Smart Vertical MIMO

Smart Vertical MIMO(スマート ヴァーティカル マイモ)とは?

Smart Vertical MIMOイメージ

Smart Vertical MIMOはLTE-Advancedにおいて、基地局アンテナ1本で4本相当の伝送速度を実現するMIMO伝送技術の一つです。
MIMO伝送に必要なアンテナの設置本数を減らせるため、従来のMIMO伝送の課題の一つであるアンテナ数の増大による設置場所・コストの増大を解決し、LTE-Advancedの展開を容易にします。

  • 実装の仕方により、4本以上にも対応できます。

MIMO=複数のアンテナを使って通信を高速化する技術

MIMOとはMultiple-Input Multiple-Outputの略で、送信機と受信機にそれぞれ複数のアンテナを持つ通信システムのことです。同じ周波数を用いて、複数のアンテナから同時に信号を送信することで、使用する周波数帯域は増やさずに通信を高速化できます。

データを分割して同時に送信

MIMOを用いた通信では、送信するデータの列を複数のデータの列に分割し、それらを同時に送ることで、データをより短い時間で送ることができ、通信を高速化できます。
一般には複数のデータの列を同時に送信すると、データ同士が互いに干渉するために通信品質が低下する問題があります。 MIMOを用いると、電波の放射される空間を使って仮想的な複数の通信経路を作ることができます。複数のアンテナにより、(送信アンテナ数)×(受信アンテナ数)分の無線伝搬路が空間に形成されます。この無線伝搬路に合わせて、送・受信機における信号処理により各データの列に重みづけを行うことで、仮想的な通信経路を作ります。この通信経路により、データ同士の干渉を抑えた複数のデータ列の同時送信が可能になります。
2010年よりサービスを開始したXiの下りリンクの通信では、アンテナ2本相当のMIMOがすでに実用化されています。

通常の通信のイメージ
MIMOを使った通信のイメージ

Smart Vertical MIMO=アンテナ1本で1Gbpsを超えるMIMO伝送が可能に!

高速通信を可能にするMIMOの最大の課題は、アンテナ数の増加による設置場所の確保やコストの増加でした。Smart Vertical MIMOは、1Gbps以上の伝送速度を基地局アンテナ1本で実現でき、省スペースかつ省コストでのエリア構築が可能になります。LTE-Advanced の1Gbpsを超えるサービス提供に不可欠な技術として期待されています。

1本のアンテナで4本分の伝送を実現

従来のMIMO伝送技術では、偏波技術を用いた、アンテナ1本で最大アンテナ2本相当(2ストリーム)のMIMO伝送が限界でした。本技術により1本のアンテナを上下2つのグループに分割し、さらに偏波技術を用いることで、アンテナ4本相当の伝送速度が実現できます。
高速・大容量のMIMO伝送をアンテナ1本で実現できるため、都市部など設置スペースに余裕がない場所でも省スペースかつ省コストでエリア構築が可能になります。

1アンテナによるMIMO伝送のイメージ
偏波技術とは?

垂直および水平あるいは±45°方向で直交する偏波を用いてアンテナ2本相当の送受信を実現するアンテナ技術

携帯電話の通信品質に合わせた最適な伝送を実現

Smart Vertical MIMOは、携帯電話の通信品質に応じて最適な伝送方法に切り替えて、快適な通信環境を提供します。
アンテナをグループ化すると、同時に送るデータ列は増やせますが、グループ1つに着目するとアンテナの品質はやや劣化します。そこで、エリア内の全ての携帯電話へ報知する信号や電波の通信品質が悪い携帯電話に送る信号は、グループ分割を解除して送信することで、エリアの品質を優先させます。

携帯電話の通信品質に合わせた最適な伝送を実現のイメージ

屋外での1.2Gbps走行伝送実験に成功!

屋外での1.2Gbps走行伝送実験の画像

2013年7月に神奈川県横須賀市の郊外環境、同年11月に相模原市の市街地環境において、Smart Vertical MIMOの屋外伝送実験を実施しました。今回の実験で、世界で初めて、基地局アンテナ1本で2台の移動局に対して、合計1.2Gbpsの通信速度をMIMO伝送することに成功しました。これは、LTE-Adavanced提供開始後のエリア拡大に向けた、技術的に大きな前進となりました。

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