地域からのお知らせ(九州・沖縄)

「SEIKO ELECTRIC INNOVATION FIELD」で5Gを活用した新たなイノベーションの協創を開始
~5G×DXが実現する未来のスマートファクトリー、福岡県古賀市から始まる~

2020年11月26日
株式会社正興電機製作所
株式会社にしけい
株式会社NTTドコモ九州支社
福岡県古賀市

 株式会社正興電機製作所(代表取締役社長:添田 英俊/以下、正興電機製作所)、株式会社にしけい(代表取締役社長:大坪 潔晴/以下、にしけい)、株式会社NTTドコモ九州支社(執行役員九州支社長:齋藤 武/以下、ドコモ)、福岡県古賀市(市長 田辺 一城/以下、古賀市)は、このたび正興電機製作所が古賀事業所に開設する「SEIKO ELECTRIC INNOVATION FIELD」において、第5世代移動通信方式(以下、5G)を活用し、新たなイノベーションの協創を開始します。

 本取り組みでは、昨年発表した警備ロボットを活用した「次世代警備サービス」の5Gエリア内におけるフィールド実証を行います。また、5Gを活用したスマートファクトリーの実現に向けて、まずはコロナ禍を乗り越えることを第一に捉え、遠隔地と結んだ仮想空間上での会議や遠隔作業支援を取り入れた「リモートファクトリー」の実証を進めていきます。「リモートファクトリー」はこれからのニューノーマルな働き方のひとつとして考えております。加えて、5Gを軸に各種ロボットやスマートグラスなど最新テクノロジーを産学官連携で活用する「オープンイノベーション」を展開し、イノベーションの創出から実現へとつなげていきます。

 「次世代警備サービス」ではにしけいが中心となり、5Gを介して、警備ロボットからの映像をリアルタイムに現地の警備員や遠隔地の指令センターに伝送することで、警備ロボットから得られる情報をもとにした警備の迅速化が図られます。将来的には警備員がスマートグラスをかけることで、警備員視点の高精細映像を指令センターに伝送でき、防犯カメラ映像も含めたマルチアングルでの警備も検討していきます。また、指令センターからの作業指示をリアルタイムにスマートグラスの画面上へ表示することで、警備における情報の高度化をめざします。

 「リモートファクトリー」では会議にスマートグラスを利用することで、会議室全体をディスプレイとして活用でき、正興電機製作所が所有する映像や3DCADデータなどを仮想空間上に表示して、どこにいてもあたかもその場にいるような感覚で会議を行うことが可能となります。また、スマートフォンやスマートグラスを通じて現場の映像を共有し、遠隔地からの作業指示を受けることで、単独で作業できる範囲が広がります。これらは現場作業者と設計者との連携や、熟練者からの技術継承、遠隔地からの立ち合い試験などに活用でき、工場を超えた連携が実現します。また、点群データを利用した現場のデジタル化により、現場訪問数の最小限化や手戻り防止の可能性をあわせて検証します。

 「オープンイノベーション」では「SEIKO ELECTRIC INNOVATION FIELD」で展開される各種ロボットやスマートグラス、5Gといった最新テクノロジーを産学官連携で導入検証や知識向上に活用します。古賀市ではまちづくりのさまざまな場面においてオープンイノベーションを活用した社会課題の解決を図り、持続可能な社会の実現に向けて地域との連携に取り組んでいきます。

 正興電機製作所、にしけい、ドコモおよび古賀市は本取り組みを通じて、新たに創出したイノベーションの実現に向けても協力していきます。

  • 「SEIKO ELECTRIC INNOVATION FIELD」とは、正興電機製作所古賀事業所内の5Gエリア化された検証フィールドの名称になります。

新たなイノベーション協創に向けた取り組みの概要

1.「次世代警備サービス」 5Gエリア内における警備ロボットのフィールド実証

【実施目的】

5Gを介し、警備ロボットからの映像をリアルタイムに現地の警備員や遠隔地の指令センターに伝送することで、警備ロボットから得られる情報をもとに即座の対応が可能か検証する。

【実証期間】

2020年11月26日(木)~2021年3月31日(水)

