5.2 5G関連活動の概要〜ドコモにおける活動

「ドコモの5Gに向けた取組み —2020年での5Gサービス実現に向けて—」目次

ドコモでは、LTEの商用サービスが開始された2010年頃から5Gに関する検討を開始し、前述のさまざまな5G関連プロジェクトにおいて積極的に参画してきた。また、ドコモの5Gの技術コンセプトを可視化しつつ、5Gシステムにおける候補技術による大容量化を評価する目的で、2012年よりリアルタイムシミュレータの開発を進めてきた。図10に示すように、5Gにおける無線アクセス技術、広帯域化、スモールセル※17の組合せによって、実際の東京の都市環境を模擬したモデルにおいて、LTEのマクロセル※18環境と比較して1,000倍以上の大容量化を実現できることを示し、CEATEC Japan※19 2013において、総務大臣賞を受賞した。

図10 5Gシミュレータによるデモイメージ 都市部(新宿)モデル

都市部(新宿)モデル

図10 5Gシミュレータによるデモイメージ 都市部(新宿)モデル

スタジアムモデル

図10 5Gシミュレータによるデモイメージ

5Gの伝送実験としては、2012年12月に東京工業大学との共同研究で、世界初の屋外移動環境での10Gbps伝送に成功している[11]。さらに、2013年より世界の主要ベンダとの個別協力による5G実験を開始し、2015年11月現在では計13社との実験協力を合意するに至っている[12]。また、NOMA技術の屋内外伝送実験[4]や高周波数帯の電波伝搬測定[13]など、ドコモ独自の実験にも取り組んでいる。さらに、5G時代のコアネットワークについても検討を進めている[14]。これら取組みの詳細についても、本特集記事にて紹介する。

  1. スモールセル:送信電力が小さく、マクロセルに比較して小さいエリアをカバーするセルの総称。
  2. マクロセル:主に屋外をカバーする半径数百メートルから数十キロメートルの通信可能エリア。通常、鉄塔上やビルの屋上などにアンテナが設置される。
  3. CEATEC Japan:アジア最大規模の映像・情報・通信の国際展示会。

6. あとがき

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.23 No.4に、掲載されています。

このページのトップへ