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本コラムでは、IoT業界の最新動向や旬な情報をお届けします。

第八回
自動車業界の大変革に向けた
“コネクテッドカービジネス”

現在、自動車業界は「電動化」や「自動運転」「コネクテッドカー」など、100年に一度の大きな変化を迎えています。今回は、自動車業界の変化に向けたドコモのコネクテッドカービジネスの取組みについて紹介します。

はじめに

現在、自動車業界は大変革期にあり、すべての車に通信機能が搭載され、常にインターネットに接続された状態でさまざまなデータをやりとりする「コネクテッドカー」の時代が徐々に現実味を帯びてきています。

多種多様なプレーヤーがコネクテッドカー時代に向けた要素技術の開発に取組み、さまざまなサービスアイディアが生み出されてきています。

ドコモについても、お客さまのカーライフをサポートすべく「いつでもどこでもだれとでも、快適であんしんのモビリティを提供し続ける」をビジョンに掲げ、自動車産業向けのサービス開発に取組んでいます(図1)。

図1 ドコモのコネクテッドカーの取組み

今回は、ビジョン実現に向けた取組みの一部を紹介します。

具体的な取組み

(1)便利で楽しいモビリティ空間の実現

運転中のスマートフォン操作が原因とみられる交通事故が社会問題となっていますが、これを解決する1つとしてドコモでは、運転中でもあんしん・安全・便利に目的地検索などの操作ができる「AIインフォテイメントサービス®」を提供しています(図2)。

図2 AIインフォテイメントサービス®の概要

インフォテイメントとは、Information+Entertainmentを意味する造語で、主に車内空間において情報と娯楽を提供するサービスを示します。

AIインフォテイメントサービスは、外部のさまざまなコンテンツと連携し「自然対話」「行動先読み」「高度情報検索」をメインの機能としたAIインフォテイメント基盤によって提供されます。

自然言語型の音声パーソナルエージェント機能により、ドライバーがカーナビを自らの手で操作することなく自由に対話することで、目的地の設定や情報収集などを安全に操作することができます。

また、ドライバーの位置情報や行動履歴など、行動を先読みする技術を活用した「ゆるやかナビ®」で、クラウド側でドライバーの目的地とルートを自動で推定し、今後発生する渋滞などを予測して最適なルート情報をドライバーに提供することができます。

さらに、モバイル空間統計やSNSのデータから施設の混雑状況や人気度、関連情報を抽出してドライバーに最適な情報で、快適な車空間を提供します。

(2)スマートフォンの“つながる”をクルマでも

これまでの車両情報の収集や故障・メンテナンス時期の予測、ナビ関連情報の提供などのテレマティクスサービス分野の通信においては、車に搭載されたeSIMが使用されています(テレマティクスeSIM)。

これに加え、ドコモはお客さま自身のプロファイル(加入者情報)を遠隔で書き込むことができるコンシューマ機器向けeSIM(以下、コンシューマeSIM) の搭載について検討を開始しました(図3)。

図3 コンシューマeSIMの概要

コンシューマeSIMは、携帯通信事業者の業界団体であるGSMAの標準仕様に準拠しており、現在タブレットやウェアラブル端末などのコンシューマ機器を中心に搭載されています。

コンシューマeSIMに書き込まれるプロファイルは、お客さま自身のスマートフォンの契約と紐づけることができます。

これにより、車載デバイスを用いて音声通話やモバイルデータ通信、コンテンツ・サービスが利用でき、普段慣れ親しんだスマートフォンの世界観を車に持ち込むことができます。

ドコモでは、スマートフォンとクルマをよりシームレスにつなぐ新たなモビリティ体験の実現に向け、パートナー企業と連携しながら検討を進めています。

(3)安全運転支援への貢献

ドコモは将来の自動運転時代を見据え、安全性に寄与できる技術の1つとして「セルラーV2X」に取組んでいます。

セルラーV2Xは、第3世代携帯電話システムの標準化作業を行うパートナーシップ・プロジェクトである3GPPで規定された、車(Vehicle)と車、人、交通基盤などのあらゆるもの(X)をつなぐ高信頼・低遅延の直接通信技術であり、自動運転の構成要素において、さらなる安全性に寄与すると期待されています。

高度運転支援システム(ADAS)や自動運転システムには、さまざまな車載センサーが搭載されていますが、検知範囲は車周辺に限られています。

セルラーV2X は、このような車に搭載されたセンサー技術の補完として、見通し外となる環境においても、より広い通信範囲やクラウド通信の利用により、周囲の状況をあらかじめ認識しておくことができます。

ドコモは、コンチネンタル・オートモーティブ・ジャパン株式会社、エリクソン、日産自動車株式会社、沖電気工業株式会社、QualcommTechnologies, Inc. と共同で携帯電話通信技術をもとに、2018年12月セルラーV2Xの実証実験を日本で初めて成功しました(図4)。

図4 セルラーV2X実証実験システムの概要

本実証実験により、5GHz帯を用いたセルラーV2Xの直接通信技術の通信距離、信頼性、低遅延特性を評価するとともに、広域での情報収集と配信に適したLTE-Advancedネットワーク通信との相互補完の有効性を確認しました。

今後ドコモは、本実証実験で得られた結果を活かし、安全運転支援への貢献を行っていきます。

最後に

今後発売される自動車のコネクテッド化は確実に進んでいくことが予想され、ドコモは通信事業者として、現在のLTEや次世代通信方式の5Gを通じてコネクテッドカーによる自動車の価値向上にかかわっていきます。

そのためには、自動車メーカー各社や関係会社と積極的に実証を重ねていくことが重要と考えています。

今後もパートナーとの協創を通じて来たるコネクテッドカー時代に備え、さらなるモビリティの安全性や快適性を追求し、お客さまにその利便性を感じていただけるように努力していきます。

<用語解説>
  • *1 SDL(Smart Device Link): トヨタをはじめ各社が推進する車載機器とスマートフォンの連携規格。
  • *2 TCU(Telematics Control Unit): LTE など携帯通信網に接続できる車載用通信機器。

「参考文献:ビジネスコミュニケーション 3月号「IoT活用の現場から」」

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