地域からのお知らせ(東海)

NTTドコモが愛知県の「自動運転社会実装プロジェクト推進事業」に参画
<2020年6月15日>

株式会社NTTドコモ(以下、ドコモ)は、2019年度に続き、2020年度も愛知県の「自動運転社会実装プロジェクト推進事業」(以下、本事業)に参画することとなりました。

愛知県では、将来の自動運転サービスの実現を目指し、全国に先駆けて2016年度から自動運転の実証実験を積み重ね、昨年度からは、内閣府の「未来技術社会実装事業」(※1の枠組みを活用し、高精度衛星測位技術(※2、AR(拡張現実)(※3、顔認証システム(※4等を掛け合わせ、自動運転によるビジネスモデルの構築を進めてまいりました。

ドコモにおいても、これまで全国各地でさまざまな次世代モビリティや次世代交通に関する実証実験等を行ってまいりましたが、その過程で蓄えてきた技術や知見等を活かし、愛知県の地域交通に貢献することを目的として、引き続き、2020年度の本事業に参画することとしました。

本事業においてドコモは、名古屋鉄道グループ様をはじめとするパートナー企業各社様とともに、商用5G(※5活用、空港島全域の長期の運行(1か月程度)、感染症対策を踏まえた車室空間のあり方にも配慮した自動運転コンセプト車両の検討など、社会実装のあり方を技術面、運用面の両面から追及する導入シミュレーションを県内3地域において実施します。

今後もドコモは、お客さまに対しさまざまな課題解決をご提案することで、よりご満足いただけるよう取組んでまいります。

実証実験の概要

以下の3市(常滑市、西尾市、長久手市)において実施

モデル類型(※6 ショーケース(※7 住宅団地・郊外 集客施設内
実証地域 常滑市 西尾市 長久手市
中部国際空港島内 西尾駅周辺市街地 愛・地球博記念公園
実施ルート
(予定)
空港ターミナルビル~国際展示場に至る区間 西尾駅~西尾市歴史公園 大芝生広場周辺
道路種別 公道 公道 閉鎖空間
実証テーマ

空港島全域における自動運転車両による移動

生活/観光混在エリアにおけるMaaS(※8 屋外公共施設における新たな車室空間体験を伴う移動
使用車両 小型バス車両 タクシー型車両 自動運転コンセプト車両
特徴等
  • 運転席無人(一部区間)の小型バス運行
  • 商用 5Gを活用した遠隔監視等
  • 交通事業者による1か月程度の運転
  • 運転席有人、遠隔監視
  • 地域の店舗、観光スポットと自動運転車両で共通の利用ポイント付与(※9、相互PRも行い旅客の回遊性を向上
  • 地域の主要幹線道路での自動運転車両の運行
  • 五感(振動、香り、光、音)を刺激する機器類による車内演出
  • 景色とデジタルコンテンツを重ねて表示可能な「透明ディスプレイ」
  • 感染症を見据えた新たな移動空間
  • 最終的な実証実験ルートについては、愛知県警察、施設管理者等との調整を経て決定し、改めて発表します
  • 今後の状況により、実証実験の内容について変更の可能性あり
  • 実証実験は、消毒・換気等を徹底した上で実施する

各モデルのイメージ

集客施設内モデルイメージ

集客施設内モデルイメージ

住宅団地・郊外モデルイメージ

住宅団地・郊外モデルイメージ

ショーケースモデルイメージ

ショーケースモデルイメージ

実施体制

株式会社NTTドコモ 事業統括、通信環境構築、コンテンツおよびサービスプラットフォームの提供、車両調達等
名古屋鉄道株式会社 交通事業者としての運行助言等
 名鉄バス株式会社 自動運転バスの運行支援
 名鉄東部交通株式会社(※13 自動運転タクシー型車両の運行支援
 株式会社メイテツコム 顔認証システムの提供
アイサンテクノロジー株式会社 車両の提供、3Dマップ(※10作成、実証実験の実施
 株式会社ティアフォー(※14 自動運転OS(※11 (Autoware(※15)の運用支援
 岡谷鋼機株式会社(※14 実証実験の支援
 損害保険ジャパン株式会社(※14 リスクアセスメントと走行中のあんしん見守り
愛知製鋼株式会社(※13 MIセンサ(超高感度磁気センサ)を用いた磁気マーカシステム(※12)の提供
国立大学法人名古屋大学 実証実験におけるアドバイス
PwCコンサルティング(合同)(※13 ビジネスモデル構築、モニター調査等

