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沖縄県/ICTセミナー in 沖縄2019

2019年5月22日(水曜)に実施した、沖縄県那覇市におけるICTセミナーの内容を記者目線でお伝えします。

沖縄県/地方創生セミナー 沖縄県/地方創生セミナー

はじめに

皆さんは「5G」と聞いて何を思い浮かべるだろうか。筆者はセミナーに参加するまで『自分はまだ関わることのない世界だ』と思っていた。
だが、今回沖縄開催3回目となる「ICTセミナー in 沖縄2019」に参加し、考えが変わった。5GなどのICT(情報通信技術)を活用したサービスの展示と、地域創生・社会課題の解決に向けた取組みを紹介するセミナーに参加し、沖縄の地域性と深く共存するICT活用の取組みに驚いた。その理由を、事例を交えながらお伝えしたい。

なぜ沖縄なのか? 沖縄の未来にICTが必要な理由

本イベントでは超高速・超低遅延・多数同時接続が特長の5Gをはじめとした、ICTによる地域創生の取組みや、活用方法が説明・展示された。沖縄は経済成長が進みながらも自然遺産が共存する、貴重な地域。観光産業の発展が進む一方で、人材不足問題、希少動物の密猟問題など、数々の課題を抱えている。それらの課題解決にICTの活用は必要不可欠だと、NTTドコモ取締役常務執行役員・古川浩司氏は語った。

  • セミナー風景

沖縄の地域性と深く共存するICT活用の取組み

ドコモでは2018年2月より「ドコモ5Gオープンパートナープログラム」を提供している。5G技術と企業を融合させ、パートナーシップを結ぶことにより、新しい価値を創造していこうというものだ。現在は地域特有の課題解決に向けて、全国で150を超えるトライアルをパートナーとともに展開している。

「雇用問題を解決するためには、従業員の働く環境の改善を図ることが重要だ」と、内閣府 沖縄総合事務局次長・仲程倫由氏は語る。例えば、指導する人が限られている課題解決を目的とした遠隔システム「Ace Real One」は、実際に現場にいる新人のリアルタイム映像が、即時に鮮明に表示される。これは、「サン電子株式会社」のARスマートグラスとドコモの5Gを組み合わせることにより実現したもので、これまで熟練の職人が新人に1対1で行っていた指導が、遠隔で複数人に対してできるようになるという利点がある。教育の効率化、首都圏のノウハウを地方に取り入れる際に大きく役立つだろう。

ドコモは、沖縄で課題解決と地域創生に向けて、システムを実際の場面で使用し、実用化に向けて問題点などを検証する実証実験を数多く展開している。ドコモ5G・IoTソリューション推進室長・本高祥一氏から、それら取組みについて紹介された。


・「ドコモ5Gオープンラボ® OKINAWA」の開設
2019年1月、5Gを体感できる場として「ドコモ5Gオープンラボ® OKINAWA」を開設した。東京、大阪に続き、沖縄は全国で3か所目となる。ラボには、5G伝送実験装置があるため、新しいサービス、ソリューションを5Gのネットワークを介して試すことができる。本イベント前日までに600人以上が来場し、5Gを体感している。


・今帰仁城×VR・AR
沖縄県を訪れる修学旅行生に向けて、今帰仁城を舞台に歴史を再現したVR・ARコンテンツの提供を行っている。VRヘッドマウントを装着し城跡を見渡すと、三山時代の城や人などが立体的に見える仕組みで、体験者はまるでその時代にタイムスリップしたような体感を得ることができる。また、AR技術を利用し、今帰仁で発掘された道具や剣などの高精細なオブジェクトを再現。臨場感をもって歴史を学ぶことができそうだ。


・マングローブカヤック×VR
H2L社の「Body Sharing技術」を使用した、マングローブカヤックの新体感コンテンツを公開している。沖縄県東村で撮影したマングローブ林のVR映像をヘッドセット越しに見ながら、パドルを漕ぐ操作をすることで、VR空間中のカヤックが水上を進み、実際にカヤックを体験しているような気分になれる。遠隔地にいても、カヤックを楽しむことができるので、ハンディキャップを持っている方や、移動がままならない方でも、気軽にレジャーを体感できる。


