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コロナ禍の今こそ、建設業界は長時間労働の是正に踏み切れる

2021年4月20日

コロナ禍の今こそ、建設業界は長時間労働の是正に踏み切れる

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建設業において、長時間労働や休日労働の是正は、人手不足を解決するうえで喫緊の課題です。そのためには、まずは厳密な勤怠管理を整えることと、テレワークに備えて社内コミュニケーションを円滑にすることが重要です。


1.建設業は若い世代に敬遠されてしまっている

建設業は、住宅整備や増加する自然災害への対応など、人々の暮らしや経済活動を支えるために必要不可欠な日本の基幹産業です。総務省「平成30年度 ICTの経済分析に関する調査」(※)によれば、建設業は産業別生産額ではGDPが約31.5兆円、全産業の6.2%を占めています。

(※)別ウインドウが開きます総務省「平成30年度 ICTの経済分析に関する調査」

そんな建設業ですが現在、深刻な人手不足という悩みを抱えています。日本全体の生産年齢人口が減少するなか、就業人口の高齢化が際立っており、2017年時点で施工管理者や技術者を含む就業者のうち55歳以上は約34.0%で、29歳以下はわずかに約11.0%となっています(※)。

(※)別ウインドウが開きます国土交通省「建設業就業者の現状」

しかも、技能者数は60歳以上が全体の4分の1を占め、10年後には団塊世代の大量離職も見込まれます(※)。こうした状況下で、次世代への技能継承も大きな課題となっており、事業持続の可能性も危ぶまれる事態に陥っています。業界あげての人手不足問題の解決は喫緊の課題です。

(※)別ウインドウが開きます国土交通省「建設業働き方改革加速化プログラム」(参考)建設業を取り巻く現状と課題

慢性的な人手不足の要因は、就業人口の減少だけではありません。他業種と比較しても明らかに厳しい長時間労働もその一つとなっています。

国土交通省の資料(※)によれば、2016年の全産業における年間総実労働時間の平均は約1,720時間です。これに対して建設業では約2,056時間となっており、全産業の平均を300時間以上も上回っています。過去の減少幅についても建設業では成果を上げらておらず、2007年からの10年間で全産業平均は87時間減少しているのに対し、建設業では9時間にとどまっています。中には、いまだに週休2日制も十分に実施できていないケースもあります。長時間労働がベースとして存在するため、若い世代が敬遠されてしまっているというわけです。

(※)別ウインドウが開きます国土交通省「建設業働き方改革加速化プログラム」

国土交通省「建設業働き方改革加速化プログラム」

(※)別ウインドウが開きます国土交通省「建設業働き方改革加速化プログラム」

2.建設業にも時間外労働を規制するルールが誕生

しかし、昨今こうした労働環境の改善に向けて、大きな動きがありました。2018年に国土交通省が「建設業働き方改革加速プログラム」を策定したのです。

このプログラムでは主に3つの取り組みが推進されます。まず1つは、週休2日制の定着による長時間労働の是正です。これに加えて社会保険の100%加入や給与水準などの環境整備と、さらにICTの活用などによる生産性の向上となっています。

なかでも長時間労働の是正には特に重きが置かれており、罰則を伴う時間外労働の上限規制が2024年4月以降、建設業でも適用されることになり、これにより週休2日制の導入を行政が後押しすることとなりました。長時間労働の是正への取り組みが進めば、建設業の人手不足も徐々に解決することが期待されます。

3.ルール以外に人手不足を解消する方法はあるのか?

とはいえ、規制が始まるのは2024年以降です。それまでの期間は、人手不足解消に対して何か有効な手段はあるのでしょうか。

まず、長時間労働を取り締まるためには、適正な勤怠管理が必要です。従業員の労働時間を把握できなければ、過剰残業の是正もままなりません。

たとえば、今までタイムカードで行なっていた勤怠管理をクラウドによるシステムに置き換えれば、より正確な時間の管理が可能になります。出退勤時の打刻にしてもパソコンはもちろん各自のスマホで行えるようになり、テレワークや在宅勤務への対応も容易になります。さらに、リアルタイムで労働時間を確認でき、管理部門の集計作業にも手間がかかりません。

次に取り組むべきなのが、テレワークへの移行です。これまで建設業界では、現場の仕事が多いことから、テレワークは難しいとされていましたが、新型コロナウイルスの流行により、テレワーク可能な業務から在宅勤務への移行が進みつつあります。たとえば現場へ向かう際も、オフィスに立ち寄らず、“直行直帰”をすれば、従業員の負担は減らせます。

経済産業省「平成31年度(令和元年度) テレワーク人口実態調査」を参考に編集部で作成

(※)別ウインドウが開きます経済産業省「平成31年度(令和元年度) テレワーク人口実態調査」を参考に編集部で作成

4.テレワークでもチャットを使えば、自宅がオフィスに早変わり

離れた場所で業務を行うテレワークで懸念されるのは、社内の円滑なコミュニケーションです。建設業では、従業員が働く場所は大きく事務所と現場に分かれます。両者の距離がどんなに離れていようとも、社員同士の密な連絡や情報共有などは業務遂行に欠かせません。

これまでは電話やメールなどが利用されていましたが、コミュニケーションツールに関しても見直しが必要でしょう。メールと比べてもスピード感の増す情報伝達が可能なのがビジネスチャットです。より効率的にコミュニケーションできるほか、作業日報機能なども備えており、在宅勤務や現場から自宅へ直帰する際など、さまざまな場面で有効です。たとえば、現場へ直行する際に業務開始の報告が求められる場合など、ビジネスチャットと先ほどのクラウド勤怠管理システムとの併用で出退勤時刻や位置情報を送信することも可能です。

一方で、業務に個人のLINEやメールなどを用いるシャドーITについては、不正ログインや情報漏洩、誤送信などのリスクが懸念されるため、禁止する企業も増えています。こういったケースに対しても、ビジネスチャットという気軽にコミュニケーションを取れるツールを用意することで、個人所有のツールを使用する必要がなくなり、シャドーITの防止につながるという利点もあります。

建設業において働き方改革の推進は、より多くの人材採用や従業員の定着につながります。コロナ禍をきっかけに今一度、従業員の働き方に目を向けてみてはいかがでしょうか。次回は、これからの建設業に適した働き方の具体的なソリューションについて見ていきます。

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