地域からのお知らせ(東北)

映像伝送技術を活用した家畜伝染病診断実証に成功
~家畜伝染病診断の効率化に向けた遠隔地からの診断実証~

2020年12月8日
国立大学法人岩手大学
株式会社NTTドコモ東北支社

 本実証は、2018年7月に締結した『国立大学法人岩手大学と株式会社NTTドコモとの連携と協力に関する協定』に基づいた取組みになります。

 国立大学法人 岩手大学と株式会社NTTドコモは、2020年12月1日(火曜)に岩手県中央家畜保健衛生所にご協力を頂き、遠隔地からの映像伝送技術を活用した家畜伝染病(※1)(口蹄疫※2)診断においてモバイル通信技術活用による実証を実施しました。

 従来の家畜伝染病診断では、畜舎に家畜保健衛生所の獣医師が立入り、感染と疑われる病畜の検査、診断に必要なデータ収集を行い、遠隔地の診断を行う獣医師にデータを提出します。診断を行う獣医師は、その提出されたデータを用い家畜伝染病の診断を実施しています。

 従来の家畜伝染病診断での課題として以下の2つがあげられます。
  ・病畜の検査データ、鼻腔(びくう)や舌などの病変診断部の画像データを撮影する際に
   病畜を静止させる事が難しく、データを揃えるために時間を要すること。
  ・一度、畜舎で診断に関わった獣医師は、感染拡大を防ぐため数日間は、
   他の畜舎への立ち入りが実施不可となること。


 本実証では遠隔地にいる獣医師が、ドコモの提供するモバイル通信機器を活用する事により、最少人数で病畜を静止せずに診断を実施できるか確認をしました。

 実証結果として動画映像を活用する事で診断が実施できる事を確認でき、従来方法よりも診断時間の短縮が図られる事を確認できました。
 今後、本実証の結果より、家畜伝染病診断の効率化に動画映像が役立てられると考えられます。

 今後も岩手大学とドコモは、社会課題の解決につながるソリューションの実現をめざしてまいります。

 ※1 家畜伝染病:家畜伝染病予防法で定義されている、家畜の伝染性疾病
 ※2 口蹄疫:口蹄疫ウイルスが原因となる牛、豚、いのしし等の伝染性疾病

実証の実施概要

1.内容

家畜伝染病診断において畜舎からの動画映像を活用し以下の事を検証しました。
(1)遠隔の診断場所で獣医師が動画映像による診断を実施
(2)遠隔の診断場所から獣医師の指示に基づき口蹄疫検査キットの実施
(3)従来方法と比較し診断時間を確認

2.日時、場所

日時:2020年12月1日(火曜)
場所:<発症畜舎(仮想)> 岩手大学動物病院(産業動物診療棟)
   <診断場所> 岩手県中央家畜保健衛生所

3.実証イメージ

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4.各社役割

企業名 役割
岩手大学
  • 実施結果の評価
岩手県中央家畜保健衛生所
  • 実証実施
ドコモ
  • モバイル機器、通信環境の提供

5.実証実験模様

<岩手県中央家畜保健衛生所(遠隔地)>

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<発症畜舎(仮想)>

スマートグラス活用
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スマートフォン活用①
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スマートフォン活用②
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