・新体感ゴルフラウンドシステム
沖縄県北部にあるリゾートホテル「カヌチャリゾート」にて、新しい体感のゴルフラウンドを提供。ドライバーで飛距離を競うドライビングコンテストの際に、リアルタイムでドラコンホールの映像が流れるというものだ。タブレット画面で他のグループの結果が分かるため、最後まで冷や冷やしながら結果を待つという心配が軽減できそうだ。


小学生の頃に沖縄で暮らした経験があるという本高氏はこう語る。「当時730(沖縄で右側通行が左側通行に変更された日)などを目の当たりにし、小学生ながらこう思いました。新しいことをやるには教え合うことが大事で、課題を解決するには助け合うことが大事だと。ドコモの5Gを活用して、沖縄の自治体やパートナー企業のみなさまと教え合い、助け合いながら、新しい価値の協創を図っていきたい。」

  • セミナー風景
  • セミナー風景

ドコモが実施する地域創生の取組み

ドコモは「自然/文化保護推進」「観光/インバウンド推進」「暮らしやすさ/働きやすさ向上」「モビリティ向上」「教育改革推進」「産業振興推進」の6つの視点に基づき、沖縄での取組みを推進している。今回、各分野のスペシャリストが取組み内容を発表した。


希少動物の保護活動にモバイル端末を利用 【自然/文化保護推進】
沖縄のやんばる3村とともに地域の課題解決策のため実施した会議では、熱い議論を繰り返した結果、環境保全12、観光振興においては19もの解決策が挙がった。解決策の一例としては、国頭村・大宜味村では、野猫が希少動物であるヤンバルクイナを食べてしまうなどの課題があったが、ワナ周辺にセンサーを設置。捕獲を検知した際に、管理者あてにモバイル端末を介して瞬時に情報を送信。これにより見回り回数・稼働の削減が実証できた。

  • セミナー風景

観光客の“旅マエ・旅ナカ”にアプローチする仕組みを 【観光/インバウンド推進】
インバウンドの観光需要は高まりを見せており、2019年度の観光庁予算は666億円。2018年度に比べ、2.4倍にも増額されている。それに伴い、ドコモはスマートフォンを用いて、訪日観光客向けに「旅マエ」「旅ナカ」をフォローする仕組みを考えた。まず「旅マエ」施策として、地域の消費データと照らし合わせてターゲットとなる国を選定。その国からの観光客の周遊パターンを分析し、最適な旅行プランを提案した。また、翻訳システム「はなして翻訳」などを活用し、訪日観光客の「旅ナカ」における顧客満足度向上も図ることができた。


ICT×公共交通サービスで“マイカー”のような利便性を 【モビリティ向上】
公共交通においての課題が多い沖縄県。ドコモは、マイカーのような利便性を兼ね備えた公共交通サービスが必要と考え、「公共タクシー配車システム」を考案。電話でタクシーを呼び出すと、オペレーターが複数の会社の中から距離が近いタクシーに配車指示を出すというものだ。結果として利用者の待ち時間が短縮され、運転手の移動や待機時間が軽減された。また「AI運行バス」では、移動需要に応じてリアルタイムに最適運行を行う乗合交通を実施。結果、乗客数が路線バスと比較して約3倍に増加した。

  • セミナー風景

IoTで、プログラミングを“楽しい”ものに 【教育改革推進】
2020年よりプログラミング教育が小学校で必修科目となる。これに伴い、地域全体でICTの導入が必須となっているが、教育現場ではどこから手を付けていいか分からないと頭を悩ませているケースが多い。そんな課題解決に向けて、教員がすぐに授業で使えるよう、IoTを活用したプログラミングツール「embot(エンボット)」を提案。embotは、段ボール製のロボットをスマートフォン・タブレットのビジュアルプログラミングアプリから操作するというものだ。糸満市の実証実験では、「プログラミングを使って創作ダンスを作ろう」という授業を設け、発表会を行った。これにより、子どもたちも楽しみながらプログラミングを学ぶことができた。

