2. 将来コアネットワークのビジョン

「5G時代に向けた将来コアネットワーク」目次

図3に将来ネットワークのビジョンを示す。将来ネットワークはLTE/LTE-Advanced、5G RAT(5G無線アクセス)、Wi-Fiなど複数の無線技術を収容し、サービスの特性に応じて無線技術を使い分けることができる。

図3 将来ネットワークのビジョン

図3 将来ネットワークのビジョン

また仮想化技術を活用することにより、汎用サーバやSDNトランスポート機器などの物理機器を共通利用しつつ、高効率や低遅延といったサービス要求条件に最適化した論理的なネットワークをネットワークスライスとして作成し、サービス提供者に対して提供可能とする。このネットワークスライスは、提供機能の独自性やセキュリティなどの理由からネットワークの独立性を高め、1つのサービスに対して1つのネットワークスライスを提供する形態、またはネットワークの利用効率を高めサービスを経済的に収容することを目的として、1つのスライスに複数のサービスを重畳収容する形態のいずれを取ることも可能である。

個々のネットワークスライス内の具体的な機能構成やネットワークトポロジ※5の設計は今後の検討課題であるが、例えば低遅延サービスを収容するネットワークスライスでは、遅延を抑えるため、無線アクセスに比較的近い位置にゲートウェイ(GW)※6機能を配置し、端末から近い位置でのサービス処理や、最短経路での端末間通信を可能とするルーティング制御機能を可能とするネットワークが考えられる。また、スマートメータなどの多数端末・少量データ通信を提供するネットワークスライスでは、そのようなデータを効率的に転送するための機能を有するネットワークが考えられる。このように、サービスが求める要求条件に応じたネットワークを、それぞれに最適化されたネットワークスライスが提供することにより、運用コスト低減と要求条件充足の両立が実現される。

  1. トポロジ:機器の位置関係やネットワーク構成。
  2. ゲートウェイ(GW):プロトコル変換やデータの中継機能などを有するノード機能。

3. 実現に向けた要素技術

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.23 No.4 (Jan.2016)に掲載されています。

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