複数の周波数帯に対応するMEMSを用いた高効率電力増幅器の開発に成功

<2004年9月21日>

  NTTドコモは、一つの増幅素子注意1で複数の周波数帯に対応できる高効率電力増幅器の開発に成功しました。本電力増幅器により、色々な無線システムに対応する小型携帯電話機の実現が可能になると期待しています。

  これまで複数の周波数帯に対応する携帯電話機では、それぞれの周波数帯に対応する複数の電力増幅器が必要でした。そのため周波数帯を拡大する場合、電力増幅器の回路規模が大きくなり結果として携帯電話機が小型化できないという問題を有していました。また、一つの電力増幅器で複数の周波数帯に対応する研究開発を進めてまいりましたが、電力効率の劣化、出力電力の低下などの問題があり、個々の電力増幅器を用いる場合と同等の性能を達成することは困難でした。

  今回、上記問題点を解決するためにMEMS注意2スイッチを用いた新しい可変整合回路を備えた高効率電力増幅器を考案し、かつ900 MHz帯および1900MHz帯のいずれにおいても1W級の出力および個別の電力増幅器と同等の性能を達成することを実験により実証できました。本技術は、携帯電話の用途のみならず各種の通信方式に応用できる基盤技術であります。なお、本技術の詳細は、9月23日に徳島大学で開催される電子情報通信学会ソサイエティ大会にて発表の予定です。

  今後は、本電力増幅器の小型化、安定化を図るとともに、実用化に向けた更なる検討を進めてまいります。

注意1 増幅素子: 信号の増幅作用を有する部品。
注意2 MEMS: Micro-Electro-Mechanical-Systemsの略で、ナノテクノロジを応用したマイクロマシン技術。同技術による無線周波数のスイッチは,オン時の電力損失が少なく、オフ時の高絶縁特性を両立できる。



電力増幅器の概要




1.仕様

項目
特性
最大効率注意
60%以上
最大出力
1W以上
対応周波数帯
900MHz帯および1900MHz帯
注意最大効率:
電力増幅器に供給した直流電力のうち、高周波信号電力に変換された割合を「効率」と呼び、「最大効率」とは、効率の最大値を示します。


2.試作機の写真

試作機の写真



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