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社員座談会

「beyond宣言」は、私たちドコモがこれから何をなすべきかを明確に示し、すべてのステークホルダーのみなさまに対してコミットメントを表明したものです。その活動状況をお伝えするため、6つの宣言の実行に取り組む各部の代表者による座談会を開催しました。

» 「beyond宣言」から1年を振り返って

「beyond宣言」の実行に向けたそれぞれの
コミットメントと取組み

関﨑 コンシューマビジネス推進部では、主に「宣言2 スタイルの革新」に取り組んでいます。そのなかで私はエージェントサービス担当として、「究極のエージェントをすべてのお客さまへ」という目標を打ち立て、新しいAIエージェントサービスの商品化をめざしてきました。約1年にわたって企画・開発に取り組み、2018年5月に「my daiz」というブランドのもと新サービスを立ち上げました。AIがお客さまの行動や状況を理解し、お客さまに合った情報やサービスを、お手元のスマートフォンやタブレットに対話や画面を通じて届けるものです。しかし、これは目標の達成に向けた出発点に過ぎません。めざすのは、スマートフォンやタブレット、そして新サービスからお預かりする情報をもとに、AIがお客さま一人ひとりを真に理解し、パーソナライズしたものを届ける究極のエージェントです。まだまだやるべきことはたくさんあると考えています。

吉田 法人ビジネス本部では、少子高齢化、生産年齢人口の減少といった社会課題に対して、モバイルICTを活用し、「宣言5 ソリューション協創宣言」を軸に、課題解決に取り組んでいます。これまでは法人のお客さまとの取組み、いわゆるB2Bを中心に取り組んできましたが、その先のB2B2Xというビジネスモデルへ向けて大きくかじを切っているところです。

そうしたなか、現場作業員の高齢化と労働力不足が課題となっている建設業界に向けて、作業効率向上や働き方改革に貢献するプラットフォーム「ランドログ」の提供に向けた取組みを2017年10月に立ち上げました。

また、タクシー業界が抱えるドライバー不足、実車率の低下、あるいは2020年に向けた観光需要の急増といった課題に応えるため、30分後の需要を予測して効率的なタクシーの運行を支援する「AIタクシー®」の提供を2018年2月に開始しています。

引馬 ネットワークの増強については、「beyond宣言」以前より取り組んできましたが、「beyond宣言」のなかでは、「宣言3 安心快適サポート宣言」に注力してきたといえます。特に災害対策、台風や地震などの場合には、携帯電話が情報を得る一番のライフラインとなりますので、お客さまにあんしんしていただけるよう盤石な通信ネットワークを確保することに全力をあげています。

また、これまで携帯電話はどちらかというと個人のお客さまの利用が多かったのですが、5Gについては、B2B2Xを支えるネットワークとして企業の方々にぜひ活用していただきたいと思います。5Gネットワークをしっかり理解していただくことが、産業革新につながると考えています。

北村 私たち販売部では、「宣言3 安心快適サポート宣言」を重視し、お客さまの暮らしをより便利に楽しく豊かにしようと、2018年1月より、ドコモショップで開催している「ドコモスマホ教室」の強化に取り組みました。まず品質を高めるために、ショップスタッフへのトレーニングを実施しました。それに連動してテキストやカリキュラムの内容もすべて見直しました。また、開催頻度を高めることで、お客さまがいつでもどこでも参加しやすい環境を整えました。2018年度の年間受講目標は100万人ですが、4月は1か月だけで9万人を超える方々にご参加いただいています。

上野 デジタルマーケティング推進部では、従来の回線契約をベースとした顧客基盤から、ドコモの契約の有無にかかわらない「会員ベースの顧客基盤」へのシフト、およびdポイントクラブ会員の拡大に取り組んでいます。お客さまの定義が変わっていくなか、会員のメリットであるdポイントをもっとお得・簡単・便利に使っていただくための活動を進めています。

