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愛知県/地方創生セミナー

2019年7月30日(火曜)に実施した、愛知県名古屋市における地方創生セミナーの内容を記者目線でお伝えします。

愛知県/地方創生セミナー 愛知県/地方創生セミナー

はじめに

7月30日(火曜)に実施された「地方創生セミナー」は“グローバル化、デジタル化の波を乗りこなしていく”ことをめざす愛知県で行われた。
県内の製造品出荷額は41年連続日本一、県別のGDPでは全国2位でもある。自動車産業をはじめ、国内有数のメーカーやその下請け企業が集積する。
大村秀章知事は「強い経済力を背景に愛知の人口は伸びており755万人という状態です。しかしながら、若年層を中心に東京圏への人口流出もあります。県内地域には人口減少や高齢化が課題となっている地域もあります」と現状を表す。
愛知県内ではドコモとの自動運転社会実装実証実験が6年目に突入。県内3か所(長久手市、南知多町、常滑市)で行われているが、8月30日にはAichi Sky Expo(愛知県国際展示場)のオープニングに合わせて自動運転の実証実験が披露される予定だという。
(参考)【報道発表「NTTドコモが愛知県の「自動運転社会実装実証事業」に参画」】
Aichi Sky Expo(愛知県国際展示場)では、最先端ICTと(中部)国際空港直結型の展示場という強みを活かし、世界中から人が集まるイベントを開催し、愛知の産業のさらなる発展や活性化に取組んでいくという。
「IoTやAI、5Gといった最先端技術の活用によるSociety5.0の実現こそが愛知創生の柱です」大村知事は最先端技術を使ったさらなる活性化に意欲を示す。

Society5.0&SDGs

    この日の基調講演は、先端教育機構 事業構想大学院大学 産官学連携本部 本部長 織田竜輔氏による「地域活性化と事業構想~Society5.0・SDGsを見据えて~」である。

    なぜ昨今、地方創生が叫ばれているのか、改めて振り返る。その根底には、人口減少と少子高齢化、そして東京一極集中による地方の疲弊が挙げられる。

    そのため国は地方創生政策(第2期)として、①地方への人・資金の流れを強化すること②新しい時代の流れを力にすること③人材を育て活かすこと④民間と協働すること⑤誰もが活躍できる地域社会をつくること⑥地域経営の視点で取組むことなどの方針を打ち立てている。

    そのうちの②にはSociety5.0・SDGsが含まれており、愛知県は7月に「SDGs未来都市」(持続可能な社会をつくるための17の目標と169のターゲットを2030年までに達成する)に選定された。

    SDGsは経済的インパクトがある。世界総累計3,500兆円以上と日本のGDPの7倍近い巨大な市場があると注目されており、新たなビジネスチャンスの到来に商機をかける企業も少なくない。

    • セミナー風景

    次に、織田氏はSociety5.0の言葉の意味を振り返る。平成28年閣議決定された第5期科学技術基本計画に出自を持つ。

    少子高齢化の影響が顕在化しつつある社会課題への対応として、テクノロジーの力で解決を図り、新たなステージに進む計画をさす。細かくひも解くと、IoTやロボティクス、AI、ビッグデータなどの先端技術をあらゆる産業や社会生活に取り入れる営みといえる。

    多様なニーズにきめ細かく対応することで不均衡や不調和を是正し、“経済発展と社会的課題の解決”の両立に取組む内容だ。

    • セミナー風景

    特別講演では総務省東海総合通信局 情報通信部長 松沢一砂氏による「Society5.0時代の地方実現に向けた総務省の取組み~地域強化プランIoT実装支援施策と事例~」の講演が行われた。

    「地域にIoTやICTを導入するにはどうしたらいいのか?とよく聞かれますが、カギとなるのが“人”だと思います。それも熱血的な人といいましょうか。そういう人が地域の中心的立場にいると、正の作用が周囲に伝播します。見ている人たちも、当然応援したくなる。立役者がいるのとそうでないのでは、結果は大きく変わります」

