Interview Vol.1

VOICE FROM the TOPline熊本市長が語る

ICTに教育の未来を託して

熊本市内の全公立小中学校134校の教育ICT環境を政令指定都市最高レベルへと押し上げるために、iPadを23,460台一気に導入する──。
この大規模な教育ICTプロジェクトの始動を決断し、熊本市行政のトップとして牽引しているのが、大西一史市長です。執務の効率化のために普段からiPadを活用しているという市長に、今回のプロジェクトの狙いから、ICTに託す教育の未来に至るまで、すべてを詳しく語っていただきます。

2016年4月の大震災を経験してから約2年半、熊本市は復興に大きな力を注いできました。その取組みは道半ばにありますが、復興は単なる「復旧」とは異なります。復旧を進めるのと同時に、地域の新たな発展に向けた礎(いしずえ)もしっかりと築いていかなければなりません。

その考えから、熊本市では2017年度を「復興元年」と位置づけ、2018年度からは未来に向けた礎作りを本格的にスタートさせています。その取組みの中心にあるのが、教育ICT環境の整備です。

実のところ、熊本市における公立小中学校の教育ICTの導入レベルは、日本の政令指定都市20市中19番目という非常に低い水準にありました。背景には、市の財政に対する教育行政側の配慮があり、それが整備の遅れにつながったのかもしれません。

ただ、子どもたちは熊本市の未来であり、日本の未来です。その学びのあり方がICTの技術によって大きく発展しようとしているときに、実際の教育現場のICT環境がほかの地域に遅れをとるようなことはあってはならないんです。

ですから、市の教育長から教育ICTの現状を報告されたとき、すぐさまこう言い放ちました。「そんな状況は即刻変えてほしい。3年以内に教育ICT環境の整備のレベルを政令指定都市中トップに押し上げるぞ」と──。それが、今回の世界でも大規模な教育ICTプロジェクトに乗り出した出発点です。

CHALLENGE

挑戦の目的

日本の下位から
最高レベルへ

熊本市長 大西一史様 日本の下位から最高レベルへ

熊本市長 大西一史様 日本の下位から最高レベルへ

DICISION

決断の理由

23,460台の
iPad導入を決めたワケ

熊本市の公立小中学校の数は134校で、そこに約6万人の児童・生徒が学んでいます。そのICT環境を政令指定都市最高レベルに押し上げるためには、児童・生徒3人に1台の割合でタブレットを導入し、全教員にもタブレットを貸与しなければなりませんでした。

結果として必要とされたiPadの数は23,460台。その台数のiPadを一気に導入して、教育環境を猛スピードで整備するというのが今回のプロジェクトの輪郭です。

財政のことだけを考えれば、段階的に少しずつ、教育ICT環境の整備を進めるのがいいのかもしれません。ただ、新たな環境作りに必要なデバイスやネットワークの導入は一斉に行わなければ意味がないというのが私の考えです。

実際、熊本市の幹部職員全員にiPadを貸与していますが、それを一斉に進めたからこそ、会議のペーパーレス化など大きな効果を生んでいます。それは、教育ICT環境についても同じです。市内全小中学校のICT環境を一斉に整えなければ、実質的な成果を手にするまでに多くの時間を浪費することになりかねません。加えて、公立小中学校の教育環境に格差が出るのも避けたかった。そうした考えが、大量のiPadを一斉導入する決断につながったといえます。

もちろん、23,460台ものiPadを導入し、ネットワーク環境を整備するには相応の投資が必要です。復興を進めるなかでその資金を捻出するのには一定の難しさがあり、現実問題として財源には限界もあります。ですから、ほかの予算で切り詰めが可能なところは徹底して切り詰めるなど、投資全体のバランスをとる必要もありました。

とはいえ、教育ICT投資は未来への投資です。それを絶対に遂行するという強い意志と決断があれば、問題解決の糸口は必ず見つかりますし、困難は乗り切れるんです。

自治体での教育環境の整備は、整備対象の数(学校数)が多く、投資がかさむことから、とかく後回しにされがちです。ただ、子どもたちにとって必要だと判断したことは即座に実行に移すべきでしょう。

たとえば現在、小中学校でのエアコンの不備が社会問題になっていますが、熊本市では4年前に全小中学校へのエアコン配備を決定しています。それでも、協力会社のキャパシティ不足や震災などの影響もあり、配備の完遂には4年もの歳月が必要とされました。教育ICTの環境整備については、それほどの期間はかかりませんが、デバイスの導入から活用の定着までに一定の時間を要するはずです。だからこそ、即断と速やかな遂行が大切なんです。

熊本市では、ICTによる教育の変革を支えるデバイスとしてiPadを選び、教育の未来をともに築いていくパートナーとして、ドコモを選びました。ドコモとiPadのコンビネーションを選んだ第一の理由は、このコンビネーションが、教育ICTを巡る私たちの想いや要求を満たし、教育現場のメリットにつながる最も優れたソリューションだったからです。

テクノロジーは絶えず進化と変化を繰り返しています。ですから、教育ICTにおいても、常に新しい技術を取り入れ、継続的な改革・改善を図っていかなければなりません。そのためのサイクルを淀みなく回していくためには、iPadのような優れたデバイスと、ドコモの信頼性の高いLTEネットワークを使い、安定した基盤を構築することが極めて重要だと判断しました。

SOLUTION

選択したICT

iPad、ドコモが
なぜ選ばれたのか?

