地域からのお知らせ(中国)

「しまね和牛」の放牧飼育を支援!
LPWAを活用した「水田放牧管理システム」の実証実験を開始
〜2018年4月20日(金曜)から3年間、放牧牛の動態管理、脱柵時の早期通報システムを実験〜

2018年4月19日

島根県畜産技術センター
株式会社NTTドコモ 中国支社

 島根県畜産技術センターと、株式会社NTTドコモ中国支社(以下 ドコモ)は、「『しまね和牛』の生産基盤の拡大と新たな担い手確保のための水田等を活用した省力技術の確立」研究の一環として、LPWAネットワーク※1を活用した牛の「水田放牧管理システム」の実証実験を、島根県畜産技術センターで開始します。実証実験期間は、2018年4月20日(金曜)から3年間を予定しています。

 今回の実証実験は、放牧を推進していく中で課題となる放牧場内から柵を超えて牛が逃げ出したことを早期に発見し、同時に通報する「水田放牧管理システム(以下 本システム)」を構築するためのものです。

 本システムは、島根県畜産技術センターが放牧場に構築したLPWAネットワーク内で、放牧牛に専用の小型センサを装着することで、位置情報を随時取得でき、飼養者はスマートフォン等で放牧牛の現在位置や移動状況等を把握することができるようになります。
 小型センサと受信装置のネットワークには、LPWAのネットワークの一つである「LoRa」※2を使用することで、従来の携帯電話のネットワークでの通信より、低コスト・省電力でのサービスの提供が可能となります。
 本システムを活用することで、広大な放牧場内で探し回ることなく放牧牛を発見でき、また万一、放牧牛が柵を超えて逃げ出した場合には、関係者へ一斉通報され、早期の保護が可能となるなど、飼養者は省力かつ安心して放牧管理を行うことができるようになり、放牧の拡大を図るための効果的な手段となることが期待されます。

 実証実験は、まず、島根県畜産技術センター内の放牧場で行い、その後、農家等での実証を経て、2021年中の実用化をめざします。

  1. 「LPWA」とは、 Low Power Wide Areaの略で、省電力広域無線通信技術の総称。
  2. 「LoRa」は、米国Semtech Corporation. の米国及びその他の国における登録商標または商標です。

LPWAネットワークを活用した水田放牧管理システムの実証実験

実証場所 : 島根県出雲市古志町3775 島根県畜産技術センター内 放牧場
検証内容 : 最適なLPWA通信環境の構築とシステム運用の検証

位置発信機である小型センサを頭部に装着
放牧地そばに設置したデータ収集用受信装置
放牧牛の位置を確認
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