実証車両

車両名 小型バス車両「ポンチョ」 タクシー型車両「ジャパンタクシー」 自動運転コンセプト車両
小型バス車両「ポンチョ」
タクシー型車両「ジャパンタクシー」名鉄バス株式会社
開発中
仕様
  • 日野自動車「ポンチョ」をベースに、自動運転システムを実装
  • 磁気マーカシステム(※12による経路認識
  • 自動運転OS(※11Autowareにより走行
  • トヨタ自動車「ジャパンタクシー」をベースに自動運転システムを実装
  • ゴルフカートをベースとした近未来型モビリティ
  • 自動運転OS(※11Autowareにより走行
特徴
  • 運転席無人(一部区間)かつ遠隔監視有での運行
  • 交通事業者による運行支援
  • 運転席有人かつ遠隔監視有での運行
  • 客席のみ運転席や操舵装置なし
  • 感染症と共存する社会における新たな自動運転車両の車室空間を自動車関連企業と開発中

  1. 未来技術社会実装事業:
    内閣府が、地方自治体を対象に、AIや自動運転、ロボット、ドローンなどの近未来技術等を活用した地方創生に関する事業を募集し、優れた取組について関係省庁が総合的に支援する事業
    本県は、2018年8月に採択
  2. 高精度衛星測位技術:
    衛星位置情報を電子基準点などにより補正し精度を高める技術
  3. AR(拡張現実):
    現実世界の風景にデジタルコンテンツを重畳して表示することにより、情報提供を可能にする技術
  4. 顔認証システム:
    顔写真から顔の特徴量を数値化し記憶することで、カメラに映し出された顔が本人かどうかを判断する技術。スマホのロック解除等にも実用化されている
  5. 商用5G:通信キャリアがサービスとしてスタートした第5世代移動通信システム。高速・大容量が特徴
  6. モデル類型:
    未来技術社会実装事業への提案において、社会実装が見込まれる地域を類型化し、モデルとして県で設定したもの
  7. ショーケース:最新技術を一般の方等に対して紹介、説明する機会とするもの
  8. MaaS:
    "Mobility as a service"の略で「サービスとしての移動」
  9. 地域の店舗、観光スポットと自動運転車両で共通の利用ポイント付与:
    自動運転車両の利用者に共通ポイントを付与する。また利用者にルート周辺の商業事業者への立寄りを推奨し、立寄った利用者には店舗からさらに共通ポイントが付与される仕組みを作る。これにより利用者の回遊性を高め、交通手段と異業種との連携を図る。
  10. 3Dマップ:
    センサーにより捉えたデータをもとに3Dの地図を作成し、自動運転車両の走行経路を設定する。
  11. 自動運転OS:
    「自動運転オペレーティングシステム」の意味であり、自動運転システムを構成するさまざまなソフトウェアを統括するソフトウェア
  12. 磁気マーカシステム:
    道路に敷設された磁気を発するマーカを、車両に取り付けられた磁気センサーで読み取り、自動運転車両を運行する方式
  13. 今年度新規参画企業
  14. アイサンテクノロジー株式会社の外注先として参画
  15. 「Autoware」はThe Autoware Foundationの登録商標

報道発表資料に記載された情報は、発表日現在のものです。仕様、サービス内容、お問い合わせ先などの内容は予告なしに変更されることがありますので、あらかじめご了承ください。

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