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私、事業承継税制失敗いたしません。

2021年2月10日

私、事業承継税制失敗いたしません。

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税理士で事業承継の相談ができる先は意外に少ない!?子どもへの事業承継を行う際に注意すべきことをお伝えします。


1.事業承継には相続問題がつきもの

30年もの間、相続問題に携わられており、実際に多くの経営者の相談に対応してこられた棚田秀利先生に、事業承継税制に関するお話を伺いました。

私は相続税専門税理士ですが、税理士になる前は信託銀行で資産家対象に相続関係の仕事をしており、それも含めると相続にかかわって通算30年にもなります。そのため、現在でも相続税申告を中心に県内有数の弁護士・司法書士・行政書士・FP・不動産業者と連携して総合的な相続問題の解決に携わっております。その相続問題において、事業承継に関するご相談も多数受けていますが、中でも現経営者から子承継者への事業承継において、税関係では次のような相談を多く受けています。
「現経営者の会社の株式を相続もしくは贈与により子承継者に渡すことになりますが、それにより多額の相続税・贈与税の負担が考えられ、結果的に会社の安定経営を脅かすかもしれないので、その対策を考えたい。」

会社には本来長年その会社の顧問をされている税理士がおられ、会社の内情にも精通していて大抵の経営相談もその顧問税理士が対応されているはずです。それにも関わらず当事務所に相談にこられる経営者が多数おられるのには次の問題が考えられます。

2.顧問税理士が事業承継に精通しているとは限らない

税理士といってもすべての税法について詳しい訳ではありません。各々の税理士によって得意・不得意があります。そのため、現在の顧問税理士が法人税・消費税に詳しいものの、相続税・贈与税をはじめとした相続分野の知識が不足しており、事業承継の提案ができていないという問題が多々あります。平成30年の相続税申告件数は116,341件、税理士は78,795名(※)なので全国の税理士による一年間あたりの相続税申告件数は平均1.5件であり、多くの税理士は相続税に不慣れということが分かります。事業承継においては通常の法人税の知識以外に、相続税・贈与税の知識がないとまず具体的な提案ができません。

顧問税理士の相続税・贈与税の知識が不足している場合、事業承継がいつまでも進まない状況は改善しません。早めに自社の状況を見極めて、相続税に強い税理士に相談されることをおすすめします。そして相続税にある程度強い税理士のもとで、まずはその会社の株価の計算をして、その株価の上で相続税がどの程度かかるものかどうか把握します。その税額がそれほどの負担でなければ、税制に縛られることもないので、特に事業承継税制を適用するまでもないかもしれません。

まずはご自身の顧問税理士へ事業承継について相談し、期待する回答を得られなければ、相続税についても強い税理士へセカンドオピニオンを求めることも検討すべきです。

3.事業承継を顧問税理士任せにしない

「現社長の死亡時における相続税が相当な金額であることが想定されたとして、現行の事業承継税制について高い効果があるはずと聞いているが、税理士に相談してもある程度のリスクがあるといった抽象的な説明しかされず、納得できていない。しかし自分が年齢を重ねて事業承継も現実的になっていくにも関わらず、いつまでもその対策が実行されない。」といった相談を受けることもあります。
この状況だと、事業承継税制適用後の税理士事務所の継続届出書の提出の管理などの運営上のハードルとそれに伴うリスクが高く、税理士事務所からは踏み切れていない場合が多いことが予想されます。
こうした場合には、現経営者は子承継者への事業承継を会社の重要問題として位置づけ、顧問税理士になぜ事業承継税制を適用しないのか、明確な説明を求めていきましょう。そして適用すべきという回答があれば、いつまでにどこまでやるかスケジュールを決めて、着実に実行に移していくことが重要です。

今回は事業承継税制を中心に話しました。税金のほかにも事業承継には「株主対策」や「ほかの相続人の遺留分対策」など検討すべき課題が多数出てきますが、一つ一つ確実に解決できれば、事業承継を円滑に進められると考えます。

※国税庁発表「平成30年分相続税の申告事績の概要」「平成30年税理士登録者数」

<おはなし>
棚田秀利税理士事務所 所長・税理士 棚田 秀利

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