社外有識者会議について

ドコモは「パーソナルデータの活用によるお客さまや社会への新たな価値の提供」と「お客さまにとって最適なプライバシー保護」の実現に向け、パーソナルデータ憲章を制定するため、有識者会議を開催しました(2018年1月~3月、全3回)。社外の幅広い知見を有する有識者の方々により、ドコモの取組みとパーソナルデータ憲章の内容を評価・検討をいただきました。

社外有識者会議構成員

写真:社外有識者会議の模様

石井 夏生利

筑波大学図書館情報メディア系
准教授

坂下 哲也

日本情報経済社会推進協会
常務理事・電子情報利活用 研究部部長

沢田 登志子

一般社団法人ECネットワーク
理事

宍戸 常寿

東京大学大学院法学政治学
研究科教授

徳力 基彦

アジャイルメディア・ネットワーク
取締役CMO

森 亮二
(座長)

弁護士

  • 五十音順・敬称略(肩書は会議当時のものです)

座長コメント

写真:森 亮二 弁護士

森 亮二 弁護士

弁護士法人英知法律事務所 パートナー弁護士
第一東京弁護士会所属
ニューヨーク州弁護士
東京大学 法学部卒業
ペンシルバニア大学ロースクール卒業

【専門分野】
企業法務全般、電子商取引、電気通信、インターネット、独占禁止法

【近著】
「プラットフォーマーの私法・公法上の責任」(ビジネス法務17巻9号(2017))
「「個人識別性」の概念 : 個人情報、匿名加工情報の定義」(現代消費者法35号(2017))

NTTドコモは、消費者のパーソナルデータを利活用する際の基本的なルールを定めた「行動原則」を作りました。その内容は、パーソナルデータを保護するうえで求められる基本的な事項を確認した上で、その保護を「一歩進めた」ものになっています。透明性の確保を第一の行動原則とし、消費者の利益と選択の重視をその直後に掲げています。

NTTドコモのアプローチは、パーソナルデータの効率的な利活用のみを追求するものではありません。たとえば、AIなどによる自動化を進める一方で、これまで行ってきた人の手によるていねいな対応も重視しています。

このような行動原則を守れば、どうしても利活用の際に手間がかかります。できることの範囲自体も限られてくるでしょう。それでも、こうしたアプローチにこだわるのは、利活用には、結局のところ、消費者の信頼が不可欠だと考えるからです。

現在、国の内外で、企業のパーソナルデータの利活用のあり方に対する見直しが始まっているように感じられます。踏み込んだ言い方をすれば、消費者に対して十分な説明をしているとは言い切れないこれまでのやり方は通用しなくなりつつあるのです。パーソナルデータの保護について、消費者の信頼が得られなければ、結局、パーソナルデータの利活用は困難になるでしょう。その意味で、行動原則は、NTTドコモが消費者の信頼のもとにイノベーションを実現するために必要な条件を明確にしたものなのです。

NTTドコモは、中期戦略2020「beyond宣言」を推進するにあたり、同時並行でこの行動原則を検討し、決定しました。新たな事業戦略を打ち出す際に、パーソナルデータの保護についてのルールを決めておく姿勢は、「行動原則」に掲げる「プライバシー・バイ・デザイン」の実践であり、パーソナルデータを保有・利用するすべての企業にとって、範となるものです。

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