ドコモ通信トップ対談

俳優 堤 真一さん × ドコモ代表取締役社長 加藤 薰

本当のコミュニケーションは、会話を通じて相手を想いやること

実力派俳優としてテレビに、映画に、舞台にと大活躍の堤真一さん。新CMシリーズにはドコモやモバイルに関する「得ダネ」を追う新聞記者役でご出演いただいています。対談当日は、次の出演映画に向け精悍な顎ひげを蓄えた姿で登場。俳優として、親として、人間として考えるコミュニケーションの在り方などについて、加藤社長とお話いただきました。

母親とは声で連絡とりたいですね。

  • 加藤薰(以下加藤)今度のCMでは堤さん扮する新聞記者がいいですね。シリアスな中にちょっと笑いが効いているというか。
  • 堤真一(以下堤)特ダネに異常に執着している記者という設定で、“熱くなればなるほど傍から見ると変わり者で可笑しい奴”みたいな役回りですね。
  • 加藤苦労などありましたか?
  • 監督から「徹底してシリアスな感じで」といわれましたが、最初は15~30秒という短い演技のなかで表現するのが難しくて……。でもシリーズを重ねるうちに共演者との呼吸も合い、いまはうまく表現できていると思います。
  • 加藤堤さんには7年前にもドコモのCMに出演いただいています。
  • 「アンサーハウス」ですね。シェアハウスに集まる若者という設定でした。
  • 加藤当時はまだ携帯電話の時代です。堤さんは、あの頃はケータイをお持ちでしたか?
  • はい、使っていましたね。いまはスマホです。
  • 加藤ケータイからスマホに変わり、使い方はだいぶ変わりましたか?
  • 携帯電話ではメールが画期的でしたね。スマホは情報検索が便利で、調べ物で使っています。若い時はよく長電話しましたが、いまは必要最低限の連絡程度です。ただ、親からの電話はどうしても長くなりますね(笑)。仕方ないです。耳も遠くなっているし、自分のいいたいことを延々としゃべるので、正直うんざりするところもありますけど。
  • 加藤でも堤さん、お子さんが大人になったら、今度はあなたがいわれる番ですよ。親は子供の声が聞きたいものです。私も「たまには電話せんか」といっては子供にうざったいと思われる状況になっています。
  • そうですね、本当に(笑)。私も母親とはなるべく電話で、声で連絡をとりたいと思っています。
  • 加藤私も、やはり親しい人とのコミュケーションにはメールより声の方が……
  • 絶対電話の方がいいですね。


料金「得ダネを追え!ずっとドコモ割」篇


Answer「SMART」篇 2009年

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他人の発想を取り入れることが
大きな役作りにつながります。

  • 俳優は意外と待ち時間が多い仕事で、待っている間は各自で勝手に時間を潰しているわけです。それでも以前はどこかで会話が始まり、現場が打ち解けていったものですが……いまは私も含めて、気づけばみんな下を向いてスマホを触っていますね。
  • 加藤人同士の関わりが薄くなってしまいますね。
  • コミュニケーションをとるのが難しくなったというか、こっちを向いてもらうまでに時間がかかるようになりました。
  • 加藤それは、ドコモが抱える自己矛盾でもあります。より良いコミュニケーションを追求しながら、結果的に自分で自分を否定してしまっているような……。
  • 私はスマホを使って情報を集めますが、それは単に知識をためるだけです。その先に行くためには、知識を何かに変換しなければならない。変換するには、やはり人との関わりが必要です。
  • 加藤一人では何もできませんからね。会社もそうです。一社でできることはたかが知れている。いまドコモでも、他の会社と協力して互いの知恵や能力を持ち寄ることで新しいサービスができないかと取り組んでいます。
  • 役作りでも、私は「他人の脳みそを借りる」ことにしています。
  • 加藤脳みそを借りるんですか?
  • 一人で台本を読んで作るイメージは、その段階では自分勝手な小さなものでしかありません。でも、そこに監督、共演者、メイクさん、衣装さんたちがいることで、いろいろ気づかされるんです。もちろん迷うことも多いですが、他人の発想を取り入れ、自分なりにアレンジすることが大きな役作りにつながっています。
  • 加藤とても柔軟な考え方ですね。どうしてそんなに柔軟になれるんでしょう。
  • どうでしょうか……。若い頃は50歳過ぎたらもっと楽に芝居ができると思っていました。でも実際には50歳になっても不安ばかりで。50歳って、こんなに稚拙なものかと唖然としています。
  • 加藤堤さんは50歳といっても、気持ちは20歳ぐらいですよね。
  • そうですね。20歳ってことはないですが、まあ30歳ぐらい……
  • 加藤織田信長は人生50年と言いましたが、昔の50歳といまの50歳は全く違う。迷って当然です。

垣根を低くする──
そのために技術でできることは、いくらでもあります。

  • いまサントリーさんの「ウイスキーアンバサダー」として、ウイスキー作りのこだわりや技術者の情熱を紹介する仕事をしているんです。
  • 加藤機内誌に記事が載っていますね。蒸留所を訪問したり……
  • これまで特にウイスキーを好んで飲むというわけではなかったのですが、製造現場に行って作り手のこだわりを聞いてからは自然に手が伸びるようになりました。やはりナマで見たものには愛着が沸きます。
  • 加藤わかります。新サービス「すきじかん」の発表にあたり、私も「そば打ち」を体験しました。現場で奥深いものに触れると知識が広がって、豊かになりますね。
  • 「すきじかん」では体験コースの中に「溶接」があるということで、綾野くんが興奮していました。一人では敷居が高くても、ああいうサービスがあればやる気になりますね。
  • 加藤最初は億劫でも、思い切ってやってみると発見がある。垣根を飛び越えると別の世界が広がります。
  • 私の母はもう80歳を過ぎているのですが、75歳くらいの時にケータイでのメールのやり方を教えると、最初は私のメールに一言返してくるぐらいだったのに、いまはすごいですよ。絵文字入れて、写真も貼り付けて……と。ケータイを触ること自体が若さを保つ秘訣だと感じます。
  • 加藤情報機器はどんどん進化しますが、多くの人が難しくて使えないという不安を抱えています。この「使えない」が越えられるように、垣根をもっと低くしていきたい。操作を簡単にしてお年寄りに毎日タブレットを使ってもらうために「おらのタブレット」というものも開発しました。
  • それは素晴らしいですね。情報機器はお年寄りにこそ必要です。足腰が悪くて動けなくてもタブレットを使いこなしてコミュニケーションができたり……いつかそうなればいいですね。
  • 加藤技術でできることは、まだいくらでもあります。技術の力で「いつかそうなればいいな」を「あたりまえ」にしたいと思っています。

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