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第4世代移動通信システムに向けた実験において、世界初の5Gbpsパケット信号伝送に成功

<2007年2月9日>

NTTドコモ(以下ドコモ)は、第4世代移動通信システムに向けた屋外実験を2006年12月25日に行い、下り最大約5Gbpsのパケット信号伝送に成功しました。

今回の実験では、神奈川県横須賀市光の丘地区において、基地局装置から100MHzの周波数帯域幅で信号を送信し、時速約10kmで走行している移動局装置で受信しました。受信信号の復号処理を行った結果、最大約5Gbpsのパケット信号伝送を達成していることを確認しました。

ドコモでは,2005年12月14日の屋外実験(以下、前回実験)では最大2.5Gbpsのパケット信号伝送を達成しています。今回の実験は、実際のセルラ環境における周辺セルからの電波干渉を考慮した上で限界と想定される伝送速度の実証を目的として、実施しました。前回実験に比べて、MIMO多重注意1の送受信アンテナ数を6本から12本に増やした上で、ドコモ独自の受信信号処理技術を適用した結果、最大約5Gbpsのパケット信号伝送を達成することが出来ました。周波数利用の効率を示す指標である周波数利用効率注意2も、前回実験の25bps/Hzから50bps/Hzに向上しました。

なお、本実験の詳細は、スペインのバルセロナにおいて2007年2月12日(日本時間)から開催される「3GSM World Congress 2007」において紹介する予定です。

ドコモは今後、第4世代移動通信システムの無線アクセス方式の研究開発を引き続き推進し、国際標準化にも積極的に協力していきます。

  • 注意1 MIMO(Multiple-Input Multiple-Output)多重:
    複数のアンテナから、異なる信号を、同時に同じ周波数を用いて送信する技術。
  • 注意2 周波数利用効率:
    単位時間、単位周波数帯域当たりに送信することができる情報ビット数。
    今回の実験の周波数利用効率は、5Gbps÷100MHz=50bps/Hzである。

[参考1]今回の5Gbpsパケット信号伝送実験で採用した主要技術(イメージ図)

イメージ図

  1. VSF-Spread OFDM(Variable Spreading Factor - Spread Orthogonal Frequency Division Multiplexing;可変拡散率-拡散直交周波数分割多重)

    屋内・屋外などのエリア環境やその時々の通信状況に応じて拡散率を制御することにより、エリア環境などによらず、同一の無線アクセス方式で高速パケット通信を実現する技術。

  2. MIMO多重

    複数のアンテナから、異なる信号を、同時に同じ周波数を用いて送信する技術。

  3. 64QAM変調

    データを送信信号に変換する方式の一つ。変換された後の信号を、位相と振幅が異なる64通りの組み合わせで表現する。64QAM変調では、1回の送信で6ビットの情報を送信することができる。

  4. 最尤判定法

    実際に受信した信号を、受信する可能性がある全ての信号と照合して、データを復号する技術。正確性は担保される一方、大規模な演算量が必要となる。ドコモは、独自の受信信号処理技術により、従来の最尤判定法に比較して、演算量を約15分の1に軽減した。

[参考2]第4世代移動通信システムの実現に向けた、これまでの実験取り組み状況

イメージ図

報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。なお最新のお問い合わせ先は、お問い合わせをご覧ください。

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