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写真 後列/新堀 雄基、山田 将人、陳 世源 前列/横澤 尚一、清水 友美

タブレットで高齢者に
笑顔を届けたい!

長野県下伊那郡天龍村。人口1,500人、65歳以上の高齢者が56%を占める同村では、独居の高齢者率も高く、広域な土地に集落が点在。緊急時の連絡や、見守り、健康管理などの課題を抱えていました。そこで長野支店の若手グループは、タブレットで村の課題を解決すべく、村に通うことに……。

2013年5月、長野支店の若手メンバーで、「高齢者×タブレット」をテーマにしたプロジェクトを開始。高齢者にとっての理想のタブレットを明らかにするために、まずは県内の高齢者300名の方にアンケートをお願いしました。ヒアリングを重ねるうち、「タブレットを一目見ただけで苦手意識を持たれる方が多いこと」「高齢者が迷わず操作できるアプリが世の中にないこと」が分かり、長野支店独自で高齢者に特化したアプリを開発することを決意。メールや健康管理など最小限の機能を搭載したオリジナルのアプリを開発しました。
2014年2月、ニュースでも報道された大雪の日、長野県天龍村でも丸4日間停電に見舞われた集落がありました。同村では、以前からの課題であった「緊急時の連絡手段」を早急に整備するために、ICT検討委員会を設立。その際、多くの高齢者の声をもとにアプリを開発した知見を評価され、私たちメンバーもアドバイザーとして参加することになりました。
そして、ICTの導入効果に懐疑的な方々の疑問をひとつずつ検証するため、私たちのアプリで実証実験をすることになったのです。
実証実験は、20軒の世帯にタブレットを約2週間使っていただき、一軒一軒訪問して直接感想を聞きながら導入効果を検証するものでした。長野市内から天龍村までは車で片道約3時間半。集落と集落が離れており、隣の家まで数十分かかることも珍しくないため、1日で4、5軒訪問するのが精一杯です。しかし、皆さまの声を聞き、暮らしを目の当たりにすることで、生活上のご不便やお悩みを肌で感じることができました。
そのような実証実験を5回繰り返し、その都度、私たちのアプリも改善を繰り返しました。そうして完成したのが『おらのタブレット』です。完成したアプリと、それによる実証実験結果がICT検討委員会で評価され、2015年1月に20台の受注をいただくことができました。現在はどのように全600世帯に導入するかをご検討いただいているところです。
受注までの1年半の間、頑張り続けられたのは、他でもない高齢者の方々のおかげでした。新たな問題が発生した時も、私たちにいつも優しく接していただき、そしてアプリの完成を待ち望んでいる方々の顔が脳裏に浮かんで、「何としても力になりたい!」という強い気持ちがこみ上げ、前に進むことができました。
現在、天龍村では、防災目的だけでなく、高齢者が保健師さんにテレビ電話で気軽に相談するなど、様々な用途で活用されています。先日は「買い物支援に使うことはできないか」と、高齢者の方からご要望がありました。
私たちの次の夢は、『おらのタブレット』を日本全国の高齢者の皆さまに使っていただくことです*。支社、支店と連携し、高齢者の皆さまの笑顔をたくさん作っていきたいと思っています。

*2015年6月1日より、全国の法人・地方自治体向けに提供開始済み

「おらのタブレット」概要

初めてタブレットに触れる高齢者の方でも使いやすい・使ってみたいと思っていただけるよう、待ち受け画面を親しみのある部屋のデザインに。役場からのお知らせはメールで届き、高齢者が読むと既読通知が自動で役場に届くため、簡単な安否確認が可能です。健康アプリに朝晩の血圧を入力すると、その変化をグラフで確認できるだけでなく、保健師さんに自動で送信されます。その他にも、テレビ電話、ラジオ、ニュース閲覧など、様々な用途で活用されています。

『おらのタブレット』アプリ画面

『おらのタブレット』アプリ画面

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