離れた場所から、1人でも、みんなでも

-「新体感ライブ」が提案する、新たな音楽ライブの楽しみ方

2019.10.07

2019年9月20日、ドコモの5Gプレサービスが始まった。5Gが本格的に普及すれば、音楽ライブのあり方が大きく変わるかもしれない。

2019年1月よりドコモが提供している「新体感ライブ」は、かつては会場でしか楽しめなかった音楽ライブを、自身のスマートフォンでいつでもどこでも視聴できるようにしたサービスだ。生配信はもちろん、マルチアングル映像や見逃し配信などでライブの躍動感や興奮を余すことなく伝達し、これまでにない新たな映像体験を提供している。

すでにサカナクションや[ALEXANDROS]といった人気アーティストらが新体感ライブを通してライブ映像を配信し好評を博しているが、5Gプレサービス期間中、新体感ライブはさらなる楽しみ方として、デュアルスクリーンの5Gスマートフォンでの視聴方法を提案する。ここでは、その特別機能について紹介したい。

INDEX目次

  1. デュアルスクリーンで、推しと全体を両方同時に楽しめる
  2. 動画配信だからこそできる音楽ライブへの参加方法
  3. 時間と場所の制約から開放され、新たな音楽ライブの楽しみ方が生まれる

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1. デュアルスクリーンで、推しと全体を両方同時に楽しめる

「マルチアングル」「TIG*」「コメント」の3つの機能はすでに新体感ライブで提供されているが、デュアルスクリーンの5Gスマートフォンを介すことで楽しみ方の幅はより広がる。

1つめの「マルチアングル」モードでは、ライブ会場の複数台のカメラ映像を視ることができるほか、好きなアングルだけを選んで視聴することも可能だ。マルチアングル映像はDVDなどの特典で提供されるケースもあるが、ライブ1本まるごとマルチアングルを楽しめるサービスは他にあまりないだろう。

たとえばバンドのライブであれば、ギター、ドラム、ベースといったそれぞれのメンバーに対する固定カメラの映像を同時に楽しむこともできるし、ドラムのメンバーだけを拡大して視るということもできる。アイドルグループのライブであれば、推しメンが踊って歌っている様子だけ楽しむこともできるのだ。

そして、デュアルスクリーンの5Gスマートフォン用にアップデートされたマルチアングル機能では、2つの映像を同時に視聴することが可能となった。メンバー全員を映しているスイッチングアウト映像と、推しだけを映した映像を同時に視ることもできる。全体のダンスのフォーメーションを確認しながら、そのなかでの推しのアイドルの動きを視て楽しめるというわけだ。

さらに5G回線を利用することで、映像の質やユーザビリティが向上する。従来のマルチアングル機能では、好きなアングルだけを拡大して視たいときには、データ容量の関係上、解像度の低い映像が表示されていたが、5Gの「高速・大容量」という特長により、拡大しても高解像度のきれいな画質で楽しむことができるようになった。通常の映像からマルチアングル映像への切り替えや、別のマルチアングル映像への切り替えの際に遅延することもほとんどない。

2. 動画配信だからこそできる音楽ライブへの参加方法

「TIG*」モードでは、アーティストの動きに追随して表示されるゲージをタップすると、舞台裏エピソードなどをまとめた特典映像やプロフィールページ、アーティストが身につけているグッズが購入できる通販サイトなどに遷移する。デュアルスクリーンかつ5Gの高速・大容量通信の特長を活かすことで、上の画面でライブ映像を視ながら、下の画面で気になったグッズをすぐに購入できたり、関連動画や情報を確認しながらライブを視聴することができるようになる。実際の会場ではなかなかできない、動画配信ならではの楽しみ方だ。

ここまでの機能は、個人で自分好みに楽しむ要素の強いものだが、ライブ会場にいなくともファン同士みんなで盛り上がるための機能もある。それが、ライブ配信の画面上に「コメント」を投稿することができる機能だ。コメントモードでは、アイドルのライブに参加する醍醐味のひとつである掛け声や合いの手をあらかじめ用意されたテキストから1タッチで送信することもできる。リアルタイムに気持ちが高まる瞬間をコメントで共有すれば、自宅で1人で視聴していたとしても、ファン同士の一体感を味わえる。コメント機能が実装されたサカナクションのライブの生配信では、ライブの現場で味わえる感覚とは別の、コメント上だからこそ共感できる空間ができあがっていたという。ファン同士のオンライン上でのインタラクティブなコミュニケーションが、応援の新たな形を生み出すのだ。

そして、5Gアプリ用に新たに提供される「アクティブ」モードは、画面上でアーティストをタップすると全視聴者から集約されたアクションデータが、リアルタイムに映像演出に反映されるというもの。タップの数に応じて、光のエフェクトが画面に広がっていく。激しくタップして推しへの思いを表現するも良し、サビのタイミングに合わせてファン同士で一斉にタップして熱狂を表すも良し。遠隔地にいながらも、映像演出に参加して盛り上がれるというわけだ。

3. 時間と場所の制約から開放され、新たな音楽ライブの楽しみ方が生まれる

今回紹介した新体感ライブのデュアルスクリーン5Gスマートフォン用の機能は、プレサービス期間中、d garden五反田店、ドコモショップ丸の内店、ドコモスマートフォンラウンジ名古屋、ドコモショップグランフロント大阪店に特設された5G体験コーナーで体験できる。ここでのユーザーの反応を参考に、今回紹介した機能はよりブラッシュアップされ、将来的な新体感ライブのサービスへの実装が検討されていく。

5Gの「高速・大容量」「低遅延」という特長によって、音楽ライブは場所や時間の制約から開放されるだけでなく、新たな価値が生み出される。1人で自分の好みに合わせて楽しんだり、離れた場所にいるファン同士で盛り上がったり——5Gが本格普及した後の新体感ライブは、ライブ観賞における理想形のひとつを実現するだろう。

(*)TIGはパロニム株式会社が開発した技術で、10月7日現在はコンテンツのプロモーション映像に導入。

Photos: Tadayuki Umamura
Text: Hitomi Suto

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