    リーダーシップ論に通じるところがある。人は得てして理屈だけでは動かない。技術を地域に根付かせるためには、使い手の気持ちのレベルも上げる必要がある。

    「そして資金需要への対応も求められます。国や地方が定める補助金についても、必ずしも自治体だけ知っていれば済む話ではありません。事業者がプロジェクトを自治体へ提案する際に補助金制度を活用し、少しでもイニシャルコストをカバーすることが実現への第一歩になる場合があります」と続けた。

    石田総務大臣から全国の首長宛にメールを一斉配信することでSociety5.0時代の地方を支える革新的技術の応用例や導入支援策を共有する一方、地方自治体も優良事例を手掛かりに必要な施策の助言や提案を広く求めるなど、国と地方が積極的な情報交換を進めている。

愛知県におけるドコモの取組み

一般講演のなかで、愛知県内の地域課題への取組みにおいて4つの事例が紹介された。

  • セミナー風景

1つ目として愛知県西尾市≪働き方改革≫ではRPA技術を活用し、ふるさと納税事務の一部を自動化し、職員はより付加価値のある業務に注力することが可能となる、スマート自治体の実現をめざしている。

(参考)【ドコモのサービス・ソリューション「WinActor」】

次に愛知県幸田町≪一次産業≫では、IoTを活用し基幹産業である農業の経営効率化を図る。その結果、平成30年度総務省「地域IoT実装推進事業」にも採択されている。

(参考)【ドコモのサービス・ソリューション「IoTを活用した事例」】

  • セミナー風景

3つ目として愛知県豊山町≪教育≫においては、2020年新学習指導要領が実施されるにあたって町内4小中学校に各50台(計200台)の教育用タブレット(支援員も派遣)を導入し、児童の情報活用能力やコミュニケーション能力、思考力、表現力の育成をめざしている。

(参考)【ドコモのサービス・ソリューション「教育の場にICTを」】

  • セミナー風景
  • セミナー風景

そして最後は愛知県豊田市≪観光・まちづくり≫において、市内の観光スポット・イベントに訪れる来訪者を「モバイル空間統計)を用いて分析を行い、観光分野の施策立案に役立てたとのことだ。

(参考)【ドコモのサービス・ソリューション「モバイル空間統計」】

モビリティが地域を変えるツールとなる

登壇したドコモ担当者からは「実父に免許返納をすすめた」という実体験を踏まえ、地域のモビリティ分野における課題を語った。

郊外に出るとマイカーなどの交通手段がない、いわゆる高齢者を中心とした交通弱者から悲痛の声が上がっているという。そうした移動手段の不利益を解決する新たなモビリティサービスとして挙げられるのが、ドコモの「AI運行バス」と「公共タクシー配車システム」だ。

  • セミナー風景

AI運行バスは、デマンド型でルートを変更しながら最適な送迎順番をAIが自動生成する。乗り合いにすることで運賃を抑えることもメリットのひとつだ。鳥取県境港市ではインバウンド向けAI運行バスの実証実験が行われており、乗客の数が伸びている報告もある。兵庫県神戸市でも、商業施設への送客サービスでとして脚光を浴びているとのことだ。

(参考)【ドコモのサービス・ソリューション「AI運行バス® 」】

公共タクシー配車システムについては、地元の中小規模のタクシー各社にクラウド型の配車システム・コールセンターを導入することで、各社の運行状況を一元管理するとともに、地域住民の配車ニーズの分析にも役立てる。生活交通としての公共タクシーの有効性の検証が可能だ。

愛知県においては、2019年自動運転社会実装実証事業にドコモが参画した。空港周辺における最先端技術を用いた移動(常滑市)、テーマパークにおけるエンタメ体感型の移動(長久手市)、離島における観光型MaaSによる移動(南知多町)で最先端技術を加味することで、近い将来に向けた自動運転の実証実験に取組む。

こうした新たな交通手段の模索は、決済面においても余念がない。スマホを活用した「d払い」や、各種電子マネーサービスを含めた実証実験が続く。

(参考)【ドコモのサービス・ソリューション「d払い」導入事例】

RPAにより労働時間を削減~クリエイティブワークへの専念~

国は、柔軟な働き方、長時間労働の是正、労働生産性の向上をめざし働き方改革を促進する。そのなかでICTが大きな役割を担うことが期待されている。

  • セミナー風景

労働時間の削減を図るため定型業務効率化の導入が本格化されるなか、RPA関連ツールが熱い注目を集める。デスクワークにおける定型作業を業務用ロボットが行うことで、作業者の負担を軽減しようとするものだ。

