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国際ローミングSUPLによるFOMA位置情報機能の開発—現在地確認機能—〜2.SUPLによる測位方式とネットワーク制御方式

2.1 機能概要とネットワーク接続方式

SUPL現在地確認機能の概要およびネットワーク構成を図1に示す。

図1 SUPL現在地確認機能概要およびネットワーク構成

移動端末は、SUPL起動後(図11)にSUPL通信を行うためにCPCG(Charging and Protocol Conversion Gateway)注意1とパケット接続を確立する。パケット接続確立後、SUPL接続要求を送信する(図12)。CPCGは移動端末からのSUPL接続要求に対して接続先ポート番号よりサービスを判断し、SLP(SUPL Location Platform)に対するパケットの振分けを行い(図13)、SLPへと接続する。SLP はユーザ認証を行い、移動端末との間にTLS(Transport Layer Security)注意2セキュア通信路を確立する(図14)。SLPは事前に定期的にGRN(Global Reference Network)注意3から取得済みのGPS衛星の航法メッセージを用いて、移動端末が測位するために必要なアシストデータを生成する。SLPはGRNに接続することで、世界各地におけるGPS衛星の航法メッセージの受信が可能となる。SLPはアシストデータをU-Planeにて移動端末に配信する(図15)、移動端末は配信されたアシストデータを基にGPS演算を行い(図16)、測位結果をSLPに送信する(図17)。その後、移動端末はISP(Internet Services Provider)より地図コンテンツを取得(図18)して現在地を表示する。

  • 注意1 CPCG:FOMAネットワークにおけるi-mode向けゲートウェイ装置。
  • 注意2 TLS:SSLをインターネット標準技術として規定し、拡張されたセキュリティを確保するためのプロトコル。SSLと比べ、暗号アルゴリズムやエラーメッセージ規定などが拡張されている。
  • 注意3 GRN:GPS衛星軌道情報を提供するプロバイダ。

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.17 No.2に、掲載されています。