テキストレポート vol.1

『docomo R&D Open House 2017 in TOKYO』&
『見えてきた、“ちょっと先”の未来 〜5Gが創る未来のライフスタイル〜』
イベントレポート

開場前の様子

長蛇の列で開場を待つ来場者

ドコモの研究開発への取り組みを紹介するイベント「docomo R&D Open House 2017 in TOKYO」(同時開催「見えてきた、“ちょっと先”の未来 〜5Gが創る未来のライフスタイル〜」)が、2017年11月9日(木)〜11月10日(金)の2日間にわたって、東京・お台場の日本科学未来館で開催されました(「見えてきた、“ちょっと先”の未来」は、11月9日(木)〜11月11日(土)の3日間開催)。 このイベントでは、ネットワークやAI、IoTに関する技術に加え、研究開発中の第5世代移動通信システム「5G」の技術についても、さまざまな講演や展示を通して紹介されました。
2020年のさらにその先を見据えた、ドコモが考える「未来」の形をレポートします。

入口前の通路

SF映画のような未来感のある入口前の通路

スマートフォン専用アプリ画面

スマートフォン上でも
地図や説明を確認できる専用アプリ

見えてきた、“ちょっと先”の未来 〜5Gが創る未来のライフスタイル〜

まず、日本科学未来館1Fで開催されていた「見えてきた、“ちょっと先”の未来 〜5Gが創る未来のライフスタイル〜」からスタート。
このイベントは、Living(未来の家)、Traveling(旅行)、Learning(学び)、Exciting(エンターテインメント)、5G Experience(5G)という、テーマごとに5つのゾーンに分かれて展示されていました。今回は、特徴的な展示をゾーンごとに紹介します。

会場の様子

「見えてきた、“ちょっと先”の未来」の会場の様子

Living(未来の家) 〜未来の家プロジェクト「IoTスマートホーム」〜

最初に紹介するのは、Livingゾーンの「IoTスマートホーム」。
「IoTスマートホーム」は、未来の家を実現するための生活実証実験ですが、一見した限りでは「未来の家」という印象は受けません。ところが、目立たないところに多数設置されているIoTセンサーが、居住者の健康や生活状態に関するデータを収集し続けています。このデータを基に、快適な室内環境となるよう家が温度などを自動で調節したり、体重や睡眠に関する健康への気づきを知らせて改善につながるよう促してくれたりします。
派手な装置よりも、この「さりげなさ」がむしろリアルな未来を感じさせます。

IoTスマートホームのコンテナ

会場前に置かれたトレーラーハウス

IoTスマートホームのデモ展示

中でIoTを駆使したスマートホームをデモ展示

Traveling(旅行) 〜AI運行バス〜

Travelingゾーンで、多くの来場者が興味を示していたのが「AI運行バス」の展示。 スマートフォンにインストールした専用アプリから、あらかじめ決められた乗車ポイントと降車ポイントを指定してバスを呼び出すと、乗車ポイントにバスがやってきて降車ポイントまで乗せてくれるという、路線バスとタクシーを融合したようなシステムです。
路線バスのように時間になるまで待つことも、タクシーのように探す必要もなく、アプリで気軽に呼べるところが特長。

AI運行バス専用アプリ
AIバス

専用アプリで乗車/降車ポイントを選んで呼び出すと(左)、AIバスがやってくる(右)

専用アプリで乗車/降車ポイントを選んで呼び出すと(上)、AIバスがやってくる(下)

Learning(学び) 〜ダンボールロボット「embot」〜

Learningゾーンでは、学校のように机を並べて、来場者がロボット作りに取り組んでいた「embot」の展示が目を引いていました。
embotはダンボールでできたロボットで、組み立てたあとにプログラミング言語で動かすことができます。プログラミング言語は直感的でわかりやすく、ロボットを動かすのに夢中になっている間にプログラミングの考え方を身につけられる教材用ロボットです。
作る楽しさに加えて、自分が作ったロボット(ダンボールの外装)を持ち帰れる点も好評でした。

ロボット作りの様子1
ロボット作りの様子2

ダンボールなので、切ったり貼ったり、色をつけたりしてオリジナルロボットを作れる

Exciting(エンターテインメント) 〜浮遊球体ドローンディスプレイ〜

新しいエンターテインメントが楽しめるExcitingゾーンは、甲乙つけがたい派手な展示ばかり。その中でも多くの注目を集めていたのが、「浮遊球体ドローンディスプレイ」です。
残像効果を利用したディスプレイとしてだけでなく、内蔵のドローンで飛行させることで、より印象的な演出が行える、浮遊するディスプレイとなります。
今回は展示だけでなく、日本科学未来館にある地球ディスプレイ「Geo-Cosmos(ジオ・コスモス)」とコラボする形で飛行デモも行われました。静かな空間に響くドローンのプロペラ音と薄明かりに浮かぶ幻想的なディスプレイが作り出す未来空間に、デモ会場では感嘆の声が漏れていました。

浮遊球体ドローンディスプレイの骨組み

ドローンの周りを球状に骨組みが取り囲む

浮遊球体ドローンディスプレイのデモ展示

地球の柄や文字など自由に表示できる

5G Experience(5G) 〜5G Factory III〜

「見えてきた、“ちょっと先”の未来」イベントで最後に紹介するのが、5G Experienceエリアの「5G Factory III」。
映画などで利用されているモーションキャプチャの技術を利用し、キャプチャした情報をそのままロボットに伝えることで、人間の繊細な動きをロボットが再現します。ロボットに見えている風景は、ロボットに取り付けられた2台のカメラから操作者のHMD(ヘッドマウントディスプレイ)に送られ3D画像で表示されます。また、ロボットハンドに取り付けられた力覚センサーで、ロボットハンドが持っているものや触れているものの感覚も操作者にフィードバックされます。
ビジュアルも含めて、未来の到来を強く感じさせる展示でした。

5G Factory IIIのデモンストレーション

人間の動きをそのままロボットが再現

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