アンテナ・基地局・移動局〜2.基地局・携帯電話用アンテナ
セル方式による移動通信システムでは、限られた周波数を有効に利用するために、同一周波数を地理的に繰り返しています。
このため基地局アンテナは、自局のセル内に所要の電波を照射し、他のセルにはできるだけ電波を放射しないようにする必要があります。
したがって、アンテナの主ビーム方向はビームチルトによって自局のセルの外縁部に向かうように制御され、干渉局方向のサイドローブは十分低くなるように設計されます。
携帯電話用アンテナとしては小型・軽量でかつ高性能なものが求められます。近年は、送受信共用のホイップアンテナと受信専用の内蔵アンテナの2種類のアンテナを備え、ダイバーシティ方式を採用する携帯機が多くなってきました。ホイップアンテナとしてはモノポールアンテナが、内蔵アンテナとしては板状逆Fアンテナが広く用いられており、それぞれの小型・軽量化をはかると同時に、高性能化や広帯域化も進められています。
NTT方式用携帯電話の変遷
1999年3月作成