ニューノーマル時代を彩る、
現実世界の制約を超える技術
「docomo Open House 2021」にみる
5G活用最新事例【後編】

docomo
Open House 2021

docomo Open House 2021

NTTドコモの展示会「docomo Open House 2021」が完全オンラインで開催された。コロナ禍で人々の移動が制限されるなか、高速・大容量通信の5Gを活用し、場所にとらわれずに新たな体験を享受できるコンテンツが続々と登場している。今回は、場所や距離、時間といった現実世界の制約を超える、ニューノーマル時代を彩るソリューションをご紹介しよう。

みんなで一緒に体験するARで、未来の暮らしはどう変わる?

みんなで一緒に体験するARで、未来の暮らしはどう変わる?

日本語では一般的に「拡張現実」と訳されるAR(Augmented Reality)は、実際の場所や風景に仮想世界の情報を加えてデバイスに表示することで、現実を拡張する技術だ。いつもの街や家などの空間を、より楽しく便利にできる。スマートフォンゲームや製品カタログアプリなど、すでにさまざまな場面で使用されており、日常的に触れている人も多いだろう。

「ARクラウド」が、そんなARの体験をより進化させる。ARクラウドとは、簡単にいうと「ARの体験をインターネットを介して複数のユーザーで共有する技術」だ。

現在提供されているAR関連アプリのほとんどは個人での利用が想定されており、他人が表示しているものと自分の表示にずれが生じ、複数人数で体験を共有することが難しい。また、ARマーカーを読み取ってコンテンツを表示しなくてはならないアプリやサービスも多い。

ARクラウドの技術が進歩し普及すれば、いつでも、どこでも、誰もが同時に同じコンテンツを見て、インタラクティブなAR空間を体験できるようになる。それは、現実の空間すべてが立体的なスクリーンとなって複数の人たちに共有され、そこにあるコンテンツを通してリアルタイムでの共同作業やコミュニケーションが可能になるということだ。

たとえば、ゲームであれば、AR空間上でのマルチプレイが可能になるため、仲間の位置を確認したり、それぞれが敵に与えたダメージをリアルタイムに共有したりしながら戦うことができる。実際の街をレーシングコースとして、プレイヤーも観客も一緒になってAR空間上でのカーレースを楽しむといった、新しいeスポーツの形も実現できるかもしれない。

街のさまざまなスポットにコメントやいいね!を投稿したり、通りがかりにそれらを表示したりと、SNSのような使い方もできるだろう。画面上のタイムラインという従来の枠組みを超えて、リアルな空間に根付いた新しいコミュニケーションのスタイルを楽しめるようになる。

また、ユーザーが今いる場所や天候などの状況に応じてその人にとって最適なARコンテンツや広告が表示されるといったことも考えられるほか、観光やショッピングなど、ARクラウドは、さまざまな分野での活用が期待されている。身の回りのあらゆる場面にARが溶け込むことで、私たちの暮らしはもっと便利に、そして楽しいものに進化していくに違いない。

デジタルツインが
場所に捉われない
未来の働き方を加速させる

デジタルツインが場所に捉われない未来の働き方を加速させる

ドコモがイトーキと取組むのは、ニューノーマルなワークスタイルの実現だ。デジタルツインを活用した会議を行えるようにすることで、場所に捉われない未来の働き方をデザインしていこうとしている。

デジタルツインとは、モノや人など現実空間にある情報をデジタル化し、そのデータを用いて対象を仮想空間上に再現する技術だ。仮想空間上でシミュレーションや分析を行うことにより、現実空間だけでは得られない体験や知見が得られる。

今回の取組みは「オフィス」のデジタルツイン化を試みたものだ。現実のオフィスを点群データを用いて仮想空間上に再現することにより、オフィスを俯瞰的に見ることはもちろん、オフィスの中を自由に歩き回ることが可能になる。仮想空間上であれば、人との接触をなるべく減らさなければならないコロナ禍においても、気兼ねなく集まることができる。

オフィス空間や、机、椅子などのオフィス家具の採寸もオンライン上でできるため、移転やレイアウト変更の際に必要な現地調査も最小限で済む。さらには、既存のオフィス家具を取り除き新たな家具データを配置してみるという、現実空間では不可能な改装のシミュレーションを行うこともできる。

そして今後、デジタルツインの対象は工場や製品、人へと広がり、あらゆる分野で活用されていくだろう。将来的には、既存のWeb会議では難しい"モノ"を共有できる会議を仮想空間上で行うことができるようになるかもしれない。従来のオンライン会議ツールでは得られなかった、デジタルツインオフィスならではの新しいオンライン会議体験が、そこにはある。

デジタルツインを構築するためのデータの容量は非常に大きくなるが、高速・大容量通信の5Gが、それを支える。5Gとともにデジタルツインを活用した未来の会議が普及すれば、自宅はもちろん、出張先やワーケーション先など、どこからでも仮想空間上でサンプル品の仕様や工場の設備配置などを確認できるようになり、場所に捉われない新たな働き方が実現していく。また、さらなるワークライフバランスの充実や、地方移住が増えることによる地方創生など、社会課題の解決にもつながっていくはずだ。

8KVR映像が叶える、
憧れの海外体験

8KVR映像が叶える、憧れの海外体験

「観光」は、5G×VRのソリューションが最も活きる場面の1つだ。新型コロナウイルス感染症の影響で渡航が制限されるなか、VR技術を用いた360度8K映像を活用することで自宅にいながらもリアリティのあるバーチャル海外旅行を体験できる。

コロナ禍にある今、地図アプリや写真などで海外の観光地や大自然に思いを馳せた人も多いだろう。しかし、今回の8KVR映像では、より臨場感のある海外旅行気分を味わえる。グアムやハワイのビーチの透き通った海と白砂のコントラスト、美しい景色が望める広々としたホテルの客室、ラグジュアリーなムード溢れるバー、繁華街でのショッピング——高精細な8KVR映像が、現地のリアルな空気を感じさせてくれる。

仕事の合間、ちょっと一息つきたいときに、ワーケーション気分を楽しむといった使い方をしてもよいだろう。経済や健康、時間の制約などで海外に行きたくても行けなかった人も、気軽に海外の雰囲気を体験することができ、おうち時間がより豊かなものになるはずだ。そしてこの先、高速・大容量、低遅延である5Gの活用が進むことで、旅行先との双方向コミュニケーションやリアルタイム配信がストレスなく行えるようになり、より自分の趣味趣向にあった海外体験を楽しめるようにもなるだろう。

また、新型コロナウイルス感染症が収束し、旅行の制限がなくなった際には、8KVR映像で複数の旅行先を事前に体験してから実際に訪れる旅行先を決めるなど、旅マエをサポートしてくれるソリューションとしても期待できる。withコロナからafterコロナまで、バーチャル海外体験は、観光をもっと身近にしてくれる存在になるはずだ。

デジタルの力で、
新しい未来の暮らしを

新型コロナウイルス感染症の拡大によって、私たちの生活や働き方は一変した。そんなニューノーマルな時代だからこそ、デジタルを活用した現実世界の制約を超える体験は、ますます私たちの日常に必須なものになっていく。5Gとその周辺技術がもたらす新しい未来の暮らしを、ぜひ体感してみてほしい。

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