【役割分担】

にしけい ・警備ロボットを活用した次世代型警備業務の提供
正興電機製作所 ・警備ロボットおよび実証フィールドの提供
ドコモ ・5G通信環境および「ドコモオープンイノベーションクラウド®※1」の提供

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2.「リモートファクトリー」 点群データを活用した現場調査業務への導入検証

【実施目的】

作業現場のデジタル化により、納入作業における事前のシミュレーションを行うことで、現場訪問数の最小限化や手戻り防止の可能性を検証する。

【実証期間】

2020年11月26日(木)~2021年3月31日(水)

【役割分担】

正興電機製作所 ・作業現場での点群データ撮影の調整
・点群データを使用した事前のシミュレーション実施
ドコモ ・「Field Simulator※2」の提供
・点群データ撮影機材の提供
・5G通信環境および「ドコモオープンイノベーションクラウド」の提供

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3.「リモートファクトリー」 「Magic Leap 1」を活用した設計会議などへの導入検証

【実施目的】

「Magic Leap 1」を利用して会議を行うことで、所有する資料や映像、3DCADデータなどを仮想空間で用いた遠隔地との会議を実施し、その実用性を検証する。

【実証期間】

2020年11月26日(木)~2021年3月31日(水)

【役割分担】

正興電機製作所 ・設計会議などでの「Magic Leap 1」を使用した会議の実施
ドコモ ・「Magic Leap 1」の提供
・5G通信環境およびドコモオープンイノベーションクラウドの提供
古賀市 ・実用性検証結果における他工場への展開に向けた意見収集

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4.「リモートファクトリー」 リモート監査の導入検証

【実施目的】

ドコモが提供する「UMリモート監査※3」を用いて、これまで対面で行われていた監査業務を遠隔地から5Gスマートフォン/タブレットを利用して対面と同等の監査が可能か検証する。

【実証期間】

2020年11月26日(木)~2021年3月31日(水)

【役割分担】

正興電機製作所 ・「UMリモート監査」を用いたリモート監査の実施
ドコモ ・「UMリモート監査」の提供
・5G通信環境および「ドコモオープンイノベーションクラウド」の提供
古賀市 ・実用性検証結果における他工場への展開に向けた意見収集

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5.「リモートファクトリー」 遠隔作業支援の導入検証

【実施目的】

ドコモが提供する「REFLEKT Remote※4」を用いて、スマートフォンやスマートグラスを通じて現場の映像を共有し、遠隔地からの作業指示を受けることで、単独での作業範囲拡大に寄与できるか検証する。

【実証期間】

2020年11月26日(木)~2021年3月31日(水)

【役割分担】

正興電機製作所 ・「REFLEKT Remote」を用いた遠隔作業支援の実施
ドコモ ・「REFLEKT Remote」の提供
・5G通信環境および「ドコモオープンイノベーションクラウド」の提供
古賀市 ・実用性検証結果における他工場への展開に向けた意見収集

イメージイメージ


  1.  「ドコモオープンイノベーションクラウド」は、5G時代に求められる低遅延、高セキュリティなどMEC(Multi‐access Edge Computing)の特長を持つクラウドサービスです。(各種条件により遅延時間は変動するため、ネットワークの伝送遅延が必ず一定以下になるといった保証をするものではありません。)
  2. 「Field Simulator」は、現場をスキャンして取得した大容量の点群データを高速に転送し3Dモデル化、また、設備の配置・搬入出ルートの検討・計画モデルと工事結果の比較など多様なシミュレーションを実現する、ドコモのソリューションです。
  3. 「UMリモート監査」は、コロナ禍における移動・入場の制限により、現場に出向かずに監査を実施できる、シナプスイノベーション株式会社の工場向けリモート監査ソリューションです。
  4. 「REFLEKT Remote」は、スマートフォンやタブレットなどでビデオ通話機能やAR技術を組み合わせ、遠隔からの作業支援を可能とする、スマートスケープ株式会社のクラウドサービスです。
  • 「MAGIC LEAP」「MAGIC LEAP 1」は、Magic Leap, Inc.の商標です。
  • 「UMリモート監査」は、株式会社シナプスイノベーションの商標です。
  • 「ドコモオープンイノベーションクラウド」「クラウドダイレクト」「Field Simulator」は、株式会社NTTドコモの商標または登録商標です。
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