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マルチプルアクセス方式について〜4.CDMA方式

CDMA方式ではユーザごとにそれぞれ異なる拡散コードを設定し、複数のユーザが同一の広帯域無線チャネルを共有します。1通信チャネルで使用する帯域幅が広いことが周波数の有効利用の見地からデメリットとされてきましたが、従来からの課題であった上りリンクでの基地局から遠距離にいるユーザの受信信号が近傍ユーザの受信にマスクされてしまう遠近問題を解決する送信電力制御技術が提案されてから周波数利用効率の高さを示し、次世代移動通信システムの中核技術として最も注目を集めているマルチプルアクセス方式がこのCDMA方式です。

CDMA方式はスペクトラム拡散技術に基づく方式で、変調後の信号の帯域幅を大きく拡散させることによってノイズや干渉の影響を受けにくくする技術です。また、広帯域であるためマルチパスをRAKE合成することによってフェージング耐性を獲得することができます。 スペクトラム拡散変調信号は第三者に対しての秘匿性が優れているというのも大きなメリットです。さらにスペクトラム拡散変調信号でつくられた信号を用いると信号到着時刻の相対値を正確に算出することができ、この特徴を生かして移動体の現在位置を正確に測定することができます。この特徴を応用したものがGPSシステムや車載型ナビゲーションシステムです。

CDMA方式にはFH方式(周波数ホッピング方式)とDS方式(直接拡散方式)という2つの方法があり、FH方式は超高速のシンセサイザを使わないと実用化が難しいためDS方式が現実的な方式として注目を集めています。

CDMA方式の概念の解説図

CDMA方式の概念

注意1999年3月作成