  • セミナー風景

牛の体温計測システムで、分娩事故の防止効果も発見 【産業振興推進】
一次産業分野では、畜産における体温計測システム「モバイル牛温恵」を提案した。分娩予定がある牛の膣に「モバイル牛温恵」を挿入。体温や呼吸から分娩の24時間前にスマートフォンを介して通知するものだ。実証実験では、通知を受けて分娩室に行ったが子牛が出てこない事例があった。逆子だったのだ。この場合、作業者が気づかず子牛が死んでしまい、母牛もそれによって死んでしまうことがある。今回は早期に逆子に気づいたことで、分娩事故の防止にも繋がることが判明した。

5Gをどう活用するか、無限の可能性

  • セミナー風景
  • 最後に、総務省 沖縄総合通信事務所長・久恒達宏氏はこう話す。「1Gから2Gは、直接会って話す時代から電話で繋がる時代に変わりました。そして2Gから3Gは電話の時代から、メール時代へと進化しました。3Gから4Gになった時は、スマートフォンがサクサク動き、動画が流れる時代になりました。そして4Gから5G。まだまだ可能性が大きすぎて、“こうだ”と言いきるには難しい段階にあります。高速、マルチデバイスなどを活用する手段はまだまだたくさんあると感じており、どう使うか・使いたいかは、果敢にチャレンジしていただきたいと思っています」

    セミナー全体を通じて、エンターテインメントはもちろん、雇用問題や、産業、環境保全など、沖縄にとって必要なエッセンスが詰まっていた。最後に久恒氏が語ったように、5Gの活用は無限の可能性を秘めている。2020年の5G本格導入が楽しみで仕方がない。

セミナー詳細

名称 ICTセミナー in 沖縄2019
開催日時 2019年5月22日(水曜)13:30~17:15
会場 別ウインドウが開きます沖縄かりゆしアーバンリゾート・ナハ
主催 株式会社NTTドコモ
後援 総務省 沖縄総合通信事務所 / 沖縄県 / 一般財団法人沖縄ITイノベーション戦略センター / 一般財団法人沖縄観光コンベンションビューロー / 一般社団法人沖縄オープンラボラトリ

プログラム

時間 講演タイトル
11:00~13:30 受付開始・展示観覧
【開会挨拶】
13:30~13:40
株式会社NTTドコモ 取締役常務執行役員 古川 浩司
【来賓挨拶】
13:40~13:50
内閣府 沖縄総合事務局 次長  仲程 倫由 様
【特別講演】
13:50~14:50
「夢はみるものではなくかなえるもの ~あきらめない気持ち~」
 サッカー界のレジェンド 澤 穂希 様
14:50~15:10 休憩
【5G講演】
15:10~15:45
「5G時代のソリューション協創 - 新たな価値創出と社会的課題解決 - 」
株式会社NTTドコモ 5G・IoTソリューション推進室長 本高 祥一
【地域創生講演】
15:45~17:05
「ドコモの地域創生の取組み」
① 自然/文化保護推進 株式会社NTTドコモ 沖縄振興推進室 仲田 潮子
② 観光/インバウンド推進 株式会社NTTドコモ 沖縄振興推進室 原田 理絵子
③ モビリティ向上 株式会社NTTドコモ 第一法人営業部 平林 晃
④ 教育改革推進 株式会社NTTドコモ 九州支社 法人営業部 主査 松永 彩
⑤ 産業振興推進 株式会社NTTドコモ 九州支社 法人営業部 主査 中嶋 雅子
【閉会挨拶】
17:05~17:15
総務省 沖縄総合通信事務所長  久恒 達宏 様

  • 掲載内容は2019年5月22日時点の情報です。
  • 「ドコモ5Gオープンラボ」は株式会社NTTドコモの登録商標です。
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