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GIGAスクール構想で注目を集める Google Chrome OS 搭載の Chromebook とは

GIGAスクール構想で注目を集める Google Chrome OS 搭載の Chromebook とは

GIGAスクール構想において、導入する端末として注目を集めた Chromebook。日本ではマイナーな存在でしたが、なぜ教育現場において支持を集めたのでしょうか。

目次

1.令和の学びのスタンダード。
GIGAスクール構想とは

GIGAスクール構想は2019年に文部科学省が打ち出したもので、教育におけるICTの活用を促進するプログラムです。小学生・中学生に一人一台の端末を持たせ、一人一人の学習状況に応じた個別学習や互いの考え方を共有することで、深い学びを得ることを目的としています。

政府がこのような構想を策定したのは、日本の学校におけるICT活用の遅れに危機感を持っているからです。学校の授業におけるデジタル機器の使用時間はOECD加盟国で最下位となっています。校内のICT環境は脆弱で、整備状況が地域間で格差があるという状況です。子どもたちはデジタルネイティブの世代ですが、誰もがインターネットの恩恵を享受できているわけではありません。学校教育により、誰一人残さずICTを活用する機会を与えられ、子どもの状況に合わせた教育ができる環境を整備することが求められています。

当初は2023年までに整備する目標でしたが、コロナ禍の影響で前倒しとなり、2021年4月からいよいよGIGAスクール元年がスタートしました。コロナ禍の状況の中で取り入れられたオンライン教育は、今後も対面での授業と組み合わせて行われることが検討されています。今後は小中学生だけでなく、高校生にも端末の整備は進められていくことでしょう。

学校の授業におけるデジタル機器の使用量はOECD加盟国で最下位

(※) 文部科学省「GIGA スクール構想の実現へ」(2020年6月)

2.GIGAスクール構想による端末導入でトップシェアの Chromebook とは

GIGAスクール構想による端末導入で、注目を集めたのが Chromebook です。Chromebook は、Google が開発する「Chrome OS」を搭載した端末です。Google は、教育者対象のオンラインイベント「Learning with Google」の中で「GIGAスクール構想対象自治体の約半数が Chromebook を選択」と発表。日本ではマイナーな存在でしたが、教育市場を中心にシェアを拡大しています。

Chromebook が支持される理由は、まず低価格帯の製品が多いことが挙げられます。GIGAスクール構想では端末1台につき最大4万5000円の補助が受けられます。導入する学校側としては、5万円前後のモデルが多い Chromebook は選びやすかったと言えます。
また、Chromebook には次のような特徴があり、従来の端末にはないメリットが得られます。

●高速起動
電源を入れてから10秒程度で起動しますので、起動の待ち時間を大幅に削減できます。
●高セキュリティ
ストレージ暗号化などを標準装備しており、ウイルス対策ソフト不要です。
●Android アプリが使える
Android アプリ対応機種であれば、LINE、Microsoft Office、Kindleといったアプリが使えます。
●バッテリーが長持ち
バッテリー持ちが良く、多くの機種が10時間以上連続で使用できます。
●導入・管理・運用がしやすい
Chrome Enterprise を別途ご契約いただくことによって、URL制限やインストールしておきたいアプリ、Wi-Fi設定などを予め設定しておくことができ、各端末に設定が自動でロードされます。また、OSの自動アップデート、インストールしたいアプリの一括配布など、導入から運用などの管理作業負担を大幅に省力化できます。

このようなメリットがある Chromebook ですが、Officeのファイルは Google Workspace と Android 版のOfficeアプリでのみ使用できるため、機能に制限があります。また、データを端末ではなくクラウドに保存するコンセプトのため、端末のストレージ容量が少ないことにも注意が必要です。

GIGAスクール構想による端末導入でトップシェアの Chromebook とは
GIGAスクール構想による端末導入でトップシェアの Chromebook とは

3.高いセキュリティで安心して使える Chromebook

Chromebook のメリットとしても挙げたセキュリティについて、詳しくご紹介しましょう。Chromebook のセキュリティの高さには定評があり、手動でセキュリティ対策をしなくても、安全に利用できる設計になっています。

●最新のプログラムに自動更新
6週間ごとに自動で最新のプログラムに更新されます。また重要なセキュリティバグの場合は、24時間以内に更新されます。利用者が作業する必要は特にありません。
●サンドボックス化
アプリケーションはサンドボックスと呼ばれるOSと隔離された環境で起動されるため、万一感染してもOSには影響ありません。もし不正なソフトウェアがサンドボックスをすり抜けてしまった場合でも、次回起動時に検知してOSを初期状態に戻します。
●データ暗号化
データについてはクラウド上に安全に保護されますが、クラウドからデータをダウンロードした場合でも、データが暗号化されるため、悪意のある第三者が簡単にアクセスすることはできません。

このような特徴から「Chromebook はウイルス対策不要」と言われることもあります。しかし、実際には防御できない攻撃もあります。たとえば、インターネットの利用者を不正なサイトに誘導し、情報や金銭をだまし取る「ネット詐欺」については、OSの種類を問わない脅威のため、Chromebook でも防ぐことができません。攻撃に対する手口について利用者に教育をするなど、リスクを抑えることは必要です。

4.楽しみな新機能が続々追加! Chrome OS
のアップデート情報

Chromebook に搭載される Chrome OS は、2021年3月に最新バージョン「M89」がリリースされ、さまざまな新機能や機能改善が追加されています。そのうちのいくつかをご紹介しましょう。

●Tote
よく使うファイルや最近使ったファイルが1か所にまとめられます。すぐにアクセスでき、簡単に再利用やシェアができます。
●Screen Capture
画面をキャプチャして画像ファイルにするだけではなく、一連の操作の流れを録画できます。
●Quick Answers
表示されているテキストの一部を選択してハイライト表示させると、検索用のウインドウを開かなくても、その場で検索や単位変換、翻訳が可能になります。

GIGAスクール構想では、LTEに対応している端末を導入するように定められています。授業中に回線が混雑して接続できない場合や、自宅にWi-Fiがないといったことを想定して、LTE回線と組み合わせて導入する学校もあります。ドコモでは、豊富な実績から培ったノウハウにより、LTE回線と Chromebook 、そして Google Workspace などクラウドソリューションを組み合わせた提案も行っています。

文教向け Google Workspace は無償プランもあり、Chromebook と合わせて導入することによって、利便性、セキュリティ性、運用性など様々な点で更なる効果を発揮することができます。

もちろん、ビジネス用途での提案や導入も行っていますので、ぜひお気軽にご相談ください。

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