国際ローミングSUPLによるFOMA位置情報機能の開発—現在地確認機能—〜4.移動端末の具備機能および特長

4.2 測位性能向上に向けた移動端末の取組み

3章で述べたようにドコモのネットワーク装置側で測位に必要な概略位置の精度を向上するための工夫を行っているが、移動端末側でも精度の低い概略位置を取得した場合に、測位性能を向上させる工夫を行っている。

(1)広域概略位置対応

精度の低い広域な概略位置がネットワークから与えられた場合でも、能動的に概略位置を推定するなどの工夫を移動端末で具備している。GPS測位に利用する概略位置精度を良くすることで、GPS測位性能の向上を図っている。

(2)GPS測位失敗時の概略位置の有効活用

GPS測位失敗時には、移動端末は取得した概略位置の誤差半径に基づき次の処理を行う。

具体的には、GPS測位が失敗した時に、概略位置の精度が十分に高いと移動端末で判断した場合には、概略位置をもって測位が成功したものとみなし、ユーザが利用できるようにする。また、概略位置の精度が低いと移動端末で判断した場合には、後述の(3)で示す都市リストのユーザ選択を促し、より精度の高い概略位置を利用したGPSの再測位を可能とする。なお、これらのいずれにも当てはまらないような中精度の概略位置の場合は、測位失敗としてアプリケーションを終了する。

(3)都市リストのユーザ選択

GPS測位に失敗し、概略位置の精度が低いと移動端末で判断した場合は、都市名をユーザが選択してGPS再測位をすることができる(図3)。具体的には、まず移動端末内にあらかじめ保存されている都市リストを選択し、当該都市を緯度経度情報に変換して概略位置座標を導出する。再測位時には導出した概略位置座標を用いた測位が可能となり、GPS測位性能を向上させる効果が得られる。

図3 都市リスト選択によるGPS再測位

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.17 No.2に、掲載されています。

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