によって音声の聞きやすさが変わることがない
・新しい生活様式の一環として、Web会議に慣れることができる

以上の声からわかることは、講師が一方的に情報を伝達するだけのオンライン型研修ではなく、オンライン型研修であっても、講師と受講者の双方向や受講者間でのコミュニケーションが可能な形式が求められているということです。また、十分な帯域幅がある信頼性の高いネットワーク、音質がよく、画面が見やすいデバイスを使用すれば、コメントで指摘されているようなオンライン型研修の課題を解決することができます。

4.集合型研修の短所・長所

集合型研修の最大の短所は、全員が同じ場に集まる必要があることです。また、全国各地から受講者が集まる場合など、人数が増えれば増えるほど、移動にかかる時間やコスト、さらに会場費などの運営コストが高くなるという問題もあります。
これに比べ、オンライン型研修は、移動時間がかからず、交通費や会場コストが不要です。さらに、受講者のストレスを軽減する効果も認められます。

集合型研修の最大の長所は、互いの顔がはっきりと見えるので、コミュニケーションが取りやすいことにあります。グループディスカッション、ディベート、グループワークなど、アクティブラーニングを特徴付ける能動的な学習が実現するのは、受講者のグループ別や全体での共同作業と密接なコミュニケーションが容易だからです。また、短時間で確実に受講者のスキルアップが期待できることも集合型研修の長所といえます。

新型コロナウイルス感染症の影響が収まり、オフラインでの研修が実施しやすくなったとしても、オンライン型の研修を継続する企業もあることが予想されます。
どちらも長所と課題がありますので、研修の目的による使いわけや、オンラインとオフラインの併用など、双方を上手に活用することが大切ではないでしょうか。目的は、手法ではなく、いかに効果的な研修で人材を育成できるかという点にあるのです。

5.参加者の満足度を高めるオンライン型研修とは

さて、コロナ禍での研修を改めて考える時、一方通行になりがちなオンライン型研修に、アクティブラーニングの要素を取り入れることが切望されています。
同じ空間に集い、共同作業を行ったり、ディベートに熱くなる体験は得難く、受講者の意欲を引き出し、コミュニケーションを潤滑にするなど重要な役割を果たしてきたことは間違いないためです。
しかし、オンライン型研修としてそれらの長所を取り入れるためには十分な準備が必要不可欠です。
まず、オフラインでの研修で培ったノウハウを、オンライン型研修用に活かす企画力や演出力が求められます。さらに、顔を見合わせてする会話と同質の会話を得るため、専門家の主導や会話テーマの工夫なども必要不可欠でしょう。そのためには、映像や音声を不自由なく、かつ高いクオリティで利用できるオンライン環境の準備も必要となるでしょう。

参加者の満足度を高めるオンライン型研修とは

6.ウィズコロナ時代における企業研修の成功ポイント

現時点で新型コロナウイルス感染症の収束の目途は見えていないことから、私たちはウィズコロナ、ニューノーマルへの意識改革が必要です。企業研修においても自社のオンライン型研修の問題点を洗い出し、環境を整備することが必要です。そのためのポイントを紹介します。

【オンライン環境の整備】
・デバイス(パソコン、スマホ、タブレット端末は何を使うか)の選定
・オンライン会議や共同作業に適したソフトウェアの選定
・ソフトウェアが使えなくなったときの代替システムの手配
・受講者側のアクセス環境の確認と事前の通信テストの実施

【オフライン研修の長所をオンラインに取入れる】
・アクティブラーニングの専門家の起用など、オンラインでも可能な共同作業への取組み
・参加者からの質問や意見をリアルタイムで受付けるなど、インタラクティブな形にし、一体感を醸成し一方通行のプレゼンを回避する
・受講者の活発なディスカッションを引き出すため、リーダー役の設定や誰もが参加できる会話テーマを選ぶなどの工夫
・社内の雰囲気やPR点、研修の目的などをキャッチーにまとめた動画の作成により閉塞感を改善

日本の経済活動が全面的に再開しても、3密(密閉、密集、密接)を避ける対策は継続するでしょう。自ずと企業の教育・研修も集合型とオンライン型が併存すると予想されます。コミュニケーション重視のアクティブラーニングでさえ、オンライン上で企画し実現する専門家も増えているようです。
オンライン型の研修は、今、手軽に実施できる環境が整ってきています。実施する研修の目的に合わせ、Web会議のソリューションを選択することもできますし、多彩な研修コースも公開されています。さらに、動画配信プラットフォームを低コストで構築するサービスもあります。このようなソリューションや教材を活用して、企業の社員研修をオンラインで積極的に進める時期が、今まさに訪れようとしているのではないでしょうか。

オンライン上でも、双方向のコミュニケーションを可能にし、アクティブラーニングも実現するために、WEB会議システムや各種ICT環境の整備は不可欠です。
New Normal New Workstyle 社会変化に対応するソリューション特集」では、このような新たな社会変化に対応したICTソリューションを実用例と共に掲載しています。ぜひ、ご覧ください。

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