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移動無線伝送〜5.誤り制御

デジタル移動無線伝送では、バースト誤りとランダム誤りが発生します。バースト誤りは部分的に集中して発生する誤りで、主としてフェージングによって引き起こされます。ランダム誤りは、送信した個々のビットに独立して発生する誤りで、主として受信機の熱雑音によって引き起こされます。このような誤りを検出し、低減して、高品質かつ高信頼度のデジタル移動無線伝送を実現するための技術として誤り制御があります。

誤り制御には、FEC方式とARQ方式があります。FEC方式は、送信側から受信側への1方向の伝送路で誤り訂正符号を用いるシステムです。少ない伝送遅延でリアルタイムに伝送することができますが、誤り訂正ができなかった場合に情報が失われるため、強力な誤り訂正能力が必要になります。このため復号回路が複雑になります。ARQ方式にはSAW方式、GBN方式、SR方式の3つの方式があります。

これらの技術を応用した方式は、携帯・自動車電話を始めとする移動通信の分野で広く利用されています。ドコモの高速移動データ通信では、GBN方式とSR方式を組み合わせた、WORM-ARQと称する誤り制御方式が使われています。

注意1999年3月作成

注意2004年3月更新