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ドコモ・富士通の2社でIPネットワークにおける障害検出および発生区間特定技術を共同開発

-LTE導入に向けたネットワーク障害対策技術として開発-

<2009年12月16日>

株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ
富士通株式会社

NTTドコモ(以下ドコモ)と富士通株式会社(代表取締役会長 兼 社長:間塚 道義、以下富士通)の2社は、IPネットワークにおいて既存技術での解決が困難とされる「サイレント障害注意1 」の検出および発生区間の特定技術を共同開発いたしました。

  1. 障害検出技術

    通常、「サイレント障害」を検出するためには、専用の監視装置注意2 をIPネットワーク上に設置し、試験データの送受信結果のみを用いて分析する方法が一般的ですが、本技術では、送受信結果に加えてデータロス率注意3 や遅延状況などの測定結果も合わせて分析することにより、障害発生の兆候も含めて早期に検出することが可能となります。

  2. 障害発生区間特定技術

    通常、「サイレント障害」の発生区間を特定するためには、IPネットワーク内の全てのデータ経路に対して上記1.の障害検出結果にもとづく計算を行う方法が一般的ですが、本技術では、実際にデータが流れているネットワーク経路情報にもとづき、障害検出結果を分割して処理する独自の分析手法を利用いたします。これにより、一般的な手法と比較して障害発生区間の特定に必要な時間を最大80%短縮注意4 することができます。
    また、従来の障害検出技術にもとづき取得したルータの稼動情報なども加えて詳細な分析を行うことで、通常の障害と「サイレント障害」を区別し、「サイレント障害」の発生区間を迅速に特定することができます。

上記2件の技術開発により、2010年12月に予定しているLTE注意5 の導入に向け現在ドコモが進めているネットワークのIP化において、障害発生時におけるサービス復旧時間のさらなる短縮を図ることが可能となり、ドコモをご利用いただいているお客様へより安心・安全かつ快適なサービスをご提供することができます。

両社は今後も、さらなるネットワーク品質技術の向上を目指して、研究開発を進めてまいります。

  • 注意1 ルータ装置内部の障害により、IPネットワーク上でのデータ送受信が停止しているにもかかわらず、装置自身が故障を検出しないため、ネットワーク管理者にアラームが通知されない障害。
  • 注意2 IPネットワーク内で、障害検出用の試験データを送受信する装置。
  • 注意3 監視装置間で送受信された全ての試験データ量のうち、回線エラーなどの原因により、通信途中で消失したデータ量の割合。
  • 注意4 現在ドコモが使用しているFOMAパケット通信用のコアネットワークに適用した場合の試算結果。なお、本技術による効果は適用するシステムの規模や状況などにより異なります。
  • 注意5 Long Term Evolutionの略。標準化団体3GPP(3rd Generation Partnership Project)で仕様が作成された移動通信方式。下りリンクにおいて、最大100Mbps以上の伝送速度が実現される。ドコモがSuper 3Gとして提唱したもので『3.9G』と位置づけられる。

IPネットワークにおける障害検出および発生区間特定技術の概要

図1.障害検出技術について(イメージ図)

イメージ画像

図2.障害発生区間特定技術について(イメージ図)

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報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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