ドコモの会員基盤により、すべてのお客さまに会員になっていただくなど、将来的に1億会員にすることをめざしています。また、海外から来られたインバウンドのお客さまや、海外におられるお客さまも会員の対象となり、数としては無限大の可能性があると思っています。

スマートライフビジネス本部
コンシューマビジネス推進部
エージェントサービス担当部長

関﨑 宜史(せきざき のりひと)

法人ビジネス本部
法人ビジネス戦略部
事業企画担当部長

吉田 和浩(よしだ かずひろ)
※2018年7月 四国支社へ異動

デジタルマーケティング推進部
デジタル戦略担当部長

長妻 大育(ながつま だいすけ)

営業本部
販売部
代理店担当部長

北村 貞彦(きたむら さだひこ)

デジタルマーケティング推進部
会員推進担当部長

上野 英俊(うえの ひでとし)

ネットワーク本部
ネットワーク部
ネットワーク企画
担当部長

引馬 章裕(ひくま あきひろ)

お客さまやパートナーの「beyond宣言」に対する評価

上野 dポイントについては、お客さまから、ポイントがたまりやすく使いやすくなったという評価をいただいています。また、パートナーのみなさまの数も順調に拡大しており、提携先は200社を超えました。2020年に300社以上に拡大することをめざしています。

パートナーのみなさまにとっては、ドコモ会員のお店やネットへの送客が重要です。ドコモの会員数は6,500万を超えていますが、それらの方々(会員)のコンビニエンスストアやハンバーガーショップ、デパートなどへの送客につながることをかなり魅力的に感じていただいています。会員基盤をもっと強くして、パートナーのみなさまに対してさらなる送客ができるようにすることで、関係を深めていけたらと考えています。

吉田 「AIタクシー®」では、実証実験から手掛けさせていただき、予測の正確度や売上向上への寄与について一定の成果は得られたと感じています。全国でサービスを展開しており、さらなる拡大が期待できます。

また、「ランドログ」は、現在パートナーを募りながらビジネスを立ち上げていくフェーズですが、すでに200社近くの企業からお声がけをいただいています。こちらも期待できる分野です。

関﨑 私たちは、生活に密着したサービスを届けることをコンセプトに掲げています。日々の生活を「出かける」「買う」「楽しむ」「暮らす」の4つに分類しました。この4つに属するパートナーのみなさまと一緒に、対話インターフェースと情報配信機能を備えた「my daiz」を通じて、多彩なサービスを展開していきたいと考えています。

北村 「ドコモスマホ教室」のアンケートでは、受講者の9割の方々から「とても満足」もしくは「満足」という評価をいただいています。そして9割を超えるお客さまが、「もう一度、もしくはまた受けたい」とおっしゃっています。また、コールセンターなどに寄せられた声のなかにスマホ教室に関してのものが200件以上あったのですが、7割の方々から「受けてよかった」もしくは「スマホ教室があったのであんしんしてスマホを買えた」という称賛の声をいただきました。残りの3割は、「土日も受けたい、もっと受けやすくしてほしい」といったご要望でした。

こうした声を受け、ショップ店頭での予約だけでなく、今後はコールセンターで電話予約ができるようにシステム対応を含めて準備を進めています。

また、お年寄りがスマートフォンを通じて、フィッシング詐欺のような被害に遭われるという事件が起こっていますので、そうした問題に応えるため、あんしん・安全プログラムも充実させています。

さらに、デジタルマーケティング推進部と連携して、スマホ教室において、お客さまに会員になってもらうことのメリットや、ポイントの利用などについて説明させていただくプログラムを準備しています。ショップのお客さまに、ドコモへの理解を深めていただき、納得していただくことで、会員基盤の拡大に取り組んでいけたらと考えています。

