• 2019.4.19
  • DOCOMO HEADLINE

「西日本オペレーションセンター」に行ってみた③

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災害対策のための施設や車両

2018年11月に開催された西日本オペレーションセンター(以下NOC)での株主さまイベントでは、講話やビデオを通じて、ドコモの災害対策についてもお伝えしてきました。
当日のプログラムでは、災害対策用の施設や車両の見学も行われました。
万が一大規模な自然災害が発生した時、人々にとってモバイル・コミュニケーションは、ライフラインのひとつとなります。その大切な通信が途切れることのないように、ドコモはさまざまな施設や車両を活用しています。

風速66mにも耐える通信用鉄塔

地上12階建てのNOCビル(高さ54.25m)の屋上に建設されているのが、高さ145.55mの「通信用鉄塔」です。1本のマストを8本のケーブルで支持する構造で、塔頂部は風速66mにも耐えうる性能。風圧による変形を抑制するために、制振装置を採用し、鉄塔の倒れ角度・拝み角度が1度以下になるように設計されています。屋上には、太陽光発電や自家発電システムを備えており、非常時でもビル内の通信設備を長時間稼働させることが可能になっています。

ケーブル構造によるユニークなフォルム

手前の白いボックスが自家発電システム

電源停止状態をレスキューする「移動電源車」

交換局や無線基地局周辺で自然災害が発生した場合、システムが被災していなくても、電源が停止すると通信サービスに大きな支障が生じます。
そのような場合、ドコモは、数段階の停電対策を講じています。交換局では、電源に異常が発生すると、予備バッテリーが作動。さらに停電が続いた場合は、自家用発電機が稼働して、電源のバックアップを行います。
また、停電の長期化や無線基地局の災害などの救済策として、「移動電源車」を配備しています。通信ビル用の大型移動電源車、基地局用の中型移動電源車、基地局用の小回りがきく小型移動電源車など、用途に合わせた3タイプの車両を用意しています。日頃から十分な点検・整備を行い、いざという時に確実に機能するように努めているのです。

長期間の停電、無線基地局が被災した時に活躍する「移動電源車」

いつでも出動できるように、日頃から点検・整備を行っています

衛星回線で通信をサポートする「移動基地局車」

災害時、無線基地局と交換局を結ぶ有線回線が断線・破損し、途絶した場合は、衛星エントランス回線を利用します。そのための通信を行う設備や発電機、バッテリーなどを搭載しているのが「移動基地局車(衛星エントランス搭載移動基地局車)」です。通信衛星を介して伝送路を確立して、通信を行います。現在では4G(LTE)にも対応できるようになり、より大容量の通信が可能になりました。移動基地局車のほかに、現地にパーツを置いて基地局を仮設する「可搬型衛星エントランス基地局」もあります。

被災地での通信を可能にする「移動基地局車」

ポールが伸びて、モバイル通信用のアンテナに

BTSと呼ばれる通信設備が搭載されている

避難所などで「無料充電サービス」を行うためのマルチチャージャー

移動基地局車が活躍する、もうひとつの場面

災害対策用の車両と聞くと、利用されるような大災害が起こらないことを祈るばかりですが、実は移動基地局車は災害時以外でも活躍しています。花火大会や音楽イベントなど、数万人規模の大きなイベントが開催される時、移動基地局車が出動することがあります。
基地局をあまり多く配置していない場所に非常に多数の人が集まった時、スマホの通話やデータ通信量が許容量を超え、通信がスムーズに行われなくなることがあります。そういった状態を回避するために、事前に連絡を受けて移動基地局車が出張することがあるのです。
大規模な自然災害時には、人々のライフラインをつなげるために。また、楽しいイベント時には、みなさまの感動をリアルタイムで世界に発信するために。ドコモの移動基地局車は活躍しています。

終わりに前回もご紹介した通り、ドコモの災害対策は大規模災害が起こるたびにアップデートされてきました。モバイル・コミュニケーション・ネットワークの高速化・大容量化が急速に進むに伴い、私たちの生活の中で、人と人をつなぐ通信はよりその存在感を増していきます。24時間、365日。ライフラインでもある、見えない絆(=通信)が途切れることのないように、これからもドコモは、さまざまな技術やしくみを進化させていきます。

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