総務担当であれば消耗品の検索や在庫リストの作成、データ集計が可能となる。

経理担当であれば受発注内容のシステム投入から、契約関連書類の作成、経費申請内容の確認がカバーされる。

営業担当も例外ではない。ダイレクトメールの送信や、顧客情報の登録、営業日報・調査業務の報告など、ルーチン業務を一つひとつ数えていけば予想以上に挙がる。

  • セミナー風景

地域人口が減少することで働き手不足に直面するのは、地方公共団体の運営組織も同じだ。住民サービスの質と量を維持するためにも、業務効率化は必須となる。定型業務から解放されることで人間にしかできない、“経験、知恵、構想、クリエイティブな発想を活かした業務”に時間を充てる。

愛知県西尾市の事例では、ふるさと納税業務の登録受付業務を自動化することにより、年間200時間の業務時間削減につながった。浮いた時間は新たな企画立案や別業務に充てることで、生産性を改善できたという。

ただ、ここで注意が必要なのは、RPAは何でも叶う魔法の杖ではないということだ。

人間が行った方がよい仕事もあり、RPAの業務に対し人間が責任を取る必要があること、自動化に向けた開発などの下ごしらえに時間がかかることもある。そこでドコモはRPA導入にあたり、商材の選定や推進体制の計画、トライアル(2か月)など、自動化に向けての手助けを手厚くサポートしていく。技術を根付かせるためにヒューマンパワーを重視する点は、先に述べた周囲からの共感性確保にも符合する。

おわりに

9月20日に開催されるラグビーW杯2019日本大会(愛知県では豊田スタジアム)では5Gによるマルチアングル視聴といったプレサービスが実施されるとも聞く。

(参考)【ドコモのサービス・ソリューション「5G」】

2027年にはリニア中央新幹線が開業することで、ヒト・モノの移動がさらに加速化し、経済的背景にも押され、さらなる先端技術導入が愛知県の地盤を強固なものにするだろう。進化するICTとともに、街も生まれ変わっていく。時代を変えるカギは当事者たちの熱量だ。持続可能な明るい未来へ向けて、成功体験の拡散がさらなる広がりを見せることに期待したい。

セミナー詳細

名称 地方創生セミナー in 愛知
開催日時 2019年7月30日(火曜)13:35~17:45
会場 別ウインドウが開きますヒルトン名古屋
主催 株式会社NTTドコモ
後援 愛知県

プログラム

時間 講演タイトル
12:00~13:35 受付開始・展示観覧
【主催者挨拶】
13:35~13:45
株式会社NTTドコモ
取締役常務執行役員 法人ビジネス本部長 坪内 恒治
【来賓挨拶】
13:45~13:50
愛知県知事 大村 秀章 様
総務省 東海総合通信局 局長 吉武 久 様
【基調講演】
13:50~14:30
地域活性化と事業構想 ~Society5.0・SDGsを見据えて~
先端教育機構 事業構想大学院大学 産官学連携本部 本部長 織田 竜輔 様
【一般講演 1】
14:30~15:00
NTTドコモの災害対策への取組み
15:00~15:20 休憩・展示観覧
【一般講演 2】
15:20~15:30
NTTドコモの愛知県における取組み
【一般講演 3】
15:30~15:50
NTTドコモの地域交通分野における取組み
【一般講演 4】
15:50~16:10
NTTドコモの健康・福祉分野における取組み
【一般講演 5】
16:10~16:30
NTTドコモの教育分野における取組み
【一般講演 6】
16:30~16:50
NTTドコモの働き方改革分野における取組み
16:50~17:10 休憩・展示観覧
【特別講演】
17:10~17:40
Society5.0時代の地方」実現に向けた総務省の取組~地域力強化プラン・IoT実装支援施策と事例~
総務省 東海総合通信局 情報通信部長 松沢 一砂 様
【閉会挨拶】
17:40~17:45
株式会社NTTドコモ
執行役員 東海支社長 高木 克之

  • 掲載内容は2019年7月30日時点の情報です。
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