地域からのお知らせ(関西)

奈良県総合医療センターとNTTドコモによる情報通信技術を活用した
医療業界における働き方改革の推進に向けた覚書を締結

2019年7月12日

地方独立行政法人奈良県立病院機構 奈良県総合医療センター
株式会社NTTドコモ関西支社

地方独立行政法人奈良県立病院機構 奈良県総合医療センター(以下、奈良県総合医療センター)と株式会社NTTドコモ関西支社(以下、ドコモ)は、医療業界の働き方改革の実現を目的として、ドコモが保有する最新の情報通信技術を活用し、医療業界における働き方改革の推進を協働で実施することに合意いたしました。

日本では2020年には高齢化率が30%近くなると予測されており、医療に対する需要の増加に伴い医療従事者の業務負担は年々大きくなっています。一方で厚生労働省において医師の働き方改革の検討会が行なわれ、医師の労働時間短縮・健康確保が求められておりますが、これは医師だけでなく医療従事者全体での課題となっています。

奈良県総合医療センターとドコモは、このような課題を解決する医療業界の働き方改革における第一歩として、パソコン上の定型業務を自動化することのできるテクノロジーであるRPA「WinActor®」※1を活用し、医療機関における定型的な業務の自動化を図り、これらの業務にかかる時間を低減し、結果として医療従事者が患者に向きあう時間をより増やすことによる医療の質の向上、及び医療従事者のワークライフバランスの充実に向けて取り組みます。なお、今回のRPA導入における取り組みの内容について、国際モダンホスピタルショウ2019※2に出展予定です。

今後も両者は、この協力体制のもと、RPAだけでなく、5GやAIなど、ドコモが保有する最新の情報通信技術を、医療現場で活用し、医療分野の働き方改革の事例を継続して創出することに努め、さらには医療の質の向上につながるソリューションを全国の医療現場へ展開することで、更なる社会の発展に貢献してまいります。

  1. 「WinActor」は日本国内におけるNTTアドバンステクノロジ株式会社の登録商標です。ドコモは、WinActorについて株式会社エヌ・ティ・ティ・データと特約店契約を締結しております。
    参考URL:https://www.nttdocomo.co.jp/biz/service/winactor/
  2. 「国際モダンホスピタルショウ2019」とは、2019年7月17日(水曜)~19日(金曜)の計3日間において東京ビッグサイトで開催されるもので、病院・保険・医療・福祉分野における質の向上、充実に役立つ機器、製品、システム、サービスなどを幅広く展示し、健康福祉社会の発展に寄与することを目的として、一般社団法人日本病院会および一般社団法人日本経営協会が主催する展示会およびセミナーです。

1. 協力体制締結日

2019年7月12日(金曜)

2. 実施期間

2019年7月12日(金曜)~2024年3月31日(日曜)まで

3. 本覚書に掲げる目的

包括的な連携のもとに相互に協力し、「奈良県立病院機構の第二期中期目標・中期計画」に則り、情報通信技術の活用による医療業界の働き方改革の実現を目的とする。

4. 本覚書に掲げる連携・協力事項

  1. 院内業務の効率化
    なお、連携・協力する分野には以下の内容を含む
    1. 2019年度中に実現するもの
      1. WinActorによる業務効率化
    2. 実現時期を定めず検討するもの
      1. WinActorとドコモアセットを組み合わせた実証実験
      2. 情報通信技術を活用した医療従事者の業務効率化
  2. その他前条の目的の達成に関すること

5. 各社の主な役割

各社の主な役割
奈良県総合医療センター ・医療・医療関連業務の課題の掘り起こしと情報連携
・本取り組みの推進に向けた医療現場スタッフの協力・声の収集
・RPA「WinActor」の導入による効果検証
ドコモ ・RPA「WinActor」の提供ならびに導入支援
・その他情報通信技術ソリューションの提供
・奈良県総合医療センターの中期計画に資する情報通信技術関連情報の提供

6. 検討予定の具体的な取り組み

  1. 奈良県総合医療センター内で抱える定型業務120業務のRPA適用可否および要否の検討、以下を例とした高い効果が見込まれる業務の自動化実証
    • 患者の超音波検査の前回所見リスト作成(臨床検査部)
    • 看護業務量調査の入力業務支援(看護部)
    • がん登録の予後調査の入力業務支援(TQM室病歴管理室)
    (上記3業務に関しては年間約660業務時間削減予定)
  2. 以下を例としたRPAとIT技術を組み合わせた奈良県総合医療センター内業務自動化の実現性の検討
    • OCR技術と組み合わせた「患者の各種同意書」の自動データ化および一元管理
    • 音声認識技術およびドコモの自然対話技術と組み合わせた診断結果入力(下図参照)
    1. ドコモの自然対話技術は、NTTグループのAI「corevo®」を構成する技術です。
  1. 上記(1)(2)で削減されたリソースを使った5G技術等の先進的な情報通信技術ソリューションの活用および地域医療力の向上に資する取り組みの検討
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