EXPECTATION

未来をともに描く

パートナーに期待するのは
“革新への熱意”

熊本市長 大西一史様 パートナーに期待するのは“革新への熱意”

教育ICTには、さらなるイノベーションが必要だと見ています。おそらく今後も、革新的な技術を積極的に取入れながら、新しい教育法や新しい学びのあり方を考えていかなければならないはずです。

とはいえ、自治体はテクノロジーの専門家ではありません。子どもたちに最高の教育環境を提供したいという想いは強くあっても、そのために、どの技術を、どう使うかのアイデアには限界があります。

そこで必要になるのが、新しい教育のあり方を、私たちと一緒に協創してくれるICTのパートナーです。新しい教育にかける私たちの熱意と同じ熱量や方向性で、教育の変革に取組んでくれる──。そんなICT企業を求めているわけです。

その点でもドコモは、私たちが求める要件を十分に満たしていると感じています。ドコモとの協創によって、熊本市、ひいては日本全体の教育環境が大きく変わっていくと考えていますし、そう期待しています。

熊本市長 大西一史様 パートナーに期待するのは“革新への熱意”

教育にICTを活用することで、子どもたちの学びにさまざまな可能性が拡がります。
たとえば、ICTによって教育の地域格差は一掃されます。つまり、熊本市はもとより、日本全国どこにいても、世界最高の教材と情報を使って学習ができるわけです。

加えて、5G(第5世代移動体通信システム)など、テクノロジーの進化・発展によって、デジタル社会でのコミュニケーションのあり方はどんどん豊かになっていくはずです。その世界を体験しながら、より上質なコミュニケーションができる能力を、子どもたちにはぜひ身に付けてほしいと願っています。

これからの社会的な課題は、“デジタルネイティブ”の子どもたちが、新しい発想で新しいモノゴトを生み出していかないかぎり、解決できないでしょう。だからこそ、ICTを駆使した新しい教育環境のなかで、子どもたちの能力を育むことが不可欠です。また、そうすることで熊本市の未来、そして日本社会の未来が切り開かれると期待しています。

熊本市長 大西一史様 教育ICTに託すこと

VISION

期待する明日

教育ICTに託すこと

熊本市長 大西一史様 教育ICTに託すこと

DICISION

自治体の皆様へ

教育ICTに心配は不要、
すぐに実践を!

教育ICTへの投資で財政上の負担は増えます。お金がかからないとは、いいませんし、自治体の財政が厳しいことは、私も肌身で理解しているつもりです。ただ、教育ICTへの投資は行政の決断一つで、実現できるレベルの出費です。それによって財政が破たんすることは、まずないはずです。

一方で、教育ICTをこれまでの教育環境とは全く異質の特別な何かと見なして、必要以上に警戒したり、不安視したりする方も見受けられます。こうした方に、申し上げたいのは、教育ICTは、これまでの黒板やチョーク、図書館の発展形で、特別視する必要は一切ないということです。

なかには、子どもたちにタブレットを貸与して、インターネットに自由にアクセスさせるのはリスクが大きいとの声もありますが、今日でも、今後の社会でも、仕事や生活のなかでインターネットを使わないで済むようなことはまずありえません。だとすれば、子どもたちに対する教育で大切なのは、インターネットを“使わせない”ということではなく、そのリスクを回避する方法をきちんと教えることです。それも教育でICTを使う意義なんです。

コミュニケーションの道具が、手紙から固定電話へ、固定電話から携帯電話やスマートフォンへと切り替わったことで、人と人とのコミュニケーションはより活発になり、そのあり方はどんどん豊かになっているはずです。それと同様に、技術の進歩によって、教育の方法や能力開発の方法がますます洗練され、子どもたちが、私たちの想像をはるかに超えた豊かな発想力や能力を持つようになる可能性は高いといえます。実際、iPadのように使いやすいデバイスを子どもたちに使わせると、何も教えなくても、あっという間に操作を覚えて、大人たちが考えもつかないような、すばらしいアウトプットを出したりします。つまり、子どもたちの創造力を引き出したり、育んだりする上で、ICTが持つ潜在能力は非常に大きいということです。
そう考えれぱ、教育ICT環境の整備に今すぐ着手し、教育の現場が、さまざまな新技術を自由に取込めるようにすることが、行政の役割といえるのではないでしょうか。

それでも、ICTの教育効果を自分の目で確かめたいという方がおられるはずです。そう考える方は、ぜひ、熊本市に視察にお越しください。きっと、不安解消につながる答えが見つけられるはずです。

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