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企業のデジタル戦略のキーマン「CDO」とは

2021年4月12日

企業のデジタル戦略のキーマン「CDO」とは

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近年日本でも設置が増えているCDOという役職。Chief Digital Officer やChief Data Officerの略で、主に企業のデジタル戦略を担います。


1.競争が激化する市場でどう生き残るか

デジタルテクノロジーが急速に進展するなか、あらゆる産業にデジタル化の波が押し寄せています。もちろん、業務効率化や働き方改革のためにデジタルツールを活用することもデジタル化の一部ですが、企業が忘れてはならないのがデジタルの力で新たなイノベーションを創出することです。

近年では企業間の競争も激しさを増し、デジタル技術による革新的なイノベーションで、既存の産業を崩壊させる「デジタル・ディスラプション」という現象がさまざまな産業で起きています。

たとえば、米国の巨大ECサイトは書店で購入するのが当たり前だった本や雑誌の販売網をオンライン上に構築することによって、新たなビジネスを創出。今や、書籍のみならずあらゆる商品がインターネット上で買えるようになり、その影響は小売業全般にまでおよんでいます。

映画やドラマ、アニメといった映像コンテンツのサブスクリプションサービスを提供する動画配信サービスも同様です。映像コンテンツを楽しむために、これまでレンタルビデオ店に足を運んで、1作品数百円という値段で借りていた状況をデジタルの力で一新しました。わざわざ店舗に行かなくても、自宅のリビングで膨大な量のコンテンツを定額で楽しめるこのイノベーションは、レンタルビデオという業態を過去のものにしました。

このようなデジタル・ディスラプションは、デジタル技術の進展によってもたらされた、いわば革命のようなものです。今後も技術の発展により、さまざまな分野・産業で起こることが予想され、当然その際には関連する企業にも大きな影響がおよぶはずです。こうした変化にどのように対応していくかが、今後も企業が市場で生き残るためのカギといえるでしょう。

2.「CDO」は企業のデジタル戦略のキーマンとなる

デジタル・ディスラプションをはじめとするデジタル化の波に淘汰されないために、企業はどのような対策を取るべきでしょうか。その手段として、注目されているのが、DX(デジタルトランスフォーメーション)への取組みです。DXとは、デジタル技術によって業務やビジネスを変革することを意味します。今後、企業が市場を勝ち抜くためには、デジタル技術を利用し、従来にはない製品やサービス、ビジネスモデルを創造することが求められているのです。

コロナ禍によるテレワークの拡大など、日本企業でもデジタル化が進みつつありますが、世界の先進企業と比べると、その進捗は芳しくないのが実情です。日本特有の企業文化や、デジタル人材の不足などその理由はさまざまですが、こうした現状をDXで打破するために、近年増えているのがCDO(Chief Digital/Data Officer)という役職の設置です。

CDOは企業におけるデジタル戦略の最高責任者です。AIやビッグデータ、ロボティクス、IoTといった、日々変化し続けるテクノロジーを活用し、幅広いデジタル戦略を統括、組織横断的に推進する役割を担います。CDOと同様にデジタル戦略をリードする役職としてCIO(Chief information Security Officer)を設置する企業もあります。

デジタル戦略のリーダーと言えるCDOやCIOですが、当然こうした肩書を持った人材を設置するだけでは効果は得られません。企業としてデジタル化を強く推進していくという強い決意のもと、CDO・CIOをトップとするDXを推進するための組織づくりが重要です。

総務省「平成30年度版 情報白書」

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ではどのように組織を作ればいいのでしょうか。総務省の「平成30年度版 情報白書」(※)によれば、大きくわけて2つの方法があるとされています。

別ウインドウが開きます総務省「平成30年度版 情報白書」

1つは社内外からメンバーを集め、新しい部署を設置するという方法です。たとえば、株式会社三菱UFJフィナンシャルグループでは、2015年にデジタルイノベーション推進部を設置しました。オフィスをアメリカ西海岸、東海岸、シンガポールに開設し、現地の外部企業と連携しながら金融サービスの創造に取組んでいます。株式会社ブリヂストンでは、CDOをトップとしたデジタルソリューションセンターを設置し、全社横断的なデジタル化を進めているといいます。

もう1つの方法は、兼任メンバーにより仮想的(「部署」「部門」など、社内組織としての実態をもたない)なチームの構成です。三井物産株式会社では、この手法に則り、2017年にCDOの設置と同時に兼任メンバーから成るチームを結成しました。メンバーは経営企画部やIT推進部に所属する社員で構成され、現場での知見をチームの活動に反映するという手法を取りながら、DXを推し進めています。

総務省「平成30年度版 情報白書」

別ウインドウが開きます総務省「平成30年度版 情報白書」

3.現場の「反発や抵抗」といったハードルをクリアしていく

デジタル化を推進するためにはCDOの設置や組織づくりなど社内の改革が不可欠です。しかし、企業によってはかんたんには進まないケースも想定されます。たとえば、デジタル技術を導入することに対し、現場部門から反発が起きる場合です。どんなに便利なツールや仕組みを導入するとしても、これまでの方法を変えることへ抵抗を感じる従業員は少なくないでしょう。自分にはメリットがないと考える従業員もいるはずです。

こうしたケースに備えるためにもCDOやその配下組織は重要な役割を担います。現場部門の聞き取り調査はもちろん、いざデジタル技術を導入する場合のシステム部門と現場の仲立ちなど、役割は多岐にわたり、CDOはそのリーダーとしてさまざまな判断を下しハードルをクリアしていくことになります。

デジタル技術への知見だけではCDOは務まりません。CDOには自社のDXをけん引していくための、経営的な視点と組織を変革していく推進力が求められます。企業規模の大小、業界を問わずにデジタル化は急務です。今構想している自社のデジタル戦略で、本当にこれから市場を勝ち抜いていけるのか。CDOの設置まではいかずとも、一度見つめなおす機会を設けてみるのもよいかもしれません。

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