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車載向けFOMAテレマティクスモジュールの開発とネットワークへの機能追加〜2.FOMAテレマティクスモジュール

2.2 装置構成

テレマティクスモジュールは、利用形態に合わせて種々の組込みパターンが想定されるが、車載機(カーナビ)とともに車に搭載される装置構成の一例を図2に示す。テレマティクスモジュールは、車載機器メーカにてまず車載通信ユニットに組み込まれ、本車載通信ユニットが車の製造ライン上にて、車載アンテナ・マイク・スピーカ類とともに車内に設置され、RF(Radio Frequency)インタフェース注意1・音声インタフェース注意2を介して接続されることとなる。また、USB(Universal Serial Bus)インタフェースである車載機用インタフェースを介して車載機に接続され、これにより、車載機は画面操作を介して、モデムとなるテレマティクスモジュールとATコマンド注意3送受信などを行う。さらに、車両内の各種センサや車載機器を制御するECUには、車両制御回路用インタフェースを介して接続され、車両情報の収集や車載機器への制御指示を行う。保守インタフェースとして、商用後にテレマティクスモジュールのソフトウェア書換えなどのメンテナンスが可能なように、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)注意4インタフェースを有している。

図2 装置構成例

テレマティクスモジュールにおいては、前述の外部とのインタフェースのほかに、内部メモリ上に車載アプリケーションを搭載することができる領域を確保しており、車載機器メーカが車載ユニットに組み込む際に、自動車メーカなどのサービス提供者ごとのアプリケーションを書き込んで利用することができるようになっている。車載アプリケーションの搭載有無やどのようなアプリケーションにするかは、組込み用途ごとに決められる。

  • 注意1 RFインタフェース:テレマティクスモジュールのアンテナ接続点。
  • 注意2 音声インタフェース:テレマティクスモジュールにおいて、音声アナログ信号を外部スピーカーやマイクに入出力する接続点。
  • 注意3 ATコマンド:モデムと通信を行うためのコマンド体系。
  • 注意4 UART:シリアル信号とパラレル信号の変換を行うためのインタフェース回路。

本記事は、テクニカル・ジャーナルVol.16 No.2に、掲載されています。