「beyond宣言」で、ドコモのビジネスが広がる、変わる

長妻 契約者から会員へ顧客基盤がシフトすることで、お客さまとの距離感が大切になってきます。これまでは、契約者に対してある意味画一的なオペレーションで臨んできたのですが、会員一人ひとりに合わせ、よりタイムリーでバリエーションをもった接し方が求められるようになります。これは難しいことだと思いますが、そこにチャレンジするからこそ、会員基盤を共有するパートナーのみなさまにドコモの魅力を感じていただけるのだと思います。また、パートナーのみなさまと一緒にこのような世界を築こうという取組みは世界の通信会社のなかでも類を見ないものだと思います。

引馬 パートナーさまから見ると、ドコモはネットワークの会社で、オペレーションもしっかりしていて、店頭でもしっかりと対応ができる。やはりブランド、信頼があります。これをベースとして維持しながら、お客さまに本当の価値を提供していくところがドコモの強みだと思います。

長妻 私は、DMP(データ・マネジメント・プラットフォーム)の運用に取り組んでいます。DMPとは、社内に蓄積してきたデータを1つに集めて活用しやすくする仕組みのことです。その目的は、お客さまの満足を高めていくことにあり、そのためにいかにしてデータを整備し、活用していくかということが課題となります。

具体的には、蓄積したデータをお客さまの応対にどう活かしていくか、ということがあげられます。また、パートナーのみなさまとの協創においては、顧客データやオペレーションのデータをもとに、新しいビジネスを立ち上げ、一緒に協力して新しいものをつくっていくことが鍵になります。

吉田 長妻さんがいわれるように、これからのビジネスには、データの集積・活用が不可欠になってくると思います。「ランドログ」では、作業員の生体データなどの検出もできますが、たとえば、そうしたデータに基づいて保険料の料率を検討するという話もあります。

引馬 5Gになりますと、ネットワークのつくり方もお客さま主体に変わっていくと考えられます。これまでは、ドコモが先行してネットワークをつくってお客さまに使っていただいていましたが、これからは法人のお客さまのご要望に基づいて必要なところにネットワークをつくっていくような形に変わっていくと思います。

また、先進的なソリューションを求めるお客さまには、特化したネットワークを提供することになると思います。たとえば、遅延が短く、ミッションクリティカルで、問題発生時にはすぐ工場の稼働を止められるようにしたい、といったようなご要望が増えるのでないかと思います。

関崎 付加価値の高いデータが集まって、それらを集約・活用するシステムやサービスが発展していく。さらに5Gを軸としたネットワークによって、ソリューションの可能性が広がっていく。そうした一連の流れのなかで、ドコモのビジネスは「beyond宣言」を基盤としながら、社会環境の変化に合わせて進化していくべきであると考えます。

From PARTNERS

株式会社ランドログ 代表取締役社長
井川 甲作(いがわ こうさく)

LANDLOGは、建設現場におけるさまざまなデータを収集し、建設の生産性向上を目的とする「オープンIoTプラットフォーム」です。2017年10月に当社が設立され、2018年2月にプラットフォームを正式にオープンしました。LANDLOGへの参画を検討いただいた企業(約400社)への個別説明を経て、現在はパートナープログラムに参加いただく企業(41社)にLANDLOG上でアプリケーションを提供し個別議論を深めています。今後は、国内のみならず海外への展開も検討しており、御社と通信分野だけでなく幅広い場面で連携を深めていきたいと考えています。

ドコモショップ横須賀店 店長
秋本 大輔(あきもと だいすけ)

「ドコモスマホ教室」は、できるだけ多くの方にご利用いただけるように、1日3コースを土日含めて毎日開催しています。当初は不安そうにされていたシニアの方が、今では教室のお友達とともにスマートフォンを定期的にご愛顧されるケースもみられます。また、参加者から直接お褒めの言葉をいただくことで、講師もやりがいを感じています。これからも豊かなスマートライフを応援するため、お子さまからシニアの方までどなたでも気軽にご参加いただける教室として、カリキュラムを